象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

鏡張りの部屋、その33〜友人ダルデスとアメリカ機密情報組織の闇〜

2020年02月14日 04時53分46秒 | 鏡張りの部屋

 前回”その32”(要Click)では、友人のダルデスがドレフェス医師の疑惑のレポートを説明した所まででした。あまりのショッキングな内容にマーロウも興奮気味だ。
 その衝撃の内容とは、”ソレイマニ氏とドレフェス医師が実は裏で繋がっていて互いの闇情報を握っていた。そして、ドレフェスにとってソレイマニが邪魔になった所で、CIAを利用し、ソレイマニを暗殺した”との事だ。


 マーロウはできるだけ冷静になるよう努めた。しかし、次から次へと湧き出る疑惑に興奮を抑える事が出来なかった。
 ”オレはこれからどうしたらいい?このままで行けば、Drドレフェスは確実に消される。
 俺はそれをただ指を加えて待つだけなのか?いやそんな事はさせない。
 ドレフェスがどんなに落ちぶれようとも、奴が俺の命を救ったのは事実なんだ・・・。

 とにかく今はDrドレフェスを救うことだ”

 その時、電話が鳴り響く。
 ダルデスからだった。友人でもある家庭医は真剣な表情になっていた。
”ああ先ほどは悪かったな
立て続けに着信があってね
偽名を使って何度も何度も
営業を仕掛けてくる奴が多くてね
そこで、話を元に戻すが
しかし、イランとアメリカは
お陰で、より危険な関係になったから
ドレフェスとシーア派テロ組織との
繫がりの詳細情報が届き難くなってる
モサド(イスラエル情報機関)
今は大人しくして、様子見という所なのかな
イラクにあるNGO組織の医者
何とか辛うじて連絡を取り合ってるが
かなりヤバイ状態になってるらしい”

 マーロウは突然言い放つ。
”よーし、Drドレフェスを拘束しよう!
ホテルカリフォルニアに缶詰にするんだ
全米中に拡散するシーア派秘密組織に
見つかれば
すぐに始末されるのは明らかだ”

 ダルデスは真顔で問いかける。
”ドレフェスを缶詰にしてどうする気だ?
所詮、身も心も腐りきったオヤジだろう?
放っておけば、どうせ死ぬんだし、
それで一件落着じゃないか?”

 マーロウは親友を諭すように呟いた。
”ドレフェスだけじゃないらしいんだ
CIAに追われてるのはね
ペンタゴンは闇組織に脅しを掛け
世界中の薬物業界を
一手に支配
しようとしているのさ
メキシコ系移民にも
美味しい話をチラつかせ
シャブ中にし、支配下に置こうとしてんだ
トランプが築いたメキシコの壁なんて
単なる飾りなのさ!それも
ヘイト(排他)に見せかけたフェイクよ”

 ダルデスは問いかける。
”ドレフェスなんか
最初からどうでもよかったというのか?
そんなファンタジーな子供騙しの話
今更信じれっていうのか?”

 マーロウも問いかける。
”ドレフェス医師を使って、
イランやイラクをシャブ中国家にしようと
ペンタゴンが企んでたとしたら?
ダルデス!お前だったらどう考える
ファンタジーランドのアメリカにしては
辻褄がピタリと合うよな?”


”闇組織やメキシコ移民を
すべて中東へ追いやって
イランやイラクを農奴化しようと
したらって事か?
マーロウ!そんな単純なことか?
ディズニーワールドだって
そんな単純じゃないだろ?”

”アメリカにとって、中東のイスラム諸国は
最初から黒人と同じ奴隷に過ぎないさ
そういう意味では、シリア難民である
Drドレフュスも所詮は余所者なのさ
最初からペンタゴンの奴隷なんだよ
ダルデス、そうは思わんか?
狂気の国アメリカがやる事って
所詮、そんなもんさね”

君はペンタゴンを敵に回す気か?
マーロウ、君は正気なのか?
君こそ狂気と幻想に塗れてないか?”

”そうかもしれん、いやそうでもないさ
でもダルデス、全ては上手く行く
まあよーくみてろって
俺にだって、奥の手はあるんだよ
それにそう思わんと
この仕事はとてもやってられんよ”

 そう呟くと、マーロウはダルデスに感謝し、受話器を置いた。

 そんな中、ウクライナ民間機撃墜のニュースが飛び込んできた。
 何とイラン革命軍が誤って、テヘラン発バグダッド着のウクライナ民間機をミサイルで撃ち落としたというのだ。
 その旅客機にはイラン人も多く乗っており、疑惑の真相は益々深まるばかりだった。

 マーロウは早速、アメリカの国家レヴェルで運営される機密組織の雑多な関係を洗い出した。
 アメリカには、ペンタゴン(国防総省)やCIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)だけでなく、実に多くの重要な機密組織が存在する。
 アメリカが「ファンタジーランド」というのはそういう事でもあるのだ。
 NSA(国家安全保障局)、DEA(麻薬取締局)、NCIS(海軍犯罪捜査局)、ICE(移民取締局)、LAPD(ロス市警)らが主な機密組織だが、それに加え、インターポール(国際警察)やMI6(英国秘密情報部)やモサド(イスラエル情報機関)ら海外の機密情報局も複雑にせめぎ合う。
 
 当然、場末の私立探偵のレベルでは、これらの情報を当てにするのは100%不可能だ。
 彼らが所有する情報は高度に機密化&暗号化され、第三者に漏れる事はまずない。仮に漏れたとしても、解読するのは不可能とされる。
 しかし、上述したアメリカ国内に展開する様々な機密組織は互いに独立し、緊急時には連携しあい、ある時は手柄を巡って対立する。
 勿論、大統領府も彼らを100%信頼してる筈もないから、ホワイトハウスにもペンタゴンにも独自の情報機関が存在する。
 それだけ、大統領もホワイトハウスも敵が多いのだ。

 マーロウは、複雑に入り組んだ機密情報組織の”粗”を何とか探し出そうとしていた。

 そこで、日本にいるある友人に電話をした。名前は転象(テンゾウ)といった。
テンゾウか?いきなりだが
俺だ、マーロウだ!覚えてるかな?
久しぶり過ぎて、忘れてしまったか?”

 転象は少し戸惑った。
”マーロウさんか?
確か、弟のヨハンだよね
お兄さんの件では残念だったな
もう少し私が力になれてたら
あんな最悪な目に合わなくて済んでたのに
今となっては、そればかりを思い出すよ”

 マーロウは、その時のお礼を言った。
礼を言うのはこっちの方だ
あの時君がいなかったら、俺もヤラれてた
でも、もう5年にもなるのか、早いもんだな
ところで君は今何をしてる?
未だにスノーデンみたいな事してるのか?
あの頃は結構、危ない綱渡りをしてたよな”

 転象は思わず笑う。
”スノーデンのお陰で、
同じNSAの貧乏請負だった
我々も全員のクビがぶっ飛んだんだ
今はCG製作の仕事をボチボチとやってるよ
同じ請負だけど、日本の待遇は最悪だな
マーロウさんもまだ探偵の仕事やってるの?”

 マーロウも笑った。
”相変わらずだな、テンゾウ!
そういう俺も、相変わらず飽きもせず
探偵の仕事を渋々と続けてるよ
多少カネにはなるが、命がもたんよ
テンゾウみたいに
他に出来る仕事ってないからな
で、話は変わるけど
ドレフェスっていう医師を知ってるかな?
あの事件の時、俺の命を救ってくれた医師さ
覚えてないかな?もう過去の事だもんな”


ようこそ、
我がホテルカリフォルニアへ
🎵ここは素敵な場所でしょ🎵
🎵ここは素敵な人達でしょ🎵



8 コメント

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転象さんはスノーデン?! (CBA)
2020-02-14 06:07:24
転象さんも告白者の血脈を
毎日、披露してますね。
誰かに狙われているかも…
それにしても、文章力は
相変わらず秀逸ですな~
CBAさん (象が転んだ)
2020-02-14 07:06:20
トランプが再選されればスノーデンはどうなるんでしょうか。
ロシア内にもトランプと繋がってる政治家は結構いるみたいですから、誰かに狙われてたとしても当然ですよね。

「ファンタジーランド」のコメも逸脱でしたよ。
Unknown (kaminaribiko2)
2020-02-14 07:41:52
アハハ、転象?
わくわくしながら読ませていただきました。😄
ビコさんへ (象が転んだ)
2020-02-14 08:32:52
お褒め頂いてどうも恐縮です。
どんな展開になるのか手探り状態ですが、私も登場させないと、私自身が書いてて詰んないのでです。

あそれと、ビコさんの新しい記事にコメ書こうとしたんですが、コメ書くボタンが見つからずPC版でも試したんですが。
製菓会社の悪巧み (チョコちゃん)
2020-02-14 08:59:37
告白➜告発?、逸脱➜秀逸?
グリコ森永事件の怪人二十一面相は誰?
不二家のペコちゃんは何歳?
転象さんは今日何個貰える?
コメントのポチの表示 (biko)
2020-02-14 10:43:46
>あそれと、ビコさんの新しい記事にコメ書こうとしたんですが、コメ書くボタンが見つからずPC版でも試したんですが。

ほんとだ!表示が消えてしまっていますね。

にほんブログ村のランキング参加をやめたとき、勝手に消されたみたいですね。

またbikoさんは苦手なパソコンのシステムと格闘しなければ!
チョコさんへ (象が転んだ)
2020-02-14 13:35:19
グリコ森永事件の犯人は森永の株の売買を狙った高学歴社の知能犯らしいですね。
NHKで特番があってましたが、凄いやり口です。
因みに、今夜のチョコは自分で買います(悲)。
ビコさんへ (象が転んだ)
2020-02-14 13:38:52
私もよくあるんですが、再編集すると勝手に”コメ受付”がオフになってる時があります。
故に、一度、再編集画面似戻り、”コメ受付”のオプションを確認するといいですね。

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