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”内藤哲也に対するのは誰なのか?”で見るNJC優勝候補たち

新日本プロレス、まさかの復活を遂げたNEW JAPAN CUPも2回戦までの24試合が終了、残るは準々決勝、準決勝、決勝の7試合を残すのみとなりました。
元々こういったトーナメントはその優勝自体に価値あるものともされていましたが近年のNJCは特に「IWGP王者に挑むための試練」的な意味合いが強くなっている感じがあります。

その現状への如何はさておき(というかまぁ概ね私は賛同派ですが)、こうして優勝候補も少なくなってくると次第にこの面子への目の向け方も「誰が優勝するのか?」よりも「だれが内藤哲也に相対するのか?」というものになりつつある気はします。
もう数日でその結果も出るトーナメントですが、2回戦も終了した現段階で一度「内藤哲也vs誰が見たい?」てき観点を持つべく、その資料として準々決勝まで勝ち残った選手と内藤哲也選手の過去の対戦などについてまとめてみたのでご参考にどうぞ。

 

過去対戦がなかった選手

今回調べた限り、石森太二、高橋ヒロム両選手は内藤選手との過去の対戦はありませんでした。
とはいえ全然関係性がない二人かというとそうでもなく、ヒロム選手は今年の旗揚げ記念日でのIWGP王者対決が予定されていましたが、興行自粛によって流れてしまったことは記憶に新しい人も多いでしょう。

また石森太二選手は内藤選手と同年の生まれであり、同年生まれのプロレスラーによる集まりである昭和57年会のメンバー同士でもあります(ちなみに他にも鷹木選手や飯伏選手も同会のメンバー)。
同世代対決を、というのが石森選手のモチベーションになりますかね。

石井智宏

戦績:10戦4勝6敗 (40%)
直近対決:2019.7.24

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内藤の”ホーム”広島”で対戦 (2019.7.24)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

新日本プロレス全体を見渡した時にも実力者として名が挙がり、勿論今回のNJCでも優勝候補でもある石井選手は内藤選手との因縁も深い選手。
対内藤戦は過去10戦行われ、今回集計した8選手の中でもトップタイの試合数を誇ります。
個人的には2014年ごろのNEVERを争っての試合が印象深かったりします、あのあたりで内藤さんの「当たりの強い選手との相性の良さ」が認知されたような覚えがあります。
この両者の現状最後の対戦は昨年のG1広島大会での一戦。
広島カープファンとして有名な内藤さんにとってはホーム戦だったこの一戦で、石井選手は敗れており、NJC優勝した際にはそのリベンジ戦となる感じですね。

 

オカダ・カズチカ

戦績:10戦5勝5敗 (50%)
直近対戦:2020.1.5

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”伝説を作る”一戦を戦った両者 (2020.1.5)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

「内藤哲也のライバルを挙げよ」という話になった場合に間違いなく出てくるのはオカダ選手で間違いないでしょう。
その関係性は若手時代から始まり、2012年のオカダの凱旋以降をみても要所で交錯してきたことで、10年代はオカダvs内藤の時代だったということも言えるかもしれません。
そういった長い歴史もあって両者のシングル戦は石井選手と同じく10戦、しかもその戦績は現在完全な五分となっています。
そういう意味では休業解禁後の大舞台で雌雄を決するには十二分な選手、ではあるものの過去対戦のある6選手の中では最も前回対戦からの期間が短い(189日)ので実現すると「また?」という感じはあるかもしれません。
まぁ実際には半年も経ってるのでリマッチというには・・・って感じですけど3か月間の休業期間があったことを考えると実際以上に「この間ドームで対戦したじゃん」感はあるかもしれません。

SANADA

戦績:1戦1敗 (0%)
直近対戦:2018.6.6

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”同門対決”はやはりレア (2018.8.8)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

NJC優勝そして対内藤という面を考えると結構有力な候補になりそうなのがSANADA選手。
昨年NJC準優勝したのは「今年こそ!」という期待の根拠でしょうし、昨年はその実績を踏まえてオカダとの連戦もあったりしたことで「脱LIJ待望論」みたいなものもあったような気はして、だからこそユニットリーダーたる内藤との一騎打ちを、という期待もあったり。
しかもこの両者の対戦は過去に1度のみ、しかも2018年と2年近く前なのでかなり新鮮な気持ちで見れる感じはありそうですし。
一つ問題があるとすれば同じ同門対決ならより一層内藤対ヒロムに機運が割かれて、SANADAへの機運が盛り下がってる感もあるところですかね。

YOSHI-HASHI

戦績:4戦4敗 0%
直近対戦:2018年2月10日

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入門前からと実は因縁深い両者 (2018.2.10)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

なんかこうしてみるとこの面子の中にYOSHI-HASHIが入っているのは新鮮というか意外ですらあります。
実際これまでNJCでもG1でも優勝争いなどに加わることができず、タイトル戦線も・・・という感じなのだからですが、こと「内藤との因縁」でいうとそれほど浅いわけでもないのが面白いところ。
内藤さんは後楽園ホールで行われた公開入門テストで合格した*1、というのは有名な話ですが、実はそのテストを吉橋青年設けており、その際は不合格になるもそのごなんだかんだ合って闘龍門からの移籍になった岡田青年と同期入門することに。
その後の経歴はそれこそ花形スター街道と泥臭い道の明暗分かれた形ですが、だからこそ対戦した際に面白かったりする・・・のかもしれません。

タイチ

戦績:8戦4勝4敗 (50%)
直近対戦:2019.11.3

f:id:Rodyonsw:20200701205637p:plain

タイチのヘビー級での躍進のきっかけを作ったのは内藤だった (2019.11.3)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

気づけばあれよあれよという間にヘビー級のタイトル戦線でも違和感ない顔ぶれの仲間入りを果たしているタイチ。
そのヘビー級への参入そしてそこでの躍進をファンに予感させるきっかけになったのはTAKAタイチ興行での対内藤戦だったでしょう。
同対戦はそのまま新日本のリング上でも行われ、さらには2月の札幌のメインでも行われ、「タイチは良い試合ができる」ということを新日本のファンに示した試合だったでしょう。
それは両者が「手の合う相手」だったということもあるんですが、それは内藤にとっても同様のようで昨年末はタイチに会心の勝利を収めて自信をつけた上でジェイへのリマッチに挑んだりしてますし。
そういう意味で中断された「二冠王者ロード」を再開する意味で内藤さんとしてもタイチは適当(いい意味)な相手かも知れない。
そして地味にタイチは勝ち残った8選手中で二人しかいない対内藤戦で五分の戦績を持っている選手なんですよね、しかももう一人が前述のオカダ選手という。

EVIL

戦績:1戦1敗 0%
直近対戦:2016.8.7

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元祖”パレハ”との戦いは長く温存されている(2016.8.7)

(新日本プロレス公式サイトより引用)

現状残されている「LIJ同門対決」は3パターン、ヒロム・SANADAそしてこのEVIL。
ヒロムとの対決は師弟対決なんて言われて注目を集めていますがこのEVIL戦ももし実現するとすれば同門対決として興味深かったりするんですよね。
というのもEVILは”制御不能”化した内藤さんの最初の”パレハ”、正タッグパートナーで、2015年10月からタッグリーグでのBUSHI加入まではたった二人のLIJ(当時はまだLos Ingobernablesだった気がするけど)してたりするんですよね。
その後メンバーは増えて色んな関係性ができたんですけど、ある意味LIJがユニットとして安定期に入ったからこそここで「最初の二人」が出て来るっていうのはちょっと面白いんじゃないかなぁと思ったり。
それにこの2人の対戦は2016年のG1のみ、EVILがシングルプレイヤーとして実績を上げる前の対戦なのでそこから色々積み上げた上での再戦は新鮮じゃないかなぁと思ったり。

 

所感雑感

というわけで内藤さんとの過去対戦からみた各優勝候補(というか勝ち残り選手)でした。
で、ここまでのデータであえて記していなかったことが2点ありまして、こと過去対戦がある選手に関しては
・勝率で内藤選手を上回っている選手はいない
・直近対戦で勝っている選手もいない
のです。
そういう意味ではここ最近の内藤さんが如何に上り調子だったのか、ということでもありますが一方で「どの選手にも『直近対戦のリベンジマッチである』というモチベーションがある」ということでもあります。
そういう意味ではだれが勝っても良いという優しいトーナメントになっているわけです。
ちなみに勝率でいうと昨日の時点では飯伏選手だけが5勝3敗で勝ち越してたんですが脱落しちゃったんですよね。

いずれにしてもどの対戦が実現するのかを楽しみつつ、トーナメントの一戦一戦を楽しんでいきたいところですね。