沖縄が米軍基地で潤っているという話は本当なのか?

政治
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過去にも何度か書いていますが、今回は沖縄の基地問題について書いていきます。

日本人(主に保守層)の中には、沖縄は基地があることで潤っていると主張する人もいます。
実際に米軍基地の関係施設で働く沖縄人は多数いることは事実でしょう。
国から与えられる補助金の額も、沖縄県は人口当たりにしたらトップレベルとなります。

しかし一方で、沖縄県民の平均年収は都道府県の中で最下位となる337万円で、1位の東京の438万円に比べると100万円以上の差があります。
しかもこの話はここ1年2年の話ではなく、少なくとも自分が知っている限り沖縄県はずっと最下位です。
以上の状況をみれば、保守層の“沖縄は基地があることで潤っている”という主張には矛盾があると指摘せざるを得ません。

少し具体的な話をします。
沖縄県には安室奈美恵という県民のスターがいました。(2年前に芸能界を引退したので過去形で表現)
彼女は小学生時代、主幹者の熱心なスカウトを受けタレント養成スタジオの沖縄アクターズスクールに通うようになるのですが、お金があまりないという理由から自宅の団地から直線距離で5.5kmはあるスタジオまで歩いて通っていました。

安室奈美恵さんは、顔を見ればわかるように純粋な日本人ではありません。
母親がハーフ(一目でハーフと分かる顔立ち)なので自身はクォーターということになります。
祖母が駐留軍人と結婚し生まれたのが安室奈美恵さんの母なのですが、その在留軍人(安室奈美恵の祖父)は在留期間が終わったら自国へ帰国してしまい、安室奈美恵さんの母は女手1人で育てられます。
そんな安室奈美恵さんの母も安室奈美恵さんが幼少期の頃に離婚し、家計は非常に苦しかったそうです。

祖母、母が離婚をしている安室奈美恵さんですが、自身も離婚しているため安室奈美恵さんの家系は3代揃ってシングルマザーということとなります。
実はこの問題は安室奈美恵さんの個人的な問題というわけではなく、沖縄の離婚率は全国1位なのです。
その理由には沖縄県民の平均年収が少ないという貧困の問題もあるでしょうし、安室奈美恵さんの祖母のように駐留軍人と結婚して相手が帰国してしまったなどと言った理由もあることでしょう。
実際に沖縄県は、妻が日本人で夫が外国人という夫婦の割合が全国で1位となっています。
アジア系女性と在留米軍兵士との離婚率は80%に達するというデータもあり、米軍兵士が将来を真剣に考えずに安易に在留地域の女性との間に子供を作り帰国している様子も伺えます。

安室奈美恵さんは、こういった沖縄の様々な問題を凝縮している存在と言えるのです。

そしてこれら沖縄の問題は、すべて米軍基地が沖縄に集中していること由来となっています。
このような状況下で『沖縄は基地があることで潤ってる』なんて考えが、まかり通るとは思えません。

本来、こういったことを問題視するのが保守の役割なのではないでしょうか?
自国を大切にすることを信条とする保守なら『他国の軍隊が自国に駐留している』という現実を批判して当たり前のはずです。
しかし実際に沖縄の基地問題を批判したり抵抗したりしているのは保守とは逆の革新側が行っており、こともあろうか日本の保守層はこの革新側の行動を強く批判しているのです。
これは日本の保守層の大きな矛盾と言えます。

この保守層の矛盾について、日本には中国による領海侵犯の脅威があるため、沖縄に米軍基地が集中することは国防上仕方がないなどと主張する人もいますが、これも全くもって矛盾した話です。
もしその理論が通るのなら、米ソ冷戦時代に米軍基地は北海道に集中していなければなりません。
しかし、ご存知通りそんな事実はなく、中国が経済的に貧しく日本にとって大きな脅威でなかった時代から、米軍基地は沖縄に集中しているのです。

前回の記事と同様に、沖縄の米軍基地に関する問題も、戦後の日本の政治家・国民が真剣に向き合わずに避け続けている問題です。
戦後75年が過ぎようとしている現在、今一度、沖縄の基地問題、強いては在日米軍の問題について国民的な議論が必要なのではないでしょうか?

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