2008年お正月に行った福岡旅行2日目の午後。
前日の夜にガイドブックを調べたらある場所に注目し、是非行ってみたいと思いました。
ただその場所は福岡県ではなく佐賀県にあります。
今回は福岡旅行でしたが経路を確認すると博多から1時間の距離だったので思い切って足を延ばそうと決意しました。
佐賀に残る弥生時代の遺産・吉野ヶ里歴史公園
博多駅から鳥栖で長崎本線に乗り換え、目的の吉野ヶ里駅公園駅までは約1時間ほどでした。
佐賀県でもこの駅がやや福岡寄りだったのが幸いしました。
遺跡を見に来たのですが駅はわりと近代的な造りでした。
ただ人の気配はほとんどありませんでした。お正月にはあまりチョイスされない観光場所だったのでしょうか。
本当に誰もいない道をひたすら歩きます。
徒歩15分ほどでようやくガイドブックで見た吉野ヶ里歴史公園に到着しました。
吉野ヶ里歴史公園とは
佐賀県の神埼郡吉野ヶ里町と神埼市にまたがる吉野ヶ里丘陵にある吉野ヶ里遺跡は弥生時代の大規模な集合跡があり、1986年の発掘調査で発見され特別史跡に指定されています。
その吉野ヶ里遺跡の集落跡とその周辺の一部が「吉野ケ里歴史公園」という国営公園として国に管理されています。
117ヘクタールの園内には竪穴住居、高床住居、物見櫓など当時の住居の多くが復元されています。
施設情報
施設名 | 吉野ヶ里歴史公園(よしのがりれきしこうえん) |
所在地 | 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手1843 |
電話番号 | 0952-55-9333 |
入場料金
<個人>
大人(15歳以上):460円
大人2日間通し券:500円
シルバー(65歳以上):200円
シルバー2日間通し券:240円
中学生以下:無料(健康保険証等年齢を確認できるものが必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方も無料
<団体>(20名以上)
大人(15歳以上):280円
大人2日間通し券:340円
シルバー(65歳以上):200円
シルバー2日間通し券:240円
※施設情報、金額は全て2019年1月現在です
園内は大きく北部と南部の2つのゾーンに分かれていてます。
私はこの歴史公園センターのある南部の入り口から入場し、観光の前にまずは昼食をとることにしました。
センター付近のレストランではちゃんぽんをいただきました。
ちゃんぽんは「長崎ちゃんぽん」が有名ですが九州地方には幅広く浸透し、ここで食べたちゃんぽんは濃厚で食べごたえのある深い味わいでした。
それでは吉野ヶ里歴史公園を観光したいと思います。気づけば徐々に観光客の姿が目につくようになりました。
こちらは逆茂木・乱杭です。先の尖った鋭い杭をたくさん斜めに配置することにより敵の進軍を食い止めるバリケードの役目を果たしていたと考えれています。
なお近くの展示室では発掘された土器を見ることができます。
展示室から少し進むと吉野ヶ里歴史公園の南内郭です。
住居が建ち並び、城柵や物見櫓によって厳重に守られている場所です。
弥生時代の主流である建て竪穴式住居です。
地面を掘り込み、周りに複数の柱を建て梁や垂木をつなぎあわせて造られています。
屋根はアシやカヤなどの茎で葺いてます。
当時の生活や暮らしぶりをイメージした人形も展示されています。
こちらの物見櫓(ものみやぐら)は敵の見張りや集落の威容を示すシンボルとなっています。
イベントで登ることもできるようです。
こうしてみると吉野ヶ里歴史公園がいかに広大な集落だとわかっていただけると思います。
なお同じように弥生時代の遺跡が見られる場所では2018年に行った静岡県の登呂遺跡もあります。
ここは吉野ヶ里歴史公園のほぼ中央に位置する倉と市です。
盛大な市が開かれ取引される品々を保管していた交易の中心地として栄えていた所です。
武器や防具が保管されています。
そして北部エリアへと進んで行きます。
古代中国の影響を受けてか当時は南部より北部が地位の高いものが住む傾向にあったようです。
北部の北内郭は国全体で最も重要で神聖な場所とされ、こちらはその中心である主祭殿です。
こちらも中に入ることができます。国の王や長など上位に位置する人を中心に会合などが開かれていたようです。
邪馬台国の女王・卑弥呼と思われる人物が祈りを捧げています。
そして北墳丘墓の各所にはたくさんの墓地が設けられています。
こちらは甕棺(かめかん)墓列の棺桶です。弥生時代の北部九州だけにみられる特徴的な形です。
こちらは集落を外敵から守る環壕です。
弥生の大野は約6ヘクタールにもおよぶ芝生広場でレクリエーションに利用されています。
吉野ヶ里歴史公園は弥生時代の遺跡を見るだけではなく、土器づくりの体験学習や熱気球で空から眺めるなど多くのイベントがあります。(※上記画像は吉野ケ里歴史公園ホームページより抜粋)
やはり福岡県の旅行だったのでこの吉野ヶ里歴史公園に来るのは少々迷いがありました。
ただ今後も東京から遠い九州の方には滅多に来れるとは思えなかったというのもあり、勢いで佐賀県に寄りましたが結果的には大正解で満足できる観光ができました。
そして翌日の最終日は再び福岡旅行を再開して東京に帰ることとなります。
福岡旅行のおすすめ観光スポットその3~天神周辺と秋月城下町~
福岡旅行の最終日の午前中は賑やかな天神を散策。
午後は卑弥呼の邪馬台国があったといわれる甘木へ行き、最後の観光場所には秋月の城下町を周りました。(19/01/26)
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福岡旅行のおすすめ観光スポットその1~太宰府天満宮~
九州への初の旅行は2008年のお正月に体験しました。
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最初にむかったのは学問の神様・菅原道真公を祀っている太宰府天満宮です。(19/01/13)
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福岡旅行のおすすめ観光スポットその2~大濠公園と福岡城跡~
博多駅から電車で10分の大濠公園は広大な池が特徴で福岡城の外濠として利用されていました。
大濠公園の隣の舞鶴公園にはその福岡城の跡地が残ります。
そして午後には思い切った行動に出ることにしました。(19/01/16)
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