1987年6月21日発売(日本ファルコム)
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出典:DMM GAMES
イースは30年以上の歴史あるファルコムのアクションRPG
今回ご紹介させていただくゲームはファルコムのアクションRPG「イース(Ys)」です。
オリジナルは1987年に発売され、シリーズを通してPC98、WindowsPC、ファミコン、PCエンジン、スーパーファミコンなどパソコンだけでなく実に多くの家庭用ゲーム機種にも移植された人気作品です。
パソコンではPC88や98のオリジナルから1998年にグラフィックやBGMを強化してリメイクされた「イースエターナル」がWindows対応で販売され、システムやストーリーにアレンジが加わっています。
本記事では「イースエターナル」と「イースⅡエターナル」がセットとなって販売された「イースⅠ&Ⅱクロニクルズ」に収録されたイースⅠをベースに説明しております。
なお私がプレイしたのはPC98版、ファミコン版、「エターナル」と「クロニクルズ」のWindows版です。
※厳密には「エターナル」は細かいバージョン違いがありますがここではまとめて「エターナル」として扱っています。
イース1のストーリー
赤毛の少年剣士のアドル・クリスティンは港町で妙な噂を耳にする。
エステリアという島は近づく船を必ず嵐が襲うことから「呪われた島」といわれていた。
アドルは冒険心を抑えきれず、エステリアに向けて船を漕ぎだすことになるがやはり自分も嵐に遭遇してしまう…。
気を失ったアドルはその後エステリアの漁師の孫の家族に助けられた。
エステリアでは魔物も出現したことを知り、勧められるままアドルはミネアの街に旅立つことになる。
イース1のキャラクター
本作の主人公・アドルクリスティン。赤い髪が特徴の17歳の冒険者。
神殿に捕らえられていた記憶喪失の少女・フィーナ。
ハーモニカを失くして困っている吟遊詩人・レア。
この他、倒れていたアドルを助けてくれたスラフや占い師のサラ、盗賊のゴーバンなど、街や村の多くの人達がアドルの冒険に関わってきます。
イース1のシステム
ゲーム開始時にはまず「クロニクルズモード」か「オリジナルモード」を選択します。
続いて4段階の難易度(EASY、NORMAL、HARD、NIGHTMARE)を決められます。
サウンドには「クロニクルズ」「オリジナル」「PC88」がありゲーム中いつでも変更が可能です。
「イース1」はオーソドックスなトップビューによるアクションRPGです。
街や村では人々に話しかけ、悩み事や冒険に関するヒントを教えてもらうことができます。
お金が貯まったらお店で武器や防具を購入して装備することでアドルの攻撃力や防御力が強化できます。
一部の装備は冒険先の宝箱で発見することもできます。
また冒険が進めばリングを手に入れられ、装備することで攻撃力を上げたり敵の移動速度を落としたりと様々なサポート効果が得られるようになります。
イース1の戦闘
街や村を出ると外は魔物がうろうろと徘徊しているのでそのまま戦闘に入り、倒すことで経験値が増えレベルアップしてアドルが強くなります。
このゲームは「剣を振る」というアクションはなく、戦闘は剣をもったまま魔物に体当たりしてダメージをあたえる攻撃方法です。
体当たりといっても強い敵に正面から当たると甚大なダメージを受けるので、正面より半歩ずらしたり、横や後ろから攻撃することで連続でダメージを与えることができうまくいけば無傷で勝利することも可能です。
広大な草原をメインに、やがてアドルは神殿や廃坑など冒険の場所を広げていくことになります。
冒険の要所要所には巨大なボス戦が待ち構えています。
とにかく攻撃手段は体当たりしかないので、正面からいかず、敵の攻撃を上手に避けながら、正確に敵の弱点をついていく機敏な操作性が要求されます。
PSP「イースI&IIクロニクルズ」デモムービー
※動画はPSP版となりますので、Windows版と一部内容が異なる場合がございます。
イース1の感想
項目 | 評価(5点満点) |
---|---|
システム | ★★★★ |
熱中性 | ★★★★★ |
キャラクター | ★★★ |
音楽 | ★★★★★ |
難易度のバランス | ★★★ |
イースはアクションやファンタジー世界が好きな方には是非遊んでいただきたい作品です。
発売が1987年というのもあり、今となっては古く感じる部分もありますが、ゲームの完成度、面白さは随所に感じられます。
戦闘は剣を振るアクションがなく敵にただ体当たりをするだけなので物足りなく感じてしまうかもしれますが、なかなかどうして奥が深いです。
(イースⅡでは魔法攻撃が追加され、イースⅢではサイドビューとなり、剣を振ったりジャンプしたりなどアクションが変更されています。)
私は最初にプレイしたイースが`PC98版だったので、アドルの操作にはテンキーで前後左右による移動をしていました。
キャラクターの移動が当時はやっていたファミコンの十字キーではなかった為、なかなかテンキーの操作が慣れなかったですが「これがパソコンゲームというやつか!」と感じさせてくれるものでした。
やがて何度も何度も敵を倒していくうちに操作にもなれてきましたが、やはりボス戦はどれも苦労しました。
ただ突撃して勝てるボスは一匹たりともいません。
このゲームのボスの数は決して多くはないですが、どれも個性的な攻撃をしてきて一癖も二癖もある連中ばかりです。
誤った戦い方を挑むと連続で攻撃を受けたり、瞬殺されてしうまうこともあります。
それこそ慣れない操作で敵の激しい攻撃を正確によけ、ちょっと生まれた隙をついて一回攻撃を当て、すぐに逃げるという「ヒット&アウェイ」は基本中の基本。
自分で上達したと思っても次のボスではまた別の攻撃パターンに合わせたタイミングを見つけなければなりません。
自分とボスのHPを見比べながら戦い、少しくらいの有利な状況でも最後まで気が抜けず常に緊張感が漂う戦闘が展開されます。
ただセーブはいつでも、ボス戦の直前でもできるので何度も戦って何度も負けてチャレンジしていけば徐々に自分がうまくなっていくのは実感でき、やがて倒せるようになります。
そうはいっても私はWindows版の「エターナル」や「クロニクルズ」ではUSBのゲームパッドを接続して十字キーによる移動ができたので「NORMAL」程度ではそこまで難しく感じませんでした。
98時代にテンキーでは大苦戦した双子の敵にもあっさりと勝てちゃいました。
難しいアクションが楽しみたい方なら難易度を「HARD」以上、もしくはあえてテンキーで操作してみるのもおすすめです。
続いてサウンド面ですが、この時代のファルコムの作品は「ソーサリアン」もそうですが、とにかくBGMがどれも素晴らしかったのです!
PC98版ももちろん良かったのですがリメイクされた新しい音源によるBGMもまた違った良さを醸し出していました。
しかも、なんと「エターナル」や「クロニクルズ」には、過去にボツとなった未使用の曲まで作品中で流れるのです!!
私が今も聞いてるPC98時代に発売された「ミュージック・フロム・イース」というイースのサントラCDで聞いてたいくつかの未収録曲がリメイクされた音源で聞けたのは本当に感動しました!!
…まぁ、音楽面に関してはそういった経緯を知らないとわかっていただけないかもしれませんが、メインフィールド、神殿奥、ボス戦などカッコイイBGMが多いのは間違いありません。
ゲーム面の冒険は街や村でヒントを得て、指定された場所に赴き魔物を倒しながら進んで冒険に必要なアイテムを見つけていく流れです。
基本はテンポよく進みますが、強引に物事を頼んできたりと無茶ぶりで若干粗いゲーム展開は時代を少し感じさせてくれます(苦笑)。
ただ30年以上も続いてる名作シリーズの第一作目というだけあって、十分なクオリティを持ってる作品です。
やはりボリュームに関しては満足感は得られずリメイク版でも10時間もあればクリアできてしまいます。
ただ「イースI&Ⅱクロニクルズ」なら続けて「イースⅡ」も遊べますしお手頃価格なので、アクションが好きだったり一日1時間など隙間時間で遊ぶのにも十分おすすめできます。
イース2 -イースI&IIクロニクルズ-(PC98版、Win版)
イース2はファルコムの人気アクションRPGの2作目で、体当たりによる戦闘に加え魔法による遠距離攻撃が可能となりました。
ダンジョンは複雑となりましたが、オープニングムービーや全体のBGMは非常にクオリティが高いです。(20/09/14)
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イースIII -ワンダラーズフロムイース-(PC98版、PS2版)
日本ファルコムの大人気アクションRPG「イース」シリーズの第三弾は横型になり、それまでの体当たりによる敵への攻撃からボタン操作で剣を振ることによる攻撃に変更され、さらにジャンプ中やしゃがみ時の攻撃もできるのでアクションの幅が広がりました。(18/01/10)
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ソーサリアン オリジナル(Win)
80年代後半、多くのパソコンユーザーを夢中にさせたソーサリアンはお好みのキャラクターを作成し、15本のシナリオで冒険ができるアクションRPGです。
長い年月が経ち、ソーサリアンオリジナルとしてシステムやグラフィックなどを大幅に強化してリメイクされ、Windows版で復活しました。(19/06/08)
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