前回まで、不育症についてやその原因のひとつ、内分泌の異常とその治療についてお話しました。
(前回までの記事は下方のリンクよりお読みいただけます)
今回は子宮による要因や、感染症によるもの、ご夫婦の染色体変化についてお話します。
(子宮の異常)
子宮筋腫、子宮内膜症、子宮形態異常(双角子宮、中隔子宮、重複子宮など)、子宮腔内癒着、内膜ポリープなどが流早産の原因となることがあります。
子宮鏡検査や子宮卵管造影検査、必要に応じてMRI検査などを行い、流早産の原因となる可能性が高そうな場合は、子宮鏡下手術、腹腔鏡手術(専門施設へご紹介)等により治療を行います。
(感染症)
ウイルス感染症、クラミジア感染症など
膣、子宮、卵管などに炎症を起こしやすい菌やウイルス、病原微生物の感染は妊娠維持を妨げることがあります。
治療には抗菌薬を内服したり、膣内に投与を行います。また、感染予防もご提案します。
(染色体変化)(ご夫婦いずれか)
夫、または妻のいずれかに染色体変化がある場合に流産を繰り返すことがあります。
染色体の変化がわかった場合、残念ながら治療の方法がありません。
しかし、最終的には赤ちゃんを授かることができるケースも少なくありません。遺伝カウンセリングにて詳しくご説明しています。
次回は、不育症の要因としての血液の固まりやすさについてお話ししたいと思います。
以前の記事もご参照ください
不育症の原因と治療について③ 血液の固まりやすさも要因となります
文責:[不妊コーディネーター部門] 山本 健児 [理事長] 塩谷 雅英
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