【入門用】トイプードル犬を飼うなら知っておくべきこと

私は2008年からトイプードル犬と暮らし始めましたが、ハウツー本はあまり役に立たず、試行錯誤の連続でした。 獣医師やドッグトレーナー、犬友さんから色々聞いたり、自分で調べて試したりと、ずいぶんと無駄なこともしてきました。 何より我が家の愛犬に余計な負担を掛けてしまいました。 皆さんと愛犬にはそのような思いはして欲しくありません。 これからトイプードル犬と暮らし始める方や初心者の方に、飼い方の本に載っていない本物のノウハウをお教えします。

【要注意】トイプードル犬の耳垢の色が濃い茶色だった| 真菌が繁殖?

トイプードル犬の耳の掃除をする度に、こげ茶~黒色の耳垢が綿棒についていたら要注意です。

免疫力が低下して菌が繁殖しているのかもしれませんよ・・・。

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上の写真のような耳垢、見たことありますか?

 

これは耳のなかで分泌され酸化した皮脂です。

酸化した皮脂が大好物なマラセチア真菌が異常に繁殖すると、こげ茶色~黒色で独特な臭いのある耳垢が一杯でてきます。

 

いくら愛犬の耳にイヤークリーナー剤をいれてクリーニングをしても、マラセチア真菌を減らさない限りは、治ることはありません。

 

事実、我が家のトイプードルも数年間に渡って、綿棒+イヤークリーナーで耳掃除をしました。

しかし、耳の痒みのため、耳を床に擦りつけたり、後ろ足で耳を懸命にかく行動が収まることはありませんでした。

 

通常の動物病院へ行っても、「耳の中を掃除をしてあげてください」とイヤークリーナーを渡されるだけ。

そこで犬の皮膚科専門の動物病院の門を叩いたところ、マラセチア真菌と外耳炎の説明を受けました。

マラセチア真菌

皮脂などを好む酵母様真菌(カビ)です。常に犬の皮膚に存在する菌(常在菌)で、健康な皮膚では悪さをしません。しかしマラセチアが過剰に増える事で皮膚炎を起こします。
免疫力低下やアトピー性皮膚炎、皮膚の変化によるフケ症や過剰な皮脂の分泌などによって皮膚にマラセチアが増えすぎることでマラセチア皮膚炎を発症します。
マラセチアは数種類あり、犬猫ではMalassezia pachydermatis(マラセチア パチデルマティス)という種類が存在しております。
マラセチアはブドウ球菌という細菌とお互いに増殖しやすい環境を作り出すことが知られております。マラセチア皮膚炎だけではなく、細菌による皮膚炎を起こす場合もあります。

日本全薬工業株式会社HPより引用:http://mediderm.jp/about/index.html

外耳炎

外耳炎は、耳の穴に急性または慢性の炎症が起こっている疾患のことをいいます。

その炎症は、耳の穴の入口から鼓膜まで及ぶこともあり、放っておくと鼓膜の奥にある中耳、さらには内耳に波及することも珍しくありません。

症状は、外耳炎を引き起こしている原因と炎症の程度により様々ですが、一般に耳にかゆみや痛みが生じます。痛みのため、犬自身が耳を触らせまいと、攻撃的になることすらあります。

そのほかにも、首を振ったり足で耳の後ろの部分を掻いたり、耳を下にして頭を傾けるようなしぐさをします。

耳垢が多くなり、耳から悪臭を放つようになって、ようやく気が付かれることもあります

どうぶつ耳科専門クリニック主の枝HPより引用:http://www.sugimura-animal-clinic.com/report/

 

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行ってよかった!犬の皮膚科専門の動物病院

【犬+皮膚科】で検索し、地域の皮膚科専門や皮膚病に強い動物病院を探して、診察を依頼してください。

 

まずは、菌を特定するため、耳中にテープをペタっと張って、採材した耳垢を検査してもらいます。

 

我が家のトイプードルの場合は、マラセチア真菌が原因でした。

 

おかげさまで治療は、抗生物質と抗真菌点耳薬の投与を1か月&耳洗浄液での耳洗浄を2か月し、完治させることが出来ました。

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マラセチア真菌が異常に繁殖した場合の外耳炎症状
  • 異常なまでに耳を痒がるしぐさをする
  • イヤークリーナーで掃除をしても、耳垢がなくなることはない
  • こげ茶色~黒色で臭いのあるネットリとした耳垢がでる
  • アレルギー/アトピー性皮膚炎を持っているケースが多い

 

マラセチア真菌と外耳炎の関係

マラセチア真菌が異常に繁殖すると、こげ茶色~黒色の臭いのある耳垢がたくさん出てきます。


そして驚くことに、マラセチア真菌は悪玉菌ではなく善玉菌ですので、通常の量であればマラセチア自体が悪さをすることはありません。

 

しかし、耳の中に大量の耳垢(酸化した皮脂)残ってしまったことが原因で、耳垢が大好きなマラセチア真菌が大繁殖します。

 

耳垢だけでも炎症を起こすのに、異常繁殖したマラセチア菌が炎症をプラスしてしまい、相当な痛みと痒みを伴う外耳炎となります。

 

マラセチア真菌性外耳炎の治療

1、マラセチア真菌が異常に多い場合は、抗真菌点耳薬を使って減らします。

 

2週間から4週間ほど抗真菌点耳薬を使えば、マラセチア真菌はかなり少なくなります。

 

2、耳洗浄液をつかって、耳垢を洗浄して除去します


マラセチア真菌が減れば、外耳炎を起こしている原因である「耳垢」を取り除きます。

この時、綿棒を使うのはNGです。

 

綿棒は外耳道を傷つけやすいので、使いません。

綿棒は使わず、耳垢をやさしく取り除く洗浄液を使います。

 

鼓膜や外耳道にやさしく、界面活性剤を含まない「耳洗浄液」を使用します。

 

マラセチア真菌性外耳炎の治療費

我が家のトイプードルの場合、費用は初回が検査も含めて1万円ほどでした。

あとは2週に一度の通院で数千円です。

 

耳の中が真っ赤に炎症を起こしていた愛犬の苦しみと考えれば、安いモノです。

 

マラセチア真菌性外耳炎を治療後、再発ナシです

完治して以降は、一回/月の簡単なイヤークリーナー剤だけで、耳垢も出ませんし、炎症もないので、まったく痒がることはありません。

 

人間でも耳の病気(中耳炎?)は相当に痛かったり、痒かったりします。

またマラセチア真菌性外耳炎も放置して重症になると、莫大な治療費がかかります。

ましてや、苦しんでいる愛犬の姿はいたたまれません。

 

耳掃除の時に、こげ茶~黒色の耳垢が綿棒についていたら、専門の動物病院へ行くことを強くお勧めします。

 

皮膚を清潔に保つシャンプーと、後の保湿ケアもお忘れなく!

 

 

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