サッカーポジショニング理論、オフザボールの動きとボールを受ける位置




こんにちは、TETSUです。

 

今回は、【サッカーのポジショニング理論】として、「オフザボールの動きとボールを受ける位置」について、説明したいと思います。

サッカーは、1人がボールを持っている時間は非常に少ないので、ボールを持っていない時の“オフザボールの動きとオフザボール時のポジショニング”はとても大切です。

・オンザボール→ボールを保持してプレーをしている状態

・オフザボール→ボールを保持していない状態

 

日本でのオフザボールの認識

日本サッカーのジュニア年代でも、それ以上のカテゴリーでもそうですが、

日本人のサッカーのプレーを見たり指導をしたりしていると、ポジショニングが悪く、オフザボールの動きが下手な選手が多いと感じます。

 

日本人のサッカーの試合を見ていると、ポジショニングをあまり意識はせず、選手がボールに寄り過ぎ、足元中心のプレーになっている選手が多い印象です。

私のいたスペインにでも、そのようなプレーをする選手がいましたが、それでも日本の方が多いと感じます。

それは、サッカー文化の違いもあると思うのですが、ジュニア年代からポジショニングやオフザボールの時の動きを知らない選手が多く、ポジショニングを教えていないサッカー指導者が多いからだと感じます。

・オンザボール→ボールを保持してプレーをしている状態

オフザボール→ボールを保持していない状態

 

もちろんオンザボールの時に、より正確で良いプレーをする事も大切ですが、その前に最適なポジショニングを維持しボールを受けなければボールを使ってプレーは出来ません。

また、良いポジショニングをとっているだけで、正確なプレーもしやすくなります。

つまり、オフザボール時のポジショニングをまずは改善しないといけないのです。そして、オフザボール時のポジショニングが改善できると、実行したいプレーを実行しやすくなります。

日本のサッカーは、「ボールを保持している時の個人技を磨く」という意識が強いですが、「ボールを持っていない時の個人技を磨く」という意識は低く、それによりオフザボールの動きとポジショニングの重要性も低いのではと思います。

 

これから紹介する【オフザボールの動きとボールを受ける位置について】は、実際に私が小学生のジュニア年代の選手に教えていた内容です。 

ジュニア年代で、このポジショニングが出来ると出来ないでは、大きな差がつきます。

 

オフザボールでのポジションニング

最近のサッカーでは、「ポジショナルプレー」という言葉をよく耳にします。

それと似ている(ほぼ同じ)ものですが、1つ1つの段階と各メリットを踏まえると、今回のオフザボールでのポジショニングに行き着きます。

ですが、小学生の年代にも教えている時には、簡単に分かりやすく、更に各メリットを経て納得してもらいたいので、今回の記事でも「ポジショナルプレー」などの用語は一切使っていません。

 

最終的に求めているポジショニングは、

オフザボール時に、“ボール保持者と斜めの位置でパスコースを作ること”

つまりボールを保持している選手と縦で重ならないということです。

 

この最終的に求めているオフザボール時のポジショニングに行き着くためには、3つの要素が含まれています。

簡単に状況を説明すると、下の画像の通りです。

下方向の味方からボールを受け、目的地のゴールは、上方向です。

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1、体の向き

ボールを受けるポジショニングをとる時、注意をしないといけない大切なことは多くあります。

まず1つ目が、「体の向き」です。

ボールを受けた際に、「実行したいプレーを実行しやすくするため、プレーの選択肢を多く持ち、プレーを決断するスピードを上げるために」、その都度より良い体の向きでボールを受けないとなりません。

先程の画像では、相手がいないシンプルな状況ですが、体の向きは横向きにした方が良いでしょう。

ゴールに後ろ向きでは、コントロールをゴールの方向にするのは難しく、ターンをする手間があります。

また、ゴール方向に背を向けると、前方の状況が分かりません。

【体の向き:メリット】

・ボールとゴールを見やすくするための視野の確保

・ターンをする手間を省く

・向かうゴールへの推進力と速さを増すため

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2、角度

体の向きを正した後には、ボールを受ける「角度」に気をつけないといけません。

1つ目の「体の向き」を正して視野を確保しても、視野の中にボールとゴールの2つは入ってはおらず、首を大きく振らないと2つを確認することは出来ないのです。

なので、少し横方向に広がり、角度をつけて、視野を広げます。そうすると、少し首を振るだけでボールとゴールを確認できます。

ですが、広がりすぎるとゴールからも離れてしまうので、角度をつけすぎてもいけないのです。

また、ボールの正面だと、体の向きを横向きにしていても、体をひねってターンしなければいけません。一歩目はコントロールで二歩目から前に走るテンポになりがちですが、

広がり角度を作っていると、一歩目はコントロールと同時に行い、ゴールへ向かい易くなります。

また、相手は、ボールの正面のコースにいることが多いので、パスコースを作り、相手から一歩でも離れるためでもあります。

これが、オフザボールのポジショニングで最終的に求めている、“ボール保持者と斜めの位置でパスコースを作ること”です。

【角度:メリット】

・視野を広げるため(首を振る動作を省く)

・体をひねる動作を省き、目的地への向かう動作を行いやすくするため

・相手から一歩でも離れ、パスコースを作る

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3、コントロールの方向

3つ目としては、「コントロールの方向」です。

体の向きと角度を正すのが、オフザボールでのポジショニングについてで、コントロールの方向はポジショニングではないのですが、コントロールを方向づけることを日本人はあまり出来ていません。

“次のプレーの為のコントロール”ではなく“足元にボールを止めるトラップ”が多く、プレーのリズムが出ない事が多いです。

目的地となる方向に向いやすくなるプレーを実行できる位置でボールを受けたからこそ、「コントロールの方向」を同時に理解させるべきだと思います。

スペイン語で俗に言う、「コントロール オリエンタード」というものです。

【コントロールの方向:メリット】

・ゴールへの推進力を増すため

・体をひねる動作を省く(ターンして前、ではなく一歩目から前に進める)

・相手と離れる為にプレーリズムを変える

・コントロールだけで相手の前に入られる

 

斜めの関係性

オフザボールの時のポジショニングで、上記3つの要素を考慮にいれると、ボール保持者との「斜めの関係性」となります。

先程にも言った、「“ボール保持者と斜めの位置でパスコースを作ること”。つまりボールを保持している選手と縦で重ならないということ」です。

ボール保持者と縦で重なると、以下の様なデメリットがあります。

・正面のディフェンスにパスコースを消される

・ボールを保持している味方のシュートコースを消す

・ボールを保持している選手のドリブルのスペースを消す

・ボールを受けても前に進むのが遅れる

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しかし今回の“斜めの関係性”のポジショニングは、

空いているスペースの中で、ボールを受けるためのパスコースがある状況」が、あって成り立つものです。

斜めの位置にパスコースが無い状況は起こりうるので、その際に監督は他のオプションを選手に提示している必要があります。

 

ご覧いただきありがとうございました。

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2018.09.04




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