Netflixオリジナル 『マインドハンター』シーズン2

デビッド・フィンチャーとシャーリーズ・セロンが仲良く作ったシリアルキラーの心の闇を深くグイグイと探る犯罪ドラマ。

常軌を逸したシリアルキラーと面会して、プロファイリングを体系化して、事件捜査に役立てようとする捜査官たちの話ですね。

プロファイリングっつー言葉はすでに結構有名じゃん。
『羊たちの沈黙』とか人気シリーズ『クリミナル・マインド』なんかで散々描かれてきた。

『マインドハンター』はその基となる理屈を最初に作った人たちの苦労とか葛藤が、実際の殺人事件捜査で試される行動科学の手法と並行して描かれる。

実際のシリアルキラーが惜しみなく登場してくれるので、身の危険を感じさせるおぞましい面会シーンがわんさか観られるゴージャス感。

シーズン1はもはやエド・ケンパーさんの独壇場みたいな印象だったよねw
結構前に観たんだけど、最後のエドケンさんのハグだけはしっかりと覚えてる。

シーズン2もちょっと出てきます。
出番は少なくとも、さすがの大御所感出してたw

エドケンさんは出てくるだけでなんかホッとする。不思議とね。
なんか安定感ありますよね。
そーゆー意味では、もはや主役かもしれんw

前半はバーコウィッツAKAサムの息子、みんなのアイドル、チャールズ・マンソンさんもついに登場でテンションMAXですw

マンソンさんの登場シーンは素晴らしくて、スペシャル演出でしたね。
ほとんどアメコミのヴィラン的な迫力ありました。

出てくる犯人さんたち、ことごとくみんな狂ってて圧巻です。
しかも、ことごとく似すぎw
たぶん本人w

シーズン2後半で描かれるのは、フロリダで発生する黒人児童連続誘拐殺人。これがまた出口見えない迷宮入り感で絶望的な事件。

病みすぎの犯人さんたちの深淵なる闇に漬かりすぎた主役のホールデンさん自身も心がちょっと不安定w

相手に共感しすぎて精神のバランスが危うく、いつ爆発するか分からない緊張感があった。
優秀なプロファイラーでありながら、協調性ゼロで場を凍らせてる人間力が相変わらず健在。

相棒のビルも息子の問題がとんでもない事態になって、仕事には身が入らず、カミサンには愛想つかされて、家庭崩壊で人生台無しになる寸前。
泣けます。

そんな事情にめげずに頑張る主役二人を嘲笑うかのように、事件は解決の糸口が見えません。

政治的な思惑や根深い人種問題もドロドロと絡んできて、事件以外のところでの争いも起きているわけです。
その間も黒人少年は失踪しまくって、死体が発見されまくるというね。

始めたてホカホカなプロファイリングも科学として曖昧なので信憑性が怪しいし、警察は後手後手の無力で、黒人社会は怒りと哀しみで地獄なのだ。
最後は暗澹たる溜息しか出ない悲惨な事件となってました。

フィンチャーの『ゾディアック』を観た時の整理のつかない、悶々としたあの後味がまた蘇ったですね。

また、シーズン1よりその動向が度々クローズアップされてたBTKキラーさんの様子も度々映されます。
やっぱ人知れず人殺してるみたいです。

作品の背後に不気味に存在してて、今後の展開に不吉感しかもたらさない背筋がゾッとする最終話でした。

『マインドハンター』
フィンチャーならではのこだわりの世界観で、フィンチャー好きなら必見の傑作シリーズ。

シーズン3も観ます。
スゲー怖いけどw

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