週末は雲ひとつない快晴に恵まれて、

街一番の高級ホテルのテラスでまったりしていました。

思いがけなく娘も帰ってきて、

皆に囲まれての誕生日を有難く迎えることができました。

何気ない日常。

生きていてくれることの有難み。

それを犇々と実感しています。

人生 当たり前なことなんてないのかもしれませんね。

そう。3男くんが教えてくれました。

 

 

 

 

あまりお天気が良かったので、

午後には娘と二人で湖畔に繰り出しました。

散歩する家族連れ。

自転車。

泳いでいる人やパドルや。

そんな賑わいを横に見ながら歩いていたのですが、

思いもかけないタイミングで

私に 突然衝撃の記憶が蘇ってきてしまいました。

 

「あっ…急に思い出しちゃったよ…」

「何? どうしたの?」

あの日、3男くんが行方不明になって、

夜になって警察とかに行った後、

真夜中の湖畔に来て暗闇に叫びながら探し歩いてたんだ。

3男く~ん、3男く~ん、、って。

それが丁度 ここら辺だったんだワ…」

「あっ そうたったんだ…」

 

暫く二人とも無言で歩き続けます。

弟のことを考えているであろう姉。

そして あの地面がひっくり返ったような日を思い出す母。

けれど不思議なことに、そこには重苦しい空気がなかったのです。

明るい陽射しが眩しかったから?

私が一人じゃなかったから?

娘が重たい空気を消していたから?

わかりません。

こんなことも ひとつひとつ

やはりベールを被せていくっていうことなのかな。

上書きしていくってことなのかな。

 

思えば、

3男が旅立ったD村橋もそうだったのかもしれません。

彼を天へ送る直前に、

私は子どもたちと全員でその場所を訪れました。(参照→愛しい愛しい君へありがとう③)

その場所を忌まわしい場所として封印したくなかった。

目を反らす場所にしたくなかったからでした。

これもまた 上書き作業だったんですよね。

私は今でも仕事の関係で

週に1-2度はそこを通らなければなりません。

もちろん緊張感はありますが、

なんとかやってマス。

きっとあの日訪れていなかったら

こんな風にはなれなかったのかもしれません。

 

大切な大切なあの子の

大切な大切な思い出は

苦いも甘いも一緒にして

大切に包んで

宝物にしておきたい母です。

 

 

 

  自死遺族・死別