コロナの勢いが収まる気配がまったく見えないで、

この国での 外出禁止令はまだまだ長引く様相でアリます。

フランスではかれこれ10日近く

不要不急や一定の仕事などには 

各自の証明書を携帯しての外出のみが許可され、

違反者には 罰金も科せられることになっています。

つまりは 

ネットで代用できない職種の通勤 (要 雇用者の証明書) とか、

生活最低必需品の買い物、

医療機関への移動、

家族サポート(介護や子どもシッター)の移動、

住居周辺での長時間でない散歩、犬の散歩など を、

理由を明記した証明書を用意した上で外出するわけです。

 

既に 外出禁止が正式に発令されると時を同じくして、

スーパーでは 入店制限を見かけるようになり、

人が 1メートル隔てて 長い列を作る光景がはじまりました。

店内では、(多分アメリカからの情報だと思うけれど…)

いち早く トイレットペーパーが空になり、

続いては、パスタ類、牛乳…と 棚のスカスカになる現象も起こりました。

現代での前代未聞の出来事に 全世界が右往左往しているわけで、

この国もまた 混乱の一途です。

数日前からは、スーパーのレジには、

店員と客とを隔離するための 透明なバリケードが貼られ始めています。

街で 人や車を見かけることが激減しています。

ここ数日でも 死亡者が激増しているために、

とにかく 国をあげて何かしようとはしているのです。

そんな中 もうひとつ、明らかな変化は、

『フランス人にマスクをつける人が増えてきた』ことでアリます。

 

 

 

 

日本とは違い ここでは マスクというのは、

基本 医療関係者あるいは、重症な病気の感染者に限られたものです。

病院内では、面会者用に 『マスクを着用してください』の言葉とともに

マスクが常備されて各病棟の入り口などに置いてあるのですが、

ほぼ誰も着用しません。決まりなんて守らないのがこの国の現実です。(前はね。)

それほど 『マスク』は 一般人の感覚とはかけ離れたものなのです。

病院でさえそうなのだから、

街中で マスクをしている人なんて まず見たことがありません。

『している人』なんかいたら、白い目で見られること必至。

そんな感じでした。

(大体今は、処方箋なしにはマスクは買えなくなっているらしいデス。)

コロナウィルスが騒がれはじめた頃、母と話してました。

(ウチには母が日本から持ってきたマスクのストックが結構あるのデス。(^^) )

「今、でも マスクして外出したら、かえって 『中国人』とか変な目で見られるよね。。。」

(ゴメンナサイ。差別じゃないんですが、アジア人は一緒くたで

初期は中国から入ってくるみたいな 一般の人がそんな感じにとっていたようで…)

それで 今まで一度もマスクを使用できず、 で来ているのです。

ところが、デス。

このところ、(特に この2週間ほど) 街に マスクを着用している人がどんどん見かけられるようになった のです。

それだけ見ても、このコロナの危機感がどれだけすごいものなのか 体感するのです。

 

日本では やっと正式に 東京オリンピックの延期が発表されたようですが、

これまで開催の危機がからんでいたために 

コロナビールスの現状が曖昧にされていたような印象を 私は持っています。

とくに 先の週末に見られた 人だかりの山 (それも子どもや赤ちゃん連れで!)を見て、

日本の人々の危機感のなさに 口が塞がりませんでした。

かたや 普段は規律を守らないと言われているフランス人なのですが、

さすがに今は その彼らですら非常事態を否定できないでいる感じで、

返って それが日本との格差に見えて複雑です。

 

私自身は家庭を回る仕事ですが不急ではないので 全部キャンセルになっています。

それでも家に閉じこもっているわけにはいかないので、

人の途切れる時間帯、たとえば午後の1時すぎとかに 買い物に出ます。

基本的に母も車に乗せて、時には車で待たせていたりします。

昨日は天気が良かったので、

家の近くで (人があまりいないことが条件ですが、) 外で少し歩きました。

老人にも息抜きが必要で、とくに体を動かす機会が減るのは問題なので。

これからも 引き続き不便な生活は続くこと必至なのですが、

何とか知恵を出しながら 乗り切るほかはないですね。

 

 

 

 

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