暦の上では 冬は既に立っているのでしょうか。

けれど街はあちらもこちらも秋の色の満艦飾です。

自然が創り出した『色』というものが

何千種類はては何万もあるのであろうと

数えることこそできないけれど、

目で肌で匂いで感じられるのです。

 

日々では 春につづき二回目の外出規制が布かれて、

ふたたび不自由な生活を強いられてオリます。

コロナ感染者も この数日は激増することがなくなったとはいえ、

連日万単位で上下している有様で落ち着く兆しはありません。

ただ、前回のロックダウンと違うと思うところは、

街がピリピリしていないのです。

 

このところは、天候が緩んでいるせいもあってか、

外に出ると人の多いことにびっくりさせられます。

みんなみんな 散歩、ジョギング、自転車…

春には 街は人っ気がなくなって 廃墟みたいになっていたのに。。

たしかに警察の巡回も明らかに少ないし、

何よりも緊迫した空気がありません。

 

そんな具合なので、

春に足を運ぶことを断念していた3男のお墓にも、

この秋は続行する決心をしました。

外出理由を明記しなくてはならない許可証には、

もちろん『お墓参り』なんて項目はないのですが、

『買い物』のついで…でも支障はなさそうなので。。

 

それに墓地は密の真逆で、いちばん安心できるところです。

母の足の鍛錬にはもってこいなので、

車を離れた所に停めて(いつもは車ごと中まで入ってるのですが…)

色づく秋色を眺めながら 二人で歩きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この木はほとんど落葉したよ」 とか

「紅葉がまぶしいわ」とか

「あそこの菊の鉢は見事だね」とか。

 

ふと母が言います。

「私が死んだら、灰は日本へ持っていくの?」

そんな話はこれまでも何度もしています。

母には約束してあるけれど、忘れるので何度も聞くのです。

「そうよ。もちろん。だって、でなきゃパピ(父)が寂しがるじゃないっ」

 

小春日和の小路で

そんな会話が自然にできた午後は

なんだか心が休まります。

3男も安心してくれてると思います。

 

 

 

  自死遺族・死別       

 

いつも応援ありがとう