今は昔、元号が平成になりたてのみぎり、既に出来上がったオカルトオタクであった小学生の遠近眼メイコは兄が購入してきた胡散臭い魔術書を読み漁る毎日を送っておりました。
(兄もまた同じ穴の貉であります)

平たく言えばおまじないの本であったのですが、所謂マイバースデイ的な女子が手に取りやすい書籍よりも相当にコアな傾向がある内容で、当時の自分にとっては興味はあっても手に余るものばかりでした。
ですが、ひとつだけ未だに使っているおまじないがあります。



おばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくん

●悪夢を見た朝に

もしも汝が悪夢を見たならば、目が覚めたとき床についたままで
バク食え、バク食え、バク食え
と三回唱えよ。
さすればバクが汝の悪夢を食し、悪夢の影響を和らげるであろう。

(文面はうろ覚え)

おばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくんおばけくん



バク(獏)といえば夢を食べる中国の幻獣。
このおまじないだけは、四十路のいまでも目覚めが悪いときに癖のように唱えています。
おまじないは人に安心感を与える面もあると思っていまして、
これを唱えるとホッとするところもあります。

ふと、これまで数十年呼び出してきたバクという存在が、もしかしたら目に見えない世界で私の悪夢を食べる担当としてほんとうに居るのではないか?と思いまして。

そこで、このおまじないの応用として、
「今日はなんだか頭も重いし、寝たら嫌な夢を見るかもしれない」
と思ったとき、寝る前に

バクに食わすぞ、バクに食わすぞ、バクに食わすぞ

と三回唱えるようにしましたところ、これがなんだか、若干効果があったように感じられました。
(翌朝の目覚めが悪くない)

そうしたときは、「バクさん、ありがとう!」と寝起きに心からお礼をしております。
そんな令和6年2月です。

 

 

アメリカバクの食事シーン



UMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくんUMAくん


昨年末の話ですが、以前から利用しているフリークスストアのイベントで、
「オカルトフリーク」という怪談トークイベントがありました。
開催場所は知る人ぞ知る京成電鉄の廃駅「博物館動物園駅」。

こち亀を愛読されている方ならピンとくる駅、怪談好きであるのはもちろんですがこの駅を生で見たい!と思いましてイベントに応募し、当選することができました。



アメ横の摩利支天様をお参りし、年末に向けて活気づく店を見ながら会場に向かいました。

 

 

昼間は谷中に行くときは前を通りかかりますが、夜の博物館動物園駅は初めてです。

ジャイアントパンダが初めて来日した時代は相当の乗降客があったそうですが…

 

 

老朽化と利用客減で1997年に休止、2004年に廃止になりその後改装されて2008年に東京都選定歴史的建造物になりました。

花緑青の色合いをした扉が開きますと、

 

 

真正面には年輪を感じるしつらえ。

 


 

美術館のような天井。

 

 

 

 

壁には当時の様々な落書き。

 

 

スタンバイ中のステージがライトアップされています。

正面は元は切符売場ですが、この日は演者の楽屋に使われていました。

 


こちら亀有公園前派出所95巻『幻!?の博物館動物園駅』より引用


 

YouTube公式チャンネルにイベントの模様がアップされています。

興味ある方はぜひ。

 

イベントが終わった後、関係者の方に断りを入れまして、写真を撮らせていただきました。

 

 

 

 

 


 

こち亀に登場した「ペンギンの壁画」は左手のガラス扉の向こうの階下ホームにあるものと思われます。残念ながらそこまで見学はできませんでしたが…


こちら亀有公園前派出所95巻『幻!?の博物館動物園駅』より引用



 

ぐっとくる言葉を最後に収めて、博物館動物園駅を後にしました。

こち亀を読んでいた当時に訪れる行動力があればと、少し後悔しております。