昨年冬、直径10センチの足長バチの巣が庭にあるのを見つけました。

気温が低くて動きが鈍っている働きバチを刺激しないように

レジ袋をかぶせて、そのあとゴキジェットを大量噴射し始末しました。

 

頼る者のいないシングルマザーは強いです。

 

 

蜂は3~5月の巣作り期以外は活動的でない、とか

そもそも女王バチ以外はあまり越冬しない、とか。

 

このあたりの知識はだいたいボンボンに教えて貰いました。

 

昨日もミツバチの針には「かえし」があって、刺した後針が

蜂の体からとれちゃうからミツバチは人を刺した後は死んじゃうけど

スズメバチの針は人を刺しても抜けない、などなど、いろいろと

教えて貰いました。

 

ボンボンは別に虫博士くんでもなんでもなくて理科的なことは何でも

広く深く詳しいですし、その知識が正確です。

最近はイオンや原子についてよく教えてくれます。

 

 

 

それで、蜂の話に戻ります。

 

蜂の巣の構造や材料なんかについてひとしきり語った後、

私が問いかけました。

 

「蜂の巣を見つけたらどこに連絡すればいい?」

 

と。

 

期待していた答えは駆除業者とか。

公園や道路わきなんかの場合は行政機関に

連絡すれば駆除してくれるので「区役所」とか。

 

しかしボンボンの答えは「病院」でした(?!)。

 

理由は

 

「蜂針にはアナフィラキシーショックを引き起こす成分が含まれている

上に、刺さずに毒液を空中散布することもあるから」

 

です。

 

いやいやでもそれは、実際刺されたり、毒液まき散らされて

人体に被害があってから、でしょ??

 

っていうと、

 

「いや、気付かないうちに刺されたりすることもあるから」

 

と言って「病院」説をかたくなに譲りません。

 

 

 

こういうことは日々たくさんあります。

もう付き合い長いからどういう経緯でボンボンが

その回答を導き出したか分かりもするんですけど

とにかく一度言い出したら絶対にひかない。

 

この「蜂に刺されたら」では、刺されたらどういう症状を引き起こすか

という知識は正確なんだけど、実際に刺された場合その場その場で

どういった対応をするかということが全くリンクされていません。

 

そもそも問いかけは「蜂の巣を見つけたら」であって「刺されたら」ではないのに。

 

そこは想像すれば、ってとこが性質的にできないから変な答えが

ミスリードされちゃうんです。

 

そして自分が出した答えに異を唱えられると今度は逆上しちゃう。

 

 

 

今までは私もいちいち「それは間違ってる」って訂正してきたんですけど、

最近もう訂正しなくなってきています。

 

認知のずれみたいなのって、自分で経験して気付く方が、

人にいちいち「それは違う」って訂正されるより

すんなり認められるような気がするからです。

 

私もボンボンを育ててきて12年、ようやくそうやって子どもの

力を信頼できるようになってきました。

 

時間がかかってしまい気の毒なことをしたなあ、我が子たちに。

 

もっと「ほっといてあげればよかった」

 

と。

 

 

社会に出る前に、周囲の人に迷惑かける前に何とかしてあげなきゃ

とか思っていたのが余計なことかもしれないですね。

 

子ども自身の力と、社会の懐の深さに期待、です。