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千葉県鋸南市の勝山浮島ダイビング、珍魚多い

千葉県鋸南市勝山のダイビング

かっちゃま視察ダイビング

千葉県鋸南市の勝山に行ってきた。

目的は視察ダイビング。

勝山浮島

勝山沖にある浮島の周囲を潜るボートダイビング、6年前にできた現地漁協が経営している「かっちゃまダイビング」。

千葉県の東京湾側、木更津を抜け、富津、東京湾観音、のこぎり山、フェリー船発着所の浜金谷港、明鐘岬、保田のばんやを過ぎて目的地勝山港に到着。

ここの漁協では定置網漁の他、マダイとシマアジの養殖をしている。

対岸には三浦半島の先端、三崎、剣先、城ヶ島が見える。

東京湾と言っても入り口から若干外海に飛び出している。

水中はウエットスーツでOK

ダイビングボートの船着き場で器材をおろし、Airタンクとレギュレターのセットをしてからダイビングサービスでウエットスーツに着替えて最終準備、am09:00に出航。

5mmワンピースと3mmフード付ベストを着て水温22~23℃の海へ潜る。

少しは寒いかと思ったが海は暖かい、震えることもない。

陸上の方が寒いぐらい。

ダイビングポイント5カ所

港を出るとポイントまではボートで5~10分。

ボートは小型漁船が2隻、デッキはダイビング向きにフラットで乗船し易い。

浮島には東西南北の4カ所と離れの1カ所にダイビングポイントが有り、各ポイントにパーマネントブイが設置、多人数で安全停止できる深度5mバーも用意されている。

各ポイントともボートをブイに係船したらシッティングバックロールでエントリーする。

潜降はライン沿いに潜降し、水中は自由に泳ぎ、浮上は同じラインに沿って浮上、ボートへ上がる。

ダイビング後は温水シャワーとスーツのまま入れる浴槽も用意。

面白いよ!かっちゃまダイビング

かっちゃまのダイビングが人気

実は最近このかっちゃまのダイビングが注目を浴びている。

平日でも予約が取れないほどの人気。

何がそんなに人気なのか。

東京湾海溝深度500m

その理由は生物種の豊富さ。

東京湾からの栄養豊富なミネラルと太平洋から流入してくる黒潮、さらに沖の城ヶ島との間には深度500mに落ち込む東京湾海溝がある。

浮島から沖へ向かえば急に深くなり500mの深度まで落ちる。

深度500mは深海の世界、1年じゅう光も届かない、水温も2℃と滅茶苦茶寒い。

その深海にはゴブリンシャークという悪魔の鮫と呼ばれるミツクリザメや大型のカグラザメが生息。

海は水深が深ければそれだけ生存できるスペースが増える。

500mの高層マンションが建っているようなもの。

そのため、かっちゃまの浮島では他のポイントでは見られない多種の珍しい生物が見られる。

今回の視察ダイビングでも他では見られない生物がいた。

もちろん、通常いるべき魚も多くいる。

ダイバーが見たい生物が勢揃い

そんな中で人気だった生物は、マダラダルミとホオスジダルミの子供、フリソデエビ、ニシキフウライウオ、オオモンイザリウオとイロイザリウオ、ミナミハコフグの子供、ヒレナガネジリンボウ、クダゴンベ、ヤリカタギの子供など、ダイバーが見たい生物が勢揃い。

カメラを持っていたら動かず撮影に集中したい被写体ばかり。

ニシキフウライウオ
魚に見えないニシキフウライウオ

とても1回や2回のダイビングで全てを制覇することはできない。

何百回も通わなければここの海は攻め落とせない。

かっちゃまダイビングというポイント、ダイビングの財産が増えた感じ。

陶磁器の手榴弾を初めて見た

生物ではないが興味をひいたものは第二次世界大戦末に作られたという陶磁器製の手榴弾。

手榴弾が金属で無く、陶磁器で作られていたことに驚ろいた。

第二次世界大戦の終戦まじかに手榴弾を作る鉄がなかった。

それゆえにツボを作るように陶磁器で手榴弾を作った。

陶器で出来た手榴弾
陶器で出来た手榴弾、こんなものでは勝てるはずもない。

終戦後、進駐軍(アメリカGHQ)が取り調べにくる前に海へ投棄したもの。

進駐軍に見つかったら反逆罪で逮捕、拘置所行き。

厚さ1cmほどの丸い花火の玉のような形をしたそれは水中に転がっていた。

爆弾の正式名は四式陶製手榴弾、この丸い陶磁器の中に火薬を詰め入り口には信管をつける。

信管と言っても導火線、発煙筒のように発火させて4~5秒後に爆発、陶磁器が割れて四方に飛び殺傷する。

ちなみに水中で拾っても爆発はしない。

写真の手榴弾は火薬も除去済。

次回は何を見に、何処のポイントを潜ろうか?