・東京都/パート主婦/34歳
・子供なし
・夫の転勤で地方から東京へ(夫婦で引越)
・スレンダー系(Bカップ)
・誰似:篠田麻里子
・出会い系で不倫中
私が不倫にはまってしまったきっかけは、やっぱり主人の転勤だったと思います。
私は地方の出身で、地元の短大を出て地元の信用金庫に就職したのですが、ずっと実家暮らしで県外に出たことはありませんでした。
主人も同じ県内の人で、結婚してからも地方都市でのんびりと暮らしていました。
ですが主人が転職し、しばらくして東京へ転勤が決まったのです。
単身赴任も一応は考えましたが、私たちには子供がいなくて、私自身も仕事をずっと続けるつもりもなかったので、東京へ着いていくことにしたのです。
田舎者の私にとって、東京(といっても端の方ですが…)の生活は毎日が刺激的で、パートもすぐに見つかりました。
主人も新しい転勤先で役職がついたので、はりきって働いていました。
その分、夜の方はだんだん少なくなっていきましたが、それでも週に1度は必ずあったので、よく言われるセックスレスではなかったと思います。
でも、だんだんと、東京の生活に私の方の心がきつくなっていったのです。
夫婦生活体験談。慣れない都会の生活に疲れて癒されたかった
私はどちらかというと消極的な性格で、自分から話しかけるタイプではないです。
なので職場でもなかなか友達ができませんでした(同性・異性どちらも)。
周りに溶け込みたい気持ちはあるものの、東京で何を話せばいいのか、流行にも疎くこれといった特技もない私は、自分の殻が破れずにいたのです。
私たちは子供がいないので、子供を通したママ友のようなつながりはありません。
主人の会社も社宅ではなく、普通の賃貸マンションなので、そういうつながりもなしです。
そんなふうに、毎日孤独を感じていても、家に帰れば主人はいつも優しかったので、なんとか精神は保たれていました。
ですが主人の仕事が忙しくなり、毎日帰りが遅くなり、休日も仕事がらみの外出が増えてきて、私は孤独を癒す相手がいなくなってしまったのです。
ある日、私は誰かにどうしても抱きしめてほしくて、意を決して外出しました。
主人が残業で遅くなることはわかっていたので、思い切って一人で飲みに行ったのです。
何か、刺激的な出会いがあることをひそかに期待して…
ネットで調べたおしゃれなバーに入り、女性一人だと店員さんに告げると、奥の方のカウンター席に案内されました。
席に着くまでのほんの数十秒の間に、もう他の男性客たちからの視線が刺さるのがわかりました。
私はお酒はそこそこ飲めるので、酔わないように気をつけながら、なんとなくスマホをいじっていました。何げない風を装っていたけれど、心の中はもうドキドキです。
すぐに男性の二人組が声をかけてきました。私より若いサラリーマンでした。
最初はカウンターに「私・男・男」の順に並んで話していましたが、すぐにテーブル席に移り、隣と正面に男性が座りました。
いろいろなことを聞かれました。なんで一人なの?とか、よくこの店に来るの?とか、よくある話です。
ただ、そんな平凡な会話でも私はとてもうれしかったし、そのせいでお酒を飲みすぎたのです。思えば、男性たちにたくさん飲ませられたかもしれません。
店を出た時のことは、正直あまりはっきり覚えていません。
気づいたら頭が痛くて、男性の一人に腰を抱かれて、ヨロヨロと知らない通りを歩いていました。
男性は私の問いかけに答えず、私の腰を抱きかかえたままどんどん通りを歩いて、ホテルの前にたどり着きました。
これは、私が期待していた通りの展開です。こうなることを予想して、今日は思い切って出かけてきたのです。
でもなぜか、その時になって、私は「どうしても無理」という気持ちが生まれてしまい、男性を振り払って逃げました。
男性は最初、私を強引にホテルへつれこもうとしたのですが、途中であきらめてくれました。
他のお客さんも通りかかったりして、みっともないと思ったのかもしれません。
私自身、思い切れない自分が嫌になりました。
酔った頭を必死でおさえながら、タクシーで家に帰りました。
主人はまだ帰っていませんでした。
私はシャワーを浴びながら泣きました。怖かったせいではなく、自分が情けなかったのです。
物足りない夫。恋愛への渇望が、主婦を出会いに駆り立てる
私は29歳で主人と結婚する前に男性と付き合ったことはありませんでした。
それくらい引っ込み思案だったのですが、職場では男性から誘われることはよくありました。
おとなしそうな感じだったからでしょうか、年上年下いろんな方から、食事やデートや、時には直接的にホテルに行こうと言われることもありました。
恋愛経験がとぼしいくせに、へんなところでプライドが高かったのかもしれないのですが、私は誘われて断ることにある種の喜びを感じていました。
「付き合ったことはないけど、私はもてるんだ」
「セックスの経験はないけど、男が抱きたくなるタイプなんだ」
などと、あまり根拠のないプライドで自分を慰めていたのです(今思えば、ですが)。
でも、職場にどんどん新しい女子社員が入ってきて、年もそれなりに取ってくると、だんだん焦りが出てきました。
そんな時にたまたま親戚の紹介で出会った今の主人と、そのまま結婚したのです。
つまり私は、これといった恋愛も、恋人同士の甘い時間も体験しないまま、主婦になってしまったのです。
その後悔が、私の心の中にずっと残っていました。
普通のOLさんみたいに、デートして彼氏の家にお泊まりして、朝まで一緒にいて、朝ごはんをつくってあげる…みたいな典型的な経験を、何ひとつ知らずに来てしまったことが、無性に心残りだったのです。
ただ、優しい主人を前にして、そんなことは言えません。
主人は私にほとんど強く当たることもなく、結婚して以来、けんからしい争いは一度もしたことがありません。
それが時には、なんだか頼りなく、つまらない男に見えてしまうこともあるのです。
世間からみると、何をぜいたくな!と言われるかもしれないけれど、そういう思いはわかる人にはわかるのではないでしょうか。
特に、知り合いも一人もいない東京で、心細くてふるえている私に、大丈夫だよと優しい言葉をかけてくれるだけでは、何も変わりません。
時には強引でもいいから、激しく抱いてくれたり、いつもと違う愛し方や接し方をしてくれた方が、頭よりも体で安心できる…そういうことなのかもしれません。
私が家の外に出会いを求めるのは、そんな理由からだったと思います。
主婦が出会い系にたどり着くのは、選択肢が他にないから
主人は相変わらず忙しく、職場にこれといった出会いもない。
寂しさや、なんともいえないうっぷんは、日に日にたまるばかりでした。
でも、もう夜の街でナンパ待ちするのは諦めました。そんな経験も度胸もないくせに、そんなこと自分にはできないとわかったのです。
そこで、今度は出会い系を利用することにしたのです。
出会い系という言葉自体は知っていましたが、もちろん使ったことはないし、中身もはっきりとはわかりませんでした。
でもいろいろと調べてみると、とても多くの人が使っていることがわかってきました。
今は婚活も出会い系で探す人もいるようです。
私は主婦なので、婚活アプリに登録するのはやめておきました。
全部正直に登録するつもりはないけど、さすがに既婚者なのに未婚だと嘘をつくのは気が引けました。
既婚者が登録できる出会い系もいろいろありましたが、免許証など、ちゃんと身分証明が必要なところを選びました。
(管理人注:免許証は、身分証明というよりは年齢確認のみに使うと思われます)
複数の出会い系に登録して、順番に使ってみることにしました。
今度はちゃんとした人と出会うつもりで、相手をしっかり選び、メッセージを何回もやりとりすることにしました。
ちゃんとした出会いとっても、要は不倫・浮気なのですが…
不思議なもので、何度かメッセージをやりとりしてみると、その人がだんだん素敵な人に思えてきます。
あまり話が続かない人は、自然とやりとりもなくなっていきました。
そんなふうにして、1週間ほどやりとりをして、最初の人と会うことになりました。
写メの交換もして、相手のことがある程度わかっていたので、その点はとても安心できました。
出かける時は、本当のデートみたいでドキドキしました。結婚前にできなかったことが、ようやく実現できるのです。
会った本人は、想像とは少し違ったけど、想定内だったのでほっとしました。
一応危険な目にあった経験から、何かあったらすぐ逃げ出す心構えはしていたのですが、その点は思い過ごしでよかったです。
その方と、ランチを食べて、少し公園を歩いて、そのままホテルに行きました。
約束はしていなかったけど、私自身がそうなりたかったのでそうしました。
その日はじめて会う人に抱かれることなんて、もちろんはじめての経験でした。
というか、主人以外の人に抱かれるのも、はじめてでした(そのことは言いませんでしたが…)。
一緒にいる時間はとても満ち足りていて、癒されました。
私じゃないようなプレイもいろいろと経験しました。
その全部が、非日常のような感覚で、だから私もいつもと違って、思いっきり欲望を発散できたのかもしれない。
「セックス」というものを、あらためて知ったような気がしました。
主人とはいろんな点が違っていて、心の中ではびっくりの連続でした。
でもすべてが気持ちよく、何も考えられなくなっていました。
その人とはそれっきり会っていません。
最初から一回きりと決めていて、それは自分の中で絶対に守ろうと思っていました。
一人の人との関係を、ずるずる引きずるのはよくないと、なんとなく考えていたからです。
知らない男に抱かれる悦びを知る。繰り返す主婦はもう引き返せない
出会い系をはじめて1年くらい経ちますが、ちょうど10人の男の人と会いました。
そのうちの8人とセックスをしました。
会ってみて、どうしても心と体が拒否してしまった男性が2人いたのですが、それ以外は皆さんとても「普通」の感じの人でした。
経験人数1人だけ(主人のみ)だった私が、三十路を過ぎてこの1年で、経験人数が9人になってしまったわけです。
この1年に会った8人は、全部そのとき1回だけの関係です。それはしっかりと決めています。
経験人数が二桁になるのももうすぐだと思います。
知らない男に抱かれるのは、今の私の本当の悦びなのです。
私は、今出会い系で救われている気がします。
主人とのセックスも、今もあります。でもそれは、まったく別のもののようです。
その日の朝は全然知らなかった人なのに、会って数時間でもう同じベッドの中にいる。
そして、一番深く濃くつながり、からみあう。
その時だけ、ただセックスだけにのめりこんで、他のことは全部忘れていられる。
そのひとときがあるから、なんとか毎日を乗り越えられている気がするのです。
将来というか、明日のことだってどうなるかはわかりません。
でも、今はこのやり方でしか、私は自分を癒す方法を知らないのです。
(東京都/パート主婦/34歳)