サクラマスの若魚。河川残留型のサクラマスはヤマメと呼ばれますね。
11月24日まで滋賀県立琵琶湖博物館の水族展示室で開催されてる『第31回水族企画展示 ビワマスと仲間たち』を見てきました。
過去記事<琵琶湖博物館 おとなのディスカバリー>
そして、琵琶湖固有種のビワマスの若魚。
琵琶湖の中間層から深層で育ち、10月中旬~11月下旬になると他のサケ科魚類と同じように母川回帰本能を持つため、琵琶湖北部を中心とする生まれた川に遡上して産卵します。
琵琶湖を海に見立てた行動パターンは他の陸封型のサケ・マス類とは違いますね。
琵琶湖博物館 『第27回企画展示 海を忘れたサケ -ビワマスの謎に迫る-』。
企画展示室では琵琶湖を代表する美しい魚「ビワマス」の最新の研究成果が紹介されてました。
ビワマスは琵琶湖にのみ生息する固有亜種で、成魚は40~70cmになるそうです。
サクラマス(陸封型はヤマメ)の亜種で、サクラマスと分化した後にサツキマス(陸封型はアマゴ)と分かれたと考えられていて、海水耐性は完全に消失してます。
現在では中禅寺湖や芦ノ湖などにも移殖されてるそうで、滋賀県をはじめ、各地で人工孵化養殖もされてます。
展示では、ビワマスの生活史や進化、そして人々との係り(漁獲、利用、保護)などを中心に様々な資料や研究結果が紹介されてました。
写真は1815年に彦根藩の藤井重啓がまとめた『湖中産物図証』第1巻の原本。
江戸時代に書かれたこういった図譜類ってイラストが本当に綺麗で好きなんですよね~
サクラマス軍各亜種の降湖(海)型と河川生活期(河川型)の姿や名称がまとめられてます。
滋賀県北部、米原市の醒井地区には日本の鱒養殖発祥の地である醒井(さめがい)養鱒場があり、そこでビワマスの人工孵化、養殖研究、出荷が行われてます。
一般公開されてる施設だから見学も可能で、マス釣りや料理を楽しむこともできますよ
管理人も先だって、醒井養鱒場で開催された"紅葉ますまつり”に行ってきました。
過去記事<醒井養鱒場(2)湖国の味覚に舌鼓>
ビワマス採捕用のボートや釣り道具に息子も興味津々・・・
琵琶湖湖北の味覚、ビワマスのお造り・・・の食品サンプル(笑)
醒井で試食させてもらったビワマスのお刺身は脂が乗ってめっちゃ旨かったなぁ~
琵琶湖博物館では11月25日から第3期リニューアル工事のため、A, B展示が来年7月まで閉鎖されますのでご注意を!
博物館自体は開館してますので、他の展示室の見学は可能です(入館料も普段より安くなります)。
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