◎◎ 日本株は4日続伸、米経済指標の改善やECB期待-輸出や銀行高い
牧綾香
2020年6月4日 8:00 JST
更新日時
2020年6月4日 16:12 JST
5月米民間雇用者減少は予想より小幅、非製造業景況指数も改善
米株市場でS&P500種は3カ月ぶり高値、ECBは政策金利発表へ
☆☆☆☆ 4日の東京株式相場は4日続伸。米経済指標の改善や新型コロナウイルスの感染状況への楽観で、投資家はリスクオン姿勢を強めた。ハイテク株など輸出のほか相対的に割安感のある化学などの素材や銀行が買われ、医薬品などが売られた。高値警戒の売りに押されて指数が下落に転じる場面もあった。
TOPIXは前日比4.74ポイント(0.3%)高の1603.82
日経平均株価は81円98銭(0.4%)高の2万2695円74銭
〈きょうのポイント〉
米ADP民間雇用者数、5月は276万人減-予想は900万人減、4月は1960万人減
米ISM非製造業景況指数、5月は45.4-予想は44.4、4月は41.8
FANG指数は終値ベースで3932.701と設定以来の最高値
欧州中央銀行(ECB)はきょう政策金利発表、ラガルド総裁記者会見も
「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」買い入れ枠が5000億ユーロ拡大されるとのエコノミスト予想も
¤¤¤ 野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「米ISM非製造業景況指数が中国など国外の影響を受ける製造業の景況感指数と同程度の改善となり、経済活動が正常化していることを確認できたことは相場への安心感につながる」とみていた。
¤¤¤ しんきんアセットマネジメントの藤原直樹運用部長は、ここにきてこれまで買われていなかった業種が上がってきていると指摘。「この流れが続けば2万3000円の節目を抜けてくる可能性もある」と述べた。
¤¤¤ アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは、短期的な上昇幅が大きくテクニカル的な過熱感もあったとことで、「過剰流動性相場の中で調整を待っていた投資家もいる」と話した。一時下げる場面もあったが、下値で押し目買いが入った結果、底堅い推移となったという。
東証33業種では電機、情報・通信、食料品、銀行が上昇寄与度上位
医薬品、陸運、不動産は下落
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE