聞き慣れない温泉地名だったが 片瀬温泉 という処の民宿で一泊しました。

 

東伊豆エリアでは熱川温泉・稲取温泉が大きめな温泉地だが、丁度その二つに挟まれた立地で、それらとは対照的に宿泊施設も稀少で、通りは見ての通りガラ~ンとしています。

伊豆半島の温泉地では方々で見かける源泉櫓。黄昏の時間帯に良い味出してると思いません?

 

宿名は、浜っ子。ブラウン管TVは何年ぶりに見るだろう…

 

実はリーズナブルな料金で海鮮料理を味わえる宿、ということで、以前から伺う機会を狙っていたのです。

多分、飛び切り美味しかったから近影を撮ったと思うが、サバか何かを胡椒味付けして火を通した逸品だったのだろう。僅か2か月前の記憶が薄れてしまって…(苦笑)

但し、伊豆半島名物だけに、わさびが美味しかったのはしっかり覚えてます。チョロッと舐めてみるだけでも感激でした!

 

しんみり味わう一人サイズのお風呂は、今回の宿も24時間利用可。

同じような大きさの浴場がもう一つ。椎間板ヘルニアの手術から二ヶ月経っているが、まだまだ脚の痺れが収まらない。

温泉分析書を見ると、1g中の成分は、Na:2,180mg、Ca:936mg、Cl:4,728mg と、実に濃くて、

このご利益よ、我が脚に沁み入り給え!

と願うばかり。

 

 

夜半は、潮騒をBGMに星空を眺めることもできた海岸沿い。この時期(3月下旬)の夜も、寒さもだいぶなくなってきたのだなー、と実感したが、翌朝も軽く散策してみました。

てくてく進んでいくと、隣町・熱川温泉のホテル群が見えてくる。

 

こちらは朝食。夕食もそうだったが、2階の部屋から降りて1階の食事処で頂くことになります。大広間が3つに仕切られ、一つの間取りが独り占めになりました。

 

この 浜っ子 様は、かなり高齢の名物おばあさんが切り盛りしているらしく、甲高いながらも優しく響く声も実にチャーミングです。

失礼にならないように書くつもりですが、耳もしっかりしているし、きちんとした語彙を用いてお話しされるので、恐れ入ってしまいました。

 

朝食後の一風呂浸かりに部屋から出た際、このおばあさんが、隣室の部屋出しの食事を運ぶため、ちょうど2階に上がり切ったところに出くわした。
中鉢・小鉢一式を乗せた横長のお盆を両手で持って、1段ずつだか、数段ずつだか、前方の段上に乗せ上げては進む、という感じだった様だ。運ぶ最中であったら、私がお運びしましょうか、なんて声掛けをしたかもしれないが、逆に本人の身体機能の維持のために、邪魔してはならないことだったのかもしれない、と考え直した。ゆっくり上ってきたのだと思うが、息を切らしている様子ではなかったし…
しかし、どんな事情で、この別の宿泊者には部屋出しだったのか、謎でした。

 

年季の入った宿につき、入口付近は、昔の食堂カウンターの造作が残され、往時が偲ばされた。


すっかり黒ずんだ看板も、字体からして昔懐かしさを感じさせてくれる。

 

オリジナルの箸袋がある宿・店って、屋号をしっかり守っているって感じで尊崇の念を抱いてしまいます。

 

徒歩数分の最寄り駅・片瀬白田のホームは高架になっていて、静かな地域だったので、電車の音が 浜っ子 の室内にあっても実によく響いたものです。

 

 

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