塩っ気の効いた辛いものが食べたくなってくるものだ。

メルカリでマクドナルドのクーポン券が出ていたので、私は午後3時頃にマクドナルドへと出向き、マックシェイクMサイズ100円を頼み、金を節約するために他は何も頼まず、店内でそれだけを注文してチュパチュパと飲んでいたのだが、半分も飲まないうちに口の中が甘ったるさの極限に達し、全てを飲み終える頃には口の中が大至急塩気を求めていたため、このまま家に帰ると何だか損をしたような気がして、注文した商品を完食したにも関わらず、私はなかなか店内出口ドアへと向かう気になれなかったのである。

というのも、私のすぐ隣の席でアツアツの塩っ気の効いたポテトを食ってる大バカ野郎がいて、そのポテトの薫りが非常に私の誘惑を駆り立てたのだ。

しかし、私がここでポテトを頼めば、私はクーポン券に釣られた只のカモ野郎。企業の手の平で踊らされただけの何とも惨めな猿である。それだけは避けたい。

このまま出るか、ポテトを頼むか、この究極の葛藤の末、ついに私は決心し、立ち上がり、出口ドアへは目もくれず、再びレジへと向かう羽目になったのである。

マクドナルドクーポンおそるべし。

甘いもので気分を悪くさせて、辛いもので口直しさせる所まで、全て計算尽くというわけだ。

再び注文したアツアツポテトは塩気が効いてて中々に美味だったので、後悔はしていない。