100.趣味のこと  ~90大らかに練習すること~102.趣味のこと    ~92基礎の追加~

2019年07月11日

101趣味のこと  ~ 91.ジャンルに囚われずに~

さて、表題ですが、最近の専門家らによる一連の
研究のおかげで、どうも以前からの直感、すなわ
ち、例えば、オペラを歌い、練習しているからオ
ペラ歌手というわけにはいかないな、というのが
やはり、正しそうに思えてきたので、-つまり、
あくまでその歌唱の実質を見るべきであって、
で本質が語れるものではないと思われてきたの
で、まずはここも素人らしく原始的に分類するこ
とから始めてみようと思います。

そうすれば、そこに何ほどかの真実も含まれてい
ることでしょう。

さあ、そうすると、変にジャンルの決めつけを捨
てれば、発声の分類は大まかにはまずはこうなる
はずです。

[弱い声で歌う]
マイクだけを頼りに歌唱する(そこには何らの技
 術もない)
⑤①~④以外の声で歌う
次に、
[強い声で歌う]
マイクなしで、
②ただし、比較的小規模の施設で少人数の前で歌う
喫茶店などで歌うイメージ)
③ただし、大きな会場で多数を前に一人、ないし少
 人数の伴奏のみで歌う(ピアノ伴奏だけで歌うとか
 ですね)
④ただし、大きな会場で多数を前に多くの共演者と
 ともに歌う(オーケストラとともに歌うイメージ
ですね)
と。

この特徴は強い歌唱とそれ以外という分類です。だか
ら②であろうと、弱い(つまり後ろを使わない)発声は
除外していると。

それから④を実現できる人間がそういるはずがあり
ませんし、第一、オーケストラと共演ともなると、
周りの、それも専門家の多くに、「あいつとオーケス
トラ、共演させると面白そうじゃないか」と思わせる
ようなレベルに達しないことには企画自体出てきそう
にもありません。

それでもわかることは、もし④を満たせる人物なら、
②とか③とかは、その環境を考えて、それにフィッ
トした声を調節できるはずなので、問題なくこなせ
るだろうということです。それは本物歌手の低音や
弱音を聴けばわかります。

脱線ですが、今はやりのユーチューブのオールドと
モダンの比較動画を見ても、作者はその音/声の違い
を強調するとき、必ず歌の中の低音部を四角で囲ん
で対比
していますが、そのように声の強さは低音部
で比較すれば素人でもはっきりわかるわけです。

それをもし、高音ばかり注目していたら、高音は一
種の叫びなので、きれいかどうかは別として,誰で
も叫べば
一応聞こえてしまうので、素人には違いが
分かりづらい場合があります。

また、②のような狭い施設、すなわち歌い手とお客
さんの距離が近いところでは、当然弱音系統の声を
駆使しないと、-わざわざ遠くの人に呼び掛けるよ
うな時の声を使えば、何となく不自然なので、素人
にこんなに低音部を熱唱する必要があるのかと突っ
込まれたりするかもしれません。

また超一流なら、ピアニッシモが使いこなせるの
で、例えば合唱団に交じって歌っても、嫌われる
ことはないでしょう。

どんな環境下であれ、注文に応じて、ということ
は合唱団であれば、あくまで皆の声の邪魔をせず
に、かつ存在感も出して歌える、それが技量だと
いうことになると思われるので---。

つまり、②~④のそれぞれで、違う声を出すので
はなく、共通の発声で(後ろを使った)その施設の
規模や参加人員に合わせて声を調節するだけ
だと
私は考えているというわけです。

だからこの分類に基づけば、私の感触では、ポッ
プス歌手
と普段呼ばれていても、それはおそらく
①~③、ないし④の途中まで行っている人もいる
というイメージで、

反対にオペラをやっていると自己申告されても、

④の超一流に達している人はごくごく少数で、実
際にはまだ③に達していない人、つまりピアノ伴
奏だけでも、後ろまで低音、弱音が聞こえない段
階の人も多く見受けられるので、オペラをやって
いるから、オペラ歌手というわけにはいかない

うに思います。

まあ、だから歌唱するのは、③に達してからやっ
ても遅くはないわけです。人前で歌唱する条件が
整ってくるわけですから。

③に達した後は方向性としては、④を目指すしか
ありませんが、それでどこまでいけるのかは?で
す。

ただ、その途上としては、オーケストラは無理で
も、室内楽と一緒なら聴こえる段階とか、あるの
かもしれませんが---。この辺は口で言うのは簡単
ですが、実際の声の表現としてそこまで到達する
のは大変だということがすぐわかるような分類に
はなっていると思います。

これなら少なくとも、人の声を「きみのはポップ
ス発声だよ」で片づけるのではなく、「君の声は
大きな会場でピアノ伴奏でなら聴こえるけど、室
内楽とだと聞こえないね」という具合に分類する
ことになります。

まあ、だから、要するに、低い声、弱音が聞こえ
なければ、普通はその肩書はともかく、③の手前
の段階で,④の声が日本人に出せるはずはないと
思いこむのも無理はない段階だといえるでしょう。

さて、声はそのように分類するとして、これにプ
ラスして、もう一つ考えなければならないことが
ある、それがやっとここで出てくるわけですが、
歌唱について、なわけです。

それも一言でいえば、歌唱が自然である事、と言
わなければならないでしょう。

その意味は、今歌唱技術的なことは置いておいて
(例えば、ビブラートをかけるとかなんとか)、た
だ自分が何も考えずにさらっと歌ってみてさらっ
と(なんだか非科学的な表現ですが)、その結果が
お客さんに「わりと自然に聞こえる」ということ
でしょうか。

つまり発声に作為が感じられないということです。
例えば発声を良くするために喉を意図的に下げた
ので、こもった声に聞こえるなんていうのが、今
作為といっているものです。

もちろん発声としてはそういう段階もあります
が、-もっとも私見では喉下げ発声は低音練習に
限って
やっていれば、声がこもっているといわれ
ることはないはずです、低音自体が暗いイメージ
を持っているため、そのニュアンスが自然に出た
ところで、こもっているもヘチマもない、ただ、
それを、同じようなことを中音域以上ですれば、
それはこもった声と言われるでしょう。それもま
た当然の話ですが---。

明るい感じ、開ける感じが必要な声域を、それこ
そこもった低音の出し方だけで出そうとするわけ
ですから。

歌唱でこもった声というのは、お客さんに「なぜ
彼はここで声をわざわざこもらせたのだろう
か」、

翻訳すると、無意識にお客さんは「なぜ、ニュート
ラルなはずの中音域を、わざわざこもった声で歌う
のだろうか」と、およそ、歌唱を味わうどころか、
疑問がわいてくる展開になってしまうことを意味し
ます。

でもそれもよく考えてみれば発声のために自分が
意図的にやっているからこそこもった声にもなるの
で、本当に歌には失敗というものはありません。

自分が望んでいる結果が表面に出るだけです。

私は自然な歌唱ということについてはこう思います。

例えば②の、喫茶店程度のところで歌う場合、最後
列のお客さんに向って語りかけるように歌う、そし
て③の大会場でも、同じく最後列のお客さんに呼び
掛けるように歌う、そこには距離の違いがあるだ
けでしょうと。

それを、もし、②の狭いところでは普通に話しかけ
るので普通の表情だけれど、それが③の大きな会場
ともなると、声を大きくするためびっくり顔で歌う
というのならば、それは発声自体、②と③の間で
物になってしまっている
といえるでしょう。

大きな会場であろうと、普通に最後列のお客さんに
呼び掛けるのに、びっくり顔にまではなりません

あくまで発声の系統自体は変わらず、それをいわば
狭いところでは全体として抑制した発声にするだけ
で、意図的に何らかの部位だけ、目とか口とかの使
用を強調するということはおかしいだろうと思う次
第です。

またどこかだけを強調すれば、そういう声に必ずな
るので、本当は失敗もヘチマもない、つまりは一々
落ち込む必要もないわけです。

少なくともこの分類ら、誤魔化しは利きません。

実際に歌ってみて、「はい、今の出だしの低音部が
聞こえなかったので、あなたは①か⑤か、もしくは
②です。」って感じでしょうか。すぐにわかりま
す。

そもそも聴こえないオペラ歌手を排除できるわけで
す。

また昭和の名歌手と言われたような人は、おそらく
③には達していると思われるわけで、マイクなしで
やれそうな人も見かけるわけで、それを全部一括り
にポップス発声で片づけるのもどうなのかなと思う
次第です。


既に正しい言葉はいくらでも流布されています。
「歌は遠くまで聞こえてなんぼ」と。言葉は踊って
いるわけですが、表現の実態がそれに伴っていない
とは思いますが---。

ジャンルの分類なんて、声が聞こえるようになって
からしても遅くはないでしょう。少なくとも発声③
に達してから歌っていれば、ポップスもオペラもそ
う違いはないでしょう。

私は③に達していない"オペラ歌手"が歌う日本語の
歌、特にその出だし、すなわち低音部や弱音部が変
だから、オペラとポップスは違う歌唱、的な理解が
どこまで有効なのかなと思ってしまいます。

すくなくともそのオペラが、第一、決して④ではな
いことだけは確かですから---。
























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