郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

緑がなくなった!(13) ー建ぺい率ー

2019年04月08日 | 日記

隣地の宅地造成は着々と進んでいるようです。

今ではこの光景が当たり前のようになってしまいましたが、つい1年少し前までは小高い丘に松や竹が生い茂り、この時季には桜や桃のきれいな花を咲かせていたのです。

我が家の東側に当たる道路は、クルマのスレ違いが困難な狭い道でした。

このレポートを書く契機となったのも、大きく変わってしまう身近な風景を容易に受け入れ難く思ったからです。

ここに土地を求めて二世帯住宅を建てたばかりの頃は、まさかこんなに早く木が倒され緑地がなくなるとは思ってもいませんでした。

だから、もしそんな事態になるなら反対運動に立ち上がろうなんて考えていたものです。

しかし、それも根拠のない思いつきで、現実にはそんな条件は全く整えていませんでした。

 

さて、そうなると、次の関心はどんな街づくりがされるのか?失われた緑に替わるものへの希望と期待です。

だから、一時は自治会を通じて業者と向かい合ったこともありますが、これも周到に準備された業者の戦略には全く歯が立たず、主観的な願いを主張するだけでした。

 

公が絡む一定程度大規模な開発なら、地域に住む住人として或いは主権者として意見を言ったり組織的に行政と対応することで街づくりに参加できるかもしれませんが、地域の大地主が土地売却したミニ開発では、そんなことは無理だということを思い知らされました。

 

さて、まだ幸いなことに、この地域は第1種低層住居専用地域に指定されており、高さ制限10m、建ぺい率40%、容積率80%という厳しい制限がされているのです。

私たちはこの制限に一抹の期待を込めていました。

何しろ、私もそうですが、この地に住み始めた動機は緑が多く静かな環境という方が多いのです。

そのためには、近くに商店もない多少の不便さを我慢したのです。

 

自治会の役員として付近の住人の意見を聞いて歩いた際、「この緑地に魅かれてここへ移ったのに、こんなことになるなら来た意味がなくなった」と嘆いていた方もいました。

 

建ぺい率40%というのはかなりきつい制限で、土地の4割しか建物の敷地に使えないのです。

したがって、敷地内に低木の緑が植えられる可能性もあります。

 

以前も取り上げましたが、業者に統一ある緑化対策を要求したこともありますが、「提供公園以外は買主さんの任意に委ねられますから、こちらからは何もできません」と素っ気ない答えが返ってきました。

 

建売分譲住宅なら、やる気になれば予め緑化も可能ですが、「自由設計」を売りにする建築条件付き分譲住宅(実はこの方が利益率が高い)なので、あまり緑化は期待できません。

特に最近の若い人は、緑化するよりコンクリートで固めて草が生えないようにする傾向が見られます。

 

それと、厳密な言い方をすれば、建ぺい率40%とは言っても家の建っている所は敷地ギリギリにして、敷地に続くアプローチはコンクリートの私道(道路の延長)である場合が多いのです。

これでは、あまり期待ができません。

そんな思いを抱きながら、建築工事が始まった様子を興味深く眺めているのです。

 

-S.S-

 

 

 


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