ウイスキーの刻 ~Whiskyのとき~

耳を澄ませば聴こえるウイスキーのメロディ。
『ウイスキーの刻』は、その真実を探し求めていきたいと思います。

『置き忘れた本』①

2019-12-07 19:19:19 | 日記
 こんばんは。Aokiです。

 2019年8月31日のことでした。

★★★

 「街には、書斎があります。」

 こんなフレーズで始まったのが、
 2019年3月19日から掲載の『書斎』シリーズでした。

 今回は・・・

 「街角には、書棚があります。」

 この流れでいきますと、いずれ・・・

 「街の片隅には、置き忘れた本があります。」

 そんな予感があります。

★★★

 その予感は正しかったようです。

 『街と本』三部作の第三部が、開幕です。


☆☆☆

『笑顔』


 素通りできますか?

 この子の笑顔は、新手のキャッチセールス?

 隣の椅子に坐れと?

 う~ん、お尻が小さいとよく言われますが、
 さすがにこの椅子では無理かな。


 街角には、可愛らしいカエルや妖怪が棲息していますが、
 こんな生きものも棲んでいるのですね。

 聞こえてきませんか?

 「うふふ」

 つられて私もにんまり。

 外見は無表情でも、心の中は、こんな感じです。


 この子がしっかりと握りしめているのは、
 ワイングラスではありません。

 『小さな幸せ』です。


 幸せは、小さい方が良いです。

 大きいと、持ちきれません。


 そして、この子のように、空のグラスが良いです。

 そうしたら、誰かが注いでくれるかもしれないです。


 幸せは、お酒に似ています。

 身銭をきって飲めるくらいが丁度いいです。

 他人に負担させて飲む(手に入れる)お酒(幸せ)では、
 本当の味わいは得られません。


 そして、分をわきまえずに飲むと、
 自分を見失うばかりか、人様に迷惑をかけます。


 だから、幸せは、小さい方が良いのです。


 煌びやかなイルミネーションや豪華なシャンデリアは、
 多くの人々の注目を集めます。

 一方、暗闇の中に灯る蝋燭は、手元を照らします。


 見るものが逆になるのです。


 そして、幸せは、手のひらに収まるものです。


 ポイと捨てられるはずの運命に、笑顔が添えられたこの子も、
 そう言っています。

 いつの頃か『置き忘れた本』の一頁を、この子が綴ってくれました。


                          Z.Aoki
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