ウイスキーの刻 ~Whiskyのとき~

耳を澄ませば聴こえるウイスキーのメロディ。
『ウイスキーの刻』は、その真実を探し求めていきたいと思います。

本とウイスキーのマリアージュ⑤

2019-02-17 19:19:19 | 日記
 こんばんは。Aokiです。

 昨日(2/16)ご紹介いたしましたアニメ『一休さん』のお話は、いかがでしたでしょう?

 このお話を題材にしましたのは、理由がございます。
 少し前のめりな表現になると思いますので、話半分に読んでいただければと思います。

 私の表向きの仕事は、ウイスキー文化研究所の『ウイスキーレクチャラー(講師)』紹介コーナーに掲載の通りです。

 職種という意味では多分野に及びますので、「本当か?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょうね。
 また、わざわざ職種を披露する必要があるのか、訝しむこともあるかもしれません。
 保有資格の掲載も同様でしょうか。

 その真意は、人さまに何かをお伝えするお仕事を行う際に、“何を学び、何を行っているか”は、ある程度必要な情報と考えているからです。

 ウイスキーのテキストに書いてあることだけをお伝えするのであれば、その必要はありませんが。

 しかし、“ウイスキー”を、どの深さで、どの広さでお伝えするか、そして、皆さまから何をどのように教えていただくかを考えますと、こちらのバックボーンをお伝えする必要を感じております。

 一方、どこに住んでいるか、どこの学校を卒業しているか、自営なのかどこかの組織に属しているのかといった情報は、重要視しておりません。
 多くの場合、それは、相手の思い込みを生むだけですので。
 どのような学科を学んだかは、多少、意味があるとは思いますが。


 さて、前置きが長くなりました。

 『一休さん』のお話を題材にした理由でしたね。

 それは、世の中に、極めて少数民族ではありますが、“思いやりのある人間”が存在することに関係があります。

 そして、私の本当の仕事が、そうした方々に、ほんの少しのお手伝いすることだからです。

 その民族に共通していることは、他人に多大な施しをするものの、自身は何も求めず、質素な人生を送っていることです。

 そして、客観的には報われることがありません。

 多くの人間は、助けてもらうのが当たり前だと思っているからです。
 そもそも、助けてもらったことを意識することさえないことが多いです。
 ひねくれた見方ではなく、それが現実であるだけです。
 ある意味、人間の本質なのかもしれません。

 損得の点では、施す人よりも、都合よく施しを受け、平気で裏切る者の方が得かもしれません。

 価値観の問題ですので、“こうあるべき”と声高らかに叫ぶことは考えておりません。

 ですが、“思いやり”の遺伝子を持って生まれたが故に安らぎの無い人生を送る方々に
 せめて、一杯のウイスキー、一杯の珈琲
 ひとかけらのパン、一片のチョコレート・・・
 何も口にできない状態であれば、心地良い香りだけでもお届けできれば幸いかと思います。

 貪欲に求めても、際限がありません。
 他人と比べても、何の意味もありません。

 それよりも、僅かなもの、ささやかなことで満たされる方が、良き人生かなと思う次第です。


 ということで、本日は、身近なブレンデッドウイスキーの再発見をお届けいたします。

(※本文中、敬称略にて失礼いたします)

☆☆☆

『ザ・フェイマス・グラウス(The famous Grouse)』
『VAT69』

 いずれも、有名なブレンデッドウイスキーです。
 お値段もお手頃価格です。

 その風味は・・・両者はそれぞれ全く異なる世界観です。

 『ザ・フェイマス・グラウス』は、立ち昇る香りは静かに、しかし、口に含むと意外なほど刺激的です。

 全体的にソフト&メロウな印象ですが、アフターフレーバーはややドライです。
 香りとテイストのギャップ、時間の経過による揺れ(変化)が面白いです。

 熟成年数の長いシングルモルトのような安定感はありませんが、こうした変化を楽しむことも、ウイスキーの楽しみ方のひとつかと思います。

 次に、『VAT69』。

 香りはモルティ。干し草のニュアンスがあります。
 スモーキーさも感じます。
 テイストは、ピーティー&スモーキーで、アイラモルトが効いている感じです。
 最初はやんちゃなイメージですが、時間の経過とともに、優しさが滲んできます。


『ザ・フェイマス・グラウス』/『VAT69』。

 両者を人に例えますと・・・

 マーク・レスター/ジャック・ワイルド
 唐沢 寿明/寺島 進
 レオナルド・ディカプリオ/ジョニー・デップ
 ボブ・バックランド/スタン・ハンセン

 わかりにくいでしょうか。

 優劣ではありません。
 個性です。


 とかく、声の大きい人に振り回される世の中ですが、真実は静けさの中にあるようです。
 BARが静かなのは、理由があるということですね。

 一杯のウイスキーと静かに向き合う刻。
 そのウイスキーは、あなたの渇きを癒す銘酒になることでしょう。

 銘柄ではなく、心持ちなのですね。


                       Z.Aoki
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