ウイスキーの刻 ~Whiskyのとき~

耳を澄ませば聴こえるウイスキーのメロディ。
『ウイスキーの刻』は、その真実を探し求めていきたいと思います。

『リタの瞳と政孝の眼差し』⑨

2020-02-19 19:19:19 | 日記
 こんばんは。Aokiです。


 何の変哲も無い1枚の写真。

 ここに政孝の思いやりが、そっとあるのです。

 それは、開けた人にしかわからない・・・

 いえ、開けた人にはわからない・・・

 そんな思いやりが、この襖を隔てた遠い先に
 在るのです。

 是非、ご自身の瞳に映してください。

 それは、政孝の眼差し。

 リタの瞳に宿る政孝への変わらぬ想い。

 形などありません。

 常識?

 そんなものもありません。

 歴史?

 どうでしょうか。

 では、何か。

 たったひとつの物語に過ぎません。

 登場人物は、ふたりと、
 ふたりを支えた仲間たち。

 リタのお母さんは、
 とてもとても寂しかったでしょう。

 リタは、それを知っていたでしょう。

 今、ふたりは一緒に

 あの頃の政孝も一緒に

 きっと

 ようやく


★★★

 がむしゃらに駆け抜けたふたりの生涯を

 その日常の中から垣間見ますと

 不思議な感覚です。


 ここは蒸溜所。

 そして、移設されたふたりの家が、
 とても自然に佇んでいます。


 ウイスキーをつくる

 とてもシンプルですが困難な道のりを、
 ふたりで歩き抜いた人生。

 必要以上に美談にする気はございません。

 努力だけではなく、運もあったことでしょう。

 しかし、ふたりそれぞれが、
 本当に努力をし続けたのだな・・・

 辛抱し続けたのだな・・・

 そう思います。

 努力も辛抱も、決して難しいことではありません。

 ただ、そのために誰かが犠牲になるとすれば、
 これほど難しいことはありません。

 思い切り努力してもよい環境にいられる幸運など、
 そうあるものではないでしょう。

 政孝に迷いがあったのかどうかは、
 本人にしかわからないことです。

 リタの心模様にいたっては、
 考えるのもおこがましいことです。

 ただ、この襖の向こうには、くすっと笑える場所が。

 政孝のリタに向けられた眼差しが見えるようです。


                   Z.Aoki
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