一昨日、ぐり君が、私の雑貨の金魚さんの左目を押し潰しました。
片付けのため玄関にいた私のもとに「あ、それぱっぱのだよ。ダメだよ! ぱっぱに言いなさい」という旦那さんの声。
何事かと思っていると、私の金魚さんを手に、ぐり君が廊下に出てきました。
ああ、いたずらしたんだな、と察し、
「どうしたの?」と聞くと、無言で金魚を見せるぐり君。
「あ! めっめが、凹んでる!!!」
「ぐり君がやったの? ダメでしょう。これは、ぱっぱのだよ。ごめんなさいは?」というと、下を向いたまま
「ごめんなしゃい」
「ぐり君、“ごめんなさい“ は、相手の目を見て言うの」と、怒った顔のままダメ出し。
私の顔を見上げ…身長差から、すでに上目遣いで可愛らしい…
「ごめんね?」
うおーーーーっ!かわいい!
「いいよ。もうお母さんのものをいたずらしないでね」
「ん。…だっち~」
怒られたので、愛情確認のためか抱っこを要求してきました。
その後、しばらくして…今度は、リビングで…振り返って見ると、私の鳥かごを分解してました!
「ぐり君! もう、どこから出してきたの(しまってあったのは押入れ)!」
分解の仕方は旦那さんが教えてました…余計なことを!!!
下手したら壊れちゃうよ!
「さっき、お母さんのものは勝手に触らないでと言って、ごめんなさいをしたばかりでしょう!」
と怒るお母さんに向かって、ぐり君も大きな声で一生懸命に主張します。
「ちやうの!! ちやうの!! めんこめんこ、したかっただけなの!!」
…めんこ、めんこ。
旦那さんが口にする方言です。
頭をなでて、いいこいいこ、と可愛がることを示しているようです。
一生懸命に言い募るぐり君が可愛くて…私の気持ちも落ち着きました。
ぐり君の前にしゃがみ込み
「そうか。めんこめんこ、したかったの。でも、お母さんのだからね。勝手に弄っちゃダメなの。触りたいときはお母さんに言ってね」
といい、鳥かごを外して、中の鳥を撫でられるように差し出しました。
「めんこ、めんこ」といいながら、中にあった鳥の飾りをなでなですると、クぐり君は気が済んだようです。
ぐり君の「ちやうの! ちやうの!」の口癖は、少し気になります。
子どもなりの考え、理由があるのに、私が理由を先に聞かず「こら!」と先に叱ってしまうからかな…。
でも、「ちやうの! ちやうの!」って言っても、違わないときもあるし(笑)
牛乳を零して、さらに塗り拡げたきとかね。そういうときは、「違わない」と返しますが。
そういえば、最近気づいたことがあります。
2歳2ヶ月の頃、ぐり君が「ごめんなさい」を言わないことに、かなり悩んでいた時期がありました。
頑なに言おうとしなかったり、攻撃的になり噛み付いてきたり、もしくはヘラヘラ笑って全く聞いていない素振りだったり。
しかし、このうち「ヘラヘラ笑って全く聞いていない」については、あれは言葉が未熟な子どもなりの処世術だったのでは、と思い至りました。
少し前、もう随分言葉も達者になり、謝ることも出来るようになっていた頃。
その日、何を叱ったか忘れましたが…ぐり君の前にしゃがみ込み、顔を見ながら両手を握り、怖い顔をしてぐり君に言い聞かせていました。
しかし、ぐり君は、ヘラヘラ笑って私から顔を背け、視線を合わせようとしません。
あれ…?
これは、ヘラヘラ笑っている=堪えていない、ではなく、怒るお母さんを見たくないのかも? お母さんに笑って欲しいのかも? 自分が笑えばお母さんも笑う…そういう自己防衛から反射的に笑っているのかも?
そう思い、一旦叱るのをやめ、
「お母さんに怒って欲しくないでしょう? 笑って欲しいでしょう?」と問いかけると
「うん」と。
「じゃあ、ごめんなさいは? ごめんなさいをしたら、お母さんはもう怒らないよ」というと
私の首に腕を回して抱きついてきて
「ごめんなさい」と素直に謝ってくれました。
お母さんが怒っている、怖いお母さんより笑っているお母さんがいい、お母さんに笑って欲しい、でもどうしていいかわからない、その結果が「顔を背けて、おちゃらけてヘラヘラ笑う」の状態だったみたいです。
「 “ごめんなさい” は、目を見て言いなさい」
「 “ばいばい をするときは、後手でしないでちゃんと顔を見て」
相手にきちんと気持ちが伝わるよう、目を合わせること、顔を見ることを教えています。
しかし…自分はできているかと言うと…。
自分が口にしている「ごめんなさい」は、ぐり君ほどの重みがないかな…。
日常の中では、本気で誰かに謝らないといけないほどの致命的なミスは怒らないし、自分でリカバリーできないほどの事態もほぼない。
だから、つい軽い感じで「あ、ごめんね」といってるので、毎回相手の目を見て謝っているかと問われると、自信がない。
例えば、冷蔵庫を開けた時、傍にいたぐり君の頭に扉が当たってしまったときなど…すぐに「ごめんね」と言っていましたが、立ったままではどうしてもぐり君の頭にしか視線が行かない。ぐり君が私を見上げてくれない限り目は合わず、私はぐり君の頭を見ながら謝っている。
ぐり君に謝るときは謝罪の言葉を反射的に口にせず、しゃがんで子どもと視線を合わせてから「ごめんね」と言うようにしよう…と、この記事を書いているうちに、反省しました。