「廻」

螺子を廻して。。。???
瓶の中、僕を漬け込んで、ですよう。。。

A true Trick.

2018-10-31 11:08:59 | 瓶の中。
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「起きて。」

頭上から柔らかいコヱ。

「んー、、、何です?・・・って。
何ですか?この寒さは。」

寒さに目が冴えるわけでも無く、
僕は取り敢えず身体を起こそうとしました。

「あ、待って、」

でも、とめられて、
コヱの主に、額に軽く、
くちづけをされましたです。。。

主とやらは、ユー君。

そして、そのまま僕が
ジッと動かないで居ると、
彼はニッと笑って云いました。

「今日は何の日~?」

「・・・?」

(今日?)

何の日か、って。
何です???

「何の日なのです?」

率直に聞いてしまう僕。
彼・・・ユー君は、お構い無しに
僕のシャツのリボンタイをサッと引き、
外しました。

「・・・ユウ?何の日なのです?」

改めて聞き直す僕。

「ハロウィンだよ、故鳥。」

「えっ。あぁ・・・。」

そうかぁ、ハロウィンなのですねえ。

「だから、さ・・・、
これ貰って良いよね?・・・もう。」

ユー君が、さっき僕のシャツから取った
リボンタイを、ゆらゆらさせながら、
僕に云いました。
そのリボンタイは、あの子との・・・。

「ふふ、いいですよ。」

返事に少し間があったからか、
ユー君は、
"本当に?" という顔をしましたが、
僕の顔を見て察したのか、ただ、笑顔で。

「有難うね、故鳥。
でね、もう一つ貰いたいものが
あるのだけど。」

「何です(笑)?」

「あ、その顔。もう解ってるんでしょー。」

「ふふ、あげなかったら、
僕は悪戯されてしまうのです?」

「・・・そうかも。」

「ハロウィンだから?」

「ハロウィンだから(笑顔)。」

いつもの、卑怯な笑顔、です。
ユー君は、寝ている僕の背に手を廻し、
僕の身体を起こさせ、首筋に
手をやりました。

「心は食べたから、
あとはこのキレーな抜け殻を戴く、」

そして、一言呟くと
手をやった辺りに、くちづけを。

「・・・ねえ、ユウ?」

「何?」

僕の問いかけに、顔を上げるユー君。

「ハッピーハロウィン、かな。」

「故鳥がそう思うならね?」

「ん・・・。」

軽く頷いた僕に、
ユー君は、また笑顔をくれる。

(今日は何の日?・・・か。)



可笑しくて、

幸せで、

泣きそうです、よ。








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