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My little Lecce

南イタリア プーリア州 レッチェからサレント地方の美しさをお伝えします

摩訶不思議 巨石支石墓ドルメンを訪ねて その①



摩訶不思議 巨石支石墓ドルメンを訪ねて その①_d0389094_01430937.jpg


南イタリア プーリア州レッチェから今日もお伝えします。今回はなんとも摩訶不思議なサレント地方特有のモニュメントである
ドルメン (巨大支石墓) についてのレポートです。ドルメン、私はこちらレッチェに住むようになってから知った言葉なのですが
巨石を使って作られた支石墓のことです。イギリスのストーンヘンジもそう、この支石墓の一種です。

世界中に存在する巨石信仰、古代から人々は巨石に対して畏怖にも似た神聖な感情を抱き、崇め祀ってきたというのは周知の事実です。ここサレント地方でも例外ではありません。

こちら サレント地方にはこのドルメンと言われる巨石支石墓が点在している土地ということでも有名で、
なぜか、イタリア南部でもこのサレント地方に集中して存在しているんです。

レッチェから南下すること車で30分ほど、オリーブ畑が延々と続く広大な緑の大地が広がるミネルヴィーノ・ディ・レッチェという街の郊外にある有名なこのドルメン その名も "Li Scusi "  (リ・スクージ、サレント地方の方言で 隠された という意味) 

隠された という意味の名を持つ意味深なドルメン。

この地区にはこのような巨石を積み上げた不思議なモニュメントが点在しているのです。
一体だれがなんのために作ったのか、なぜこの地方にこれほど集中して存在しているのか。すべては謎に包まれたまま。


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このドルメン、リ・スクージのまわりは一面、オリーブの林。この林の中に ぽつんとこのドルメンは存在するんです。


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大きな二つの岩が目印で、その間の小道を進むと奥にドルメンが見えます。


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このドルメン、紀元前3000年から4000年前に作られたものということがわかっていますが、文明の利器がまったく存在しなかった時代に、いったいどうやってこれらの巨石を運び、積み上げたのかは謎に包まれており、学者たちを悩ませています。

さらに、一番上に乗っかっている天板状の一枚岩、地面と完全に平行につまれており、この一枚岩の真ん中に穴がくりぬかれているのです。


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これがその穴。


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そしてこのおおきな天板の一枚岩をささえている積み上げられた小岩たち、中に入って観察してみましたが、
まったくもって微妙なバランスを保ちながらこの天板を支えているのです。


さきほどの穴。この穴には実は役割があり、夏至の日に太陽光線がこの穴を完全に貫通するように設計されているということが判っています。


もしかするとこのドルメンの名前、"隠された" という意味はこのドルメンの隠されたこの機能を指しているのではないかといわれています。おそらく、何らかの儀式に使用するため、一年に一回だけ訪れる夏至の日を正確に知るために作られた一種の日時計の役割をしていたものなのでしょう。


いとも摩訶不思議、ドルメン リ・スクージ。太古の昔、サレントの原住民たちが作った数々の巨石モニュメント、今回ご紹介したものだけでなく、もっとでかい規模のものもあり、まだまだこちらのブログでご紹介していきたいと思っております。

だけど、不思議にこのドルメンの周りはとても 心地の良い豊かなエネルギーが満ちていたように感じたのはわたくしだけではないでしょう。サレントのパワースポット、ドルメンを巡る旅、次回もお伝えします。お楽しみに。







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Commented by nikon_leica at 2020-01-21 10:49
オリーブの林にポツンとある写真はなんとも不思議です。
そして、夏至の日に太陽光線が通る事や、絶妙な支えなど、技術の高さに驚かされます。
夏至の日は光で支石墓の中が明るくなるのでしょうが、幻想的なのでしょうね。
Commented by mylittlelecce at 2020-01-22 20:20
> nikon_leicaさん
おそくなりました! はい、いやーほんとに不思議なんです、このドルメンたち。ドルメンの存在を知らなければ、通り過ぎてしまうような林の中にポツンとあり、なんとも摩訶不思議なモニュメント。夏至の日に今度行ってみてこようと思っています!どんなふうになるのか興味津々です。しかし、イタリアには夏至の日の太陽光線を利用したこういうモニュメントがたくさんあるんですよね。教会の窓の設置位置なんかも、夏至の日に太陽光線がピンポイントで祭壇の中央に当たるように設計されていたり、古代から培われてきた技術なのだと思います。
by mylittlelecce | 2020-01-21 02:51 | サレントの小さな街 BORGHI | Comments(2)

by mylittlelecce
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