「To Go」から「Go To」へ!コロナ禍を乗り越えた飲食店、テイクアウトの先にあるもの。

出かけなくても、テイクアウト、家飲みでイイんじゃない?な流れが定着。

ようやくテイクアウトのみから通常営業に戻りつつある那覇エリアの飲食店。まだ時短営業の店も多いようですが。ちょうど食中毒が気になるシーズンにもなり、元々テイクアウト対応でない商材を扱う店舗は通常営業に移行するに、この自粛緩和のタイミングに胸をなでおろしているかも知れません。

しかしながら、いろいろなお店の方に伺っても「コロナ前には戻らない」という意見をよく聞きます。もちろんインバウンド客メインの店の立ち直りが一筋縄でいかなそうなことは理解できますが、そうでない普通の飲食店などでもよく聞く話。

一つには「テイクアウトで十分美味しい」「家飲みでイイ」が定着してしまったという意見。テイクアウトやデリバリー、それにちょっと自炊、お酒は家飲みで十分という。実際、安く済むし、交通費も店のチャージもかからないし。会社自体が予測もつかず、収入も不安定な状況に陥ったという方も多いでしょうし、社会全体がデフレという現状も後押ししているのでしょうか。

私はできたてこそがその店のベスト、本意だと思うのでそれほどテイクアウト対応店のものは頂きませんでした。でも確かに家でも十分に楽しめますね。

ファミマのパスタ「ボロネーゼ(360円:税込)」とセブン‐イレブンの「大盛り!ピリ辛トマトガーリックパスタ(540円:税込)」を食べたのですが完成度高いじゃないですか。パスタの店などで1,000円近く払って「できたてをお持ち帰りできます」って言っても、自宅でレンジでチンしても固まってダマになっていることも多いし。

一方でコンビニパスタは最初からレンジ対応に商品設計されているから、実際にこちらのほうがモチモチ感があったのです。特に「ファミマde生パ」というシリーズ品、美味しかった。下手すれば店舗の半額ほどでありながら恐るべし!

今までの外食はオシャレというか美徳みたいなイメージもすっかり払拭されて「自宅で良いんじゃない?」というムード。

そして「密=悪」のように定義化されつつある世の中の流れ。これも外食がそれほどステイタスでもなくなって、逆に混雑した店はちょっとねぇ、とか梯子酒、昼飲みが以前ほどにスタイリッシュでなくなったように思える要因かも。

それに店舗が対抗するには「店のできたてが美味しい」「店でないと食べられない」或いは「店の雰囲気が良い」など、または「激安」とか?(これは料理人としてはあまり目指すところでは無いかも知れませんが)このあたりが今後はよりクローズアップされてくるのではないかと思います。

今後は今まで以上に「わざわざ」食べに、或いは飲みに来てくれる店作りが肝要となってくるやも知れません。意外に会話の楽しいスナックのママ、或いは話を聞いてくれるバーテンさんみたいに人間味こそが営業の本質であり、今後の生き残り策の真髄だったりするのかも。

でも、それは「密」になることと、それこそ密接な関係にあるのが難しいところ。畢竟、人類は「密」からは抜け出せない生き物なんでしょうかね。