目には目を、歯には歯を、好意には好意を

 

前回の記事はひたすらに呪わしい~ラポールとネガティブラポールでした。

今回も小説『Fate/Zero』からの引用です。間桐雁夜と遠坂時臣の魔術師マスター同士で直接対決する場面であり、時臣を目の敵にしている雁夜の心象風景となります。前回と同じ箇所に後半少し付け加えた引用となります。

ネガティブラポールを防ぐ簡単な方法(Fate/Zero)

畏敬は憎悪に。羨望は怒りに。今や姿かたちまで醜く歪められた雁夜にとっては、相も変らぬ時臣の優美さ華麗さが、ひたすらに呪わしい。

‟貴様は——いつだって、そうだった”

その言動。その物腰。一分の隙もない無謬の気品。かつて葵と雁夜の目の前に現れた最初の日から、この男は『完璧』であった。常に持ち前の優雅な余裕で、雁夜に対し『格』の違いを意識させ続けてきた。

だが、それも今夜限りで終わる。

この男が後生大事にしてきた優雅さなど、殺し合いの場においては何の足しにもなりはしない。遠坂家ご自慢の家訓とやらは、今ここで存分に泥を塗り、砕いてやる……

虚淵玄『Fate/Zero 4 散りゆく者たち』

 

前回に引き続きネガティブラポールの話しです。

自分から発信するネガティブラポールについては、感情のコントロールなどで自己処理をすればいいですが、他人からのネガティブラポールを受信している場合はどう対処したらいいかについて考えてみます。

 

どんな人であれ、嫉妬、憎悪、妬み、嫉みといったネガティブラポールを受ける可能性があります。優秀な人間であればそんなことないのではないかと思われるかもしれませんが、逆に優秀であればあるほど嫉妬や妬みなどで、自分が全く気付かないところで恨みをかっている場合もあります。

 

その言動。その物腰。一分の隙もない無謬の気品。かつて葵と雁夜の目の前に現れた最初の日から、この男は『完璧』であった

 

間桐雁夜に呪わしいと思われている遠坂時臣は、間桐雁夜に『完璧』だと思われています。そしてその『完璧』な人がしていることに対して、自分との『格』の違いを意識させられ畏敬は憎悪に。羨望は怒りに変わっているのです。(幼なじみの葵があっさりと嫁いでしまったということもありますが)

 

遠坂時臣からしてみれば、何で自分がそこまでネガティブな気持ちを持たれているかがわかりません。わからないどころか、間桐雁夜からそんな気持ちを持たれていることさえ気づいてもいません。

 

遠坂家ご自慢の家訓とやらは、今ここで存分に泥を塗り、砕いてやる……

 

しかし、間桐雁夜の方はひとり悶々と遠坂時臣にネガティブラポールを持ち続け、今ここで存分に泥を塗り、砕いてやる……というほどにネガティブな感情を増幅しているのです。

ちなみに遠坂家の家訓は「常に余裕をもって優雅たれ」です。

 

私たちも普通に生活していて、自分ではで全くそんなつもりはないのに知らないところで反感をかっているということがあります。優秀であったり、モテてたりする人はなおさらです。まぁあからさまに敵意を向けてくる人もいますが、表面上はニコニコしている人でも負の感情を抱えているということはありえます。

ネガティブラポールを防ぐ方法

あからさまな敵意であれ、隠された敵意であれ、出来ればネガティブラポールを受けることは避けたいものです。

では、相手からのネガティブラポールを避けるにはどうしたらいいでしょうか?

 

答えは簡単です。

それは『あなたが接する全ての人に対して、あなたが好意を持って接すること』です。

あなたが関わる人に対して、相手がどういう態度でいようが、また心の中でどう思っていようが、あなたの方からは好意的なポジティブな感情を出して接するということです。

これだけで多くのネガティブラポールを防ぐことが可能です。

人には返報性という心理作用があります。たいていの人は挨拶をされたら挨拶を返してきますし、笑顔で話しかけられたら笑顔で返答します。また、あなたが無関心でいれば相手もあなたについてはたいてい無関心でいますし、相手が自分のことを嫌っていることを知ると自分も相手のことが嫌いになることが多いです。

参考記事:「影響力の武器」に学ぶ情報護身術(2018/10/12)

 

なので、人と接する時にいつもあなたの方から相手に好意を持って接するようにしていると、‟成熟した大人”が相手であればあなたに好意を持つようになります。

 

もし、あなたに対していつも好意的に接してくれる人がたとして、あなたはその人に対して嫉妬、憎悪、妬み、嫉みなどの負の感情を持つことは難しいと思います。仮に負の感情を持っていたとしても、会うたびに好意的な感じで接してこられたら、その感情もだんだんと小さくなっていくはずです。

 

だから『あなたが接する全ての人に対して、あなたが好意を持って接すること』が、相手からのネガティブラポールを防ぐためのセルフディフェンスとして最良と方法となるのです。

 

人が幸せにストレスなく生きるために、コミュニケーション能力というのはとても大事になってくるのです!!

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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