10月31日 14:00-16:00

ドーンセンター

課題本:彼女たちの部屋

 

 

先週の土曜日は読書会に参加してきました。

今回は参加人数が少なく、時々話が脱線したりなど

様々なことをたくさんお話できました。

 

ブランシュの多産に着目されていた人がいました。

私はそのことを気にせず読んでいたので

違う視点に触れて斬新でした。

 

話の中で興味深かったのは

ブランシュの夫、アルバンについてです。

私は妻と対等でむしろ妻がリーダーシップをとり

それに喜んでついていく夫には

フェミニズム小説の男性像としてわりと好印象でした。

しかし、ブランシュがこんなに頑張っているのだから

もっと頑張れ、という意見や

理想の夫像にするにはレベルが低すぎるという

意見もあり面白かったです。

男性キャラクターをどう解釈するかは

現実の男性に大きく影響されるという話をしました。

 

またそのことで改めて考えたのは

この小説のキャラクター描写は

かなりジェンダーレスだということです。

特に男性キャラクターにその傾向が顕著に表れています。

前述したアルバンも

あまりマッチョで男性的な印象はありません。

ヨガのインストラクター、ファビオも

「男性」とは一言も言われず、その身体描写は

男女両方に使われるものです。

またトランスジェンダーのイリスも私は解説を読むまで

彼女がトランスジェンダーだとは気づきませんでした。

主人公ソレーヌもその身体的特徴はほぼ言及されません。

出てくる登場人物のジェンダー描写を考察すると

この小説はより面白く思えてきました。

 

読書会ではいつも自分とは異なる視点を知ることで

勉強になったり、新たに考えが湧いてきたりと

知的な刺激を受けることができて楽しいです。

次回の読書会は12月12日です。

次の課題本が何になるか楽しみです。