画像引用:ATP TOUR
テニス 2020 ワールドツアー再開
全世界の、新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々、および、ご家族、関係者の皆様に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患された方々には心よりお見舞い申し上げます。
また、医療従事者様をはじめ、行政の皆様等、感染拡大防止にご尽力されている皆様に深く感謝申し上げます。
世界的な新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の影響で中断を余儀なくされていたスポーツ界も、徐々にではありますが再開の動きが見られるようになってきました。
まだまだ感染拡大や犠牲者の増加が収まらない国・エリアなどもあり決して安心できる状況ではありませんが、テニス界も慎重に次のステージへの取り組みが始まっています。
そしてATPより6/18付けで、全米オープン・全仏オープン開催を柱にしたスケジュールが発表になりました。
[追記:2020/06/30]
WTAの状況・改訂スケジュールなどを記事中に追加しました。
[追記:2020/07/22]
シティオープン【ワシントン】の中止が告知されました。
[追記:2020/08/05]
ムチュア・マドリードオープン【マドリード】の中止が告知されました。
また、既報ですが中国ツアー(珠海・北京・上海)もすべて中止となっています。
[追記:2020/08/15]
本記事のリスケジュール版をアップしました。
改訂スケジュール
ATPツアー
現時点でのリスタート予定は、2020/08/14からのシティオープン【2020ワシントン】になるそうです。シティオープンは中止決定。
以下、改めて「組みなおして」発表されたスケジュールです。
マドリードは「バーチャル」で開催されたはずですがまたあるのですね。A.マレーの連覇なるか ^^;。マドリードも中止決定。
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上記の発表を一見して、選手たちにとっては非常に過酷なプレイ環境が予想されます。
8/14のスタートから全仏オープンまで毎週大会が組まれ、しかも全米オープンとジェネラリオープンは開催期間が重なります(ランキングトップ10プレイヤーは全米オープンで負けない限りジェネラリオープンへの参加資格なしとしています)。
要するにハードコートUSOシリーズと、クレーコートEURO全仏シリーズを固めてやってしまおうというスケジュール。
ATPとしても苦渋の決断と認めており、各プレイヤーの個々の事情(国によっての渡航制限など)や安全面も考慮しつつ、ランキング条件なども慎重に監視、コントロールすることを表明しています。
そして大会中の予測可能なアクシデント(参加者に陽性者が出た場合など)についての詳細もまだ明らかにされていないということで、柔軟な対応予定≒見切り発車とも言えそうです。
我々ファンの目から見て、無観客はやむを得ないにせよ世界中のプレイヤーの参加可否がもっとも気になるところです。
本記事発表前の主な選手たちの動向を拾い上げてみると、
R.フェデラーは既に膝の手術に踏み切り今シーズン終了。
R.ナダルは健康が担保されなければ参加の意思表明は困難と表明。
N.ジョコビッチはチーム帯同者の人数制限などに難色を示していた。
そしてこれは事後でN.キリオス、ATP会長のツイートへ痛烈な皮肉(アメリカ在住選手への恩恵があるだけと)。
など、見通しは必ずしも明るいわけではないようです。
因みに日本のエース・錦織圭は早々に出場を表明しました。
Cheers mate, you’ve really looked after the players during this time. Seriously 🤦🏽♂️ fk me, how about you have a collaborative effort with us, potato https://t.co/6CWQ9vuNGa
— Nicholas Kyrgios (@NickKyrgios) June 17, 2020
WTAツアー
WTAではドローサイズ未詳も含まれますがファイナルズまでの改訂スケジュールが発表されました。
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日本の2大会は中止が決定
そしてこちらは残念なアナウンスです。
公式発表はJTA(日本テニス協会)が先行したようですが、日本唯一のATPツアー(ATP500)である楽天ジャパンオープン【2020東京】(10/5~10/11予定)と、WTAツアー(WTAインターナショナル)の花キューピットジャパン・ウィメンズオープンの中止が表明されました。
今のところ楽天オープンを除いては、ATPのアジアン・スウィング全体としてはTBD(保留扱い)で変更はありませんが、全米と全仏の二つのグランドスラム開催を優先とした判断の余波で、アジアの渡航対応はより難しくなったかもしれません。
WTAの中国ツアーはほとんど残りましたが、ファイナルズ(珠海)の開催に合わせるためと思われます。
試されるスポーツ興行の世界
世界のスポーツ興行各界も試行錯誤の対応を続けています。
なんとか新型コロナ禍を落ち着かせている日本のNBA(日本プロ野球協会)では明日、6月19日より遂にプロ野球開幕の運びとなりましたが、本場アメリカでは機構(MLB)と選手会側の利害の溝が埋まらず再開については難航しています。
ATPも長年にわたりグローバル展開で輝かしい成功を収めてきましたが、反面こういう状況に陥り、選手・スポンサー・ファン・メディア・そして国という、それぞれの利害調整をしながらイベントを開催しなければならない立場というのは本当に難しいものになっていると思います。
個人的には、やはり健康というものを大前提に調整を進めてほしい。
そして願わくば国や政治の影響が限りなく薄くあってほしいと思いますがどうでしょうか。