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【次のメルカリ?】新規上場を目指すベンチャー企業たち

IPO

2020年3月上場予定の会社の中に、フォースタートアップスという会社があります。

事業内容としては、『スタートアップ企業(設立間もない会社)を対象とした人材支援サービス及びオープンイノベーションサポート等を中心とした成長産業支援事業』

とされています。

この企業は、上場していない企業の企業価値(時価総額)を推定して、毎月国内ベンチャー企業のランキングを掲出しています。

こちらは、2020年1月上旬時点のランキングです。

国内スタートアップ想定時価総額ランキング最新版TOP50(2020年1月)|STARTUPS JOURNAL
国内ユニコーン企業数6社に 2019年は国内ユニコーン企業数が6社に増えた。2018年時点では現在1位であるPreferred Networksと2018年に上場したメルカリの2社しかなかったことを考...
フォースタートアップス社の 国内スタートアップ想定時価総額ランキング最新版TOP50(2020年1月) より抜粋

どれくらいの企業をご存じでしょうか。

5位のスマートニュースは、千鳥がテレビCMをしているので目にしたことがあるのではないでしょうか。1,000億越えというのは凄いですが、同業で先に上場しているグノシーの時価総額は、2月14日終値換算で290億です。スマートニュースに4倍の価値があるかはわかりませんが、見込まれすぎな気がします。

16位のウェルスナビは、資産運用を行っている方であれば目にしたことはあるかと思います。このブログでもよく触れていますが、入金するとあとは勝手に最適な資産配分で運用を行てくれるロボアドバイザーです。推定時価総額は390億ということで、その価値は順調に増えているようです。

17位のZMPは自動運転の大本命といわれていて、2016年に一度上場承認が下りたのですが、上場日までに問題が発覚し上場を延期したという経緯があります。最近名前聞かないですが、まだ上場に向けて頑張っているようです。

20位のビズリーチもテレビCMをよくやっているので、見かけることも多いかと思います。

この企業価値をどうやって算出しているのか?というと各社からの資金調達に関するプレスリリースや登記簿に記載されている発行済み株式総数等から試算を行っています。

実は、このランキング毎月開示されているため、2月15日時点においては、2月3日時点の最新版ランキングも開示されています。

国内スタートアップ想定時価総額ランキング最新版(2020年2月)|STARTUPS JOURNAL
人工合成クモ糸のSpiber、国内7社目のユニコーン企業へ 2020年1月16日にSpiberは、荏原製作所との業務提携および出資を受けたことを発表した。 荏原製作所がSpiberに出資した金額は約1...

なぜ、わざわざ1ヵ月古いものと並べて表示したかというと、1月度に15位にランクインしていた企業が2月度きれいに消えているからです。

その企業の名は、Origami。『OrigamiPay』を運営している会社です。つい先日ニュースが世の中を騒がせたので、ご存じの方も多いと思いますが、Origamiが実質的な破綻状態に陥り、その株式は全てメルカリに譲渡されることとなりました。

ダイヤモンドの記事を貼っておきます。

メルカリへのオリガミ売却価格は1株1円、事実上の経営破綻で社員9割リストラ
メルカリへの事業売却を発表したスマートフォン決済のオリガミ。譲渡価格は1株1円だったことが分かりました。社員185人の約9割にあたる160~170人も事実上解雇します。「フィンテック・バブルの崩壊」との指摘も出ています。

スマートフォン決済の老舗であるOrigami(オリガミ)は1月23日、フリマアプリ大手メルカリのスマホ決済子会社であるメルペイに会社を丸ごと売却すると発表した。両社は売却価格を非公表としたが、複数の関係者は1株1円だったことを明らかにした。同社の株数は259万株であるため、譲渡価格は総額約259万円だったことになる。

上記ダイヤモンドの記事 冒頭部分より抜粋

企業価値417億円と評価されていた会社の実質的な価値が数百万円だった、というのは衝撃的なニュースでした。

スタートアップ企業の企業価値というのは、将来にこれくらいキャッシュフローを稼ぐ見込み、という会社自身が作成した事業計画に基づいて算出されているため、実際の経営成績がその事業計画から乖離すると、今回のOrigamiのような事象が起こります。

もちろん、上のランキングに載っている全ての会社がOrigamiのように無価値になっているということはないと思いますが、実態価値を超えている企業があってもおかしくありません。

有名なところだと、米国のWeWork運営会社はソフトバンクビジョンファンドが出資しており、2019年1月時点での企業価値は470億ドル(約5兆円)とも言われていましたが、その後ビジネスモデルへの懸念の高まりや、ガバナンスの乱れが報じられる中で、企業価値が下落しました。最終的に会社側が企業価値を100億ドルに修正したうえで、IPOを強行しようとしましたが、ソフトバンク等株主の反対により頓挫し、創業者が退任することとなりました。

LINE、メルカリ等大型ベンチャーによるIPOがあると市場全体が活気づくため、このランキングに記載のある企業には、頑張って上場してもらって株式市場をいい意味でにぎわせてほしいと思います。(粉飾等の不祥事や、株価下落のニュースではなく)

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