第1回(3/14)の感想

塚本英巨先生、生方紀裕先生(アンダーソン・毛利・友常法律事務所)】

 

1.形式 

この日は、

3か月に亘る「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」によるセッション(計3回)の第1回です。

この日のセッションは講義形式で、テーマは、

「株主総会の動向(アクティビスト対応を含む)」でした。

塚本英巨先生、生方紀裕先生と、

株主総会対応に経験豊富なお二人の先生方に講義いただきました。

 

2.前半

塚本先生から、「株主総会の傾向、株主(主に機関投資家)の動向」について、

お話いただきました。

これまでの事例や先生のご経験を踏まえた傾向のご紹介だけでなく、

さらに、この先想定されるコーポレートガバナンス・コードや

スチュワードシップ・コードの改訂予想までご紹介いただき、

今後の総会トレンドが先取り出来る充実の内容でした。

 

3.後半

生方先生から、ファンド株主の活動動向のご紹介と、

ファンド株主による提案活動への平時対応、有事対応について、

お話いただきました。

ファンド株主による活動の流れや

それに対して会社が検討すべき事項について、

時系列に沿って分かりやすく解説いただきました。

 

個人的に印象に残っているのが、

講義後に、同じ事務所の山神先生から、

「結局、ファンド株主から株主提案が届いたら

どのような初動対応をとればいいのか?」

という我々インハウスが最も想定し聞いておくべきこと

(つまり、会社の中の人から聞かれること)を、

ズバリとご質問いただいたことです。

当のインハウス以上に当事者意識を持って

セミナーに参加されていた先生のご姿勢に敬服しました。

 

ちなみに、株主提案への初動対応としては、

・ 票読み(その提案が多数の票を集めるのか、可決されるのか)、

・ 株主提案の要件確認、

・ 取締役会の招集準備、

を取るべき、とのことです。

 

振り返ると、前半の塚本先生の講義エッセンスが、

後半の生方先生の初動対応である票読みの要素となる、という

絶妙なコンビネーションのセッションだったのではないでしょうか。

 

また、セッション後、事務所新オフィスの

最も眺めの良い会議室にて、懇親会が開催されました。

懇親会でJILAの榊原理事長から、

インハウスとしては、株主総会事務局目線だけでなく、

将来、他社の社外取締役になるケースもあり得え、

その立場からも大変勉強になるセッションだった、

というお話があったことも印象的でした。

 

4.今後

次回のセッションは、

5月16日(木)18:30~

「海外進出のためのM&A(英文買収契約ドラフトを題材に)」

こちらも、経験豊富な先生方から貴重なお話が聞けそうで、今からとても楽しみです。

 

※ JILAの研究会(芦原ゼミ)で、今年は、特別研修を行っています。

これは、私から、JILAのプラチナ会員である4つの大手法律事務所に、

順番に、3か月間、趣向を凝らした研修をお願いし、実現しました。

詳細な内容は紹介できませんが、感想をお伝えします。

このシリーズは、不定期となります。

 

 

 

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