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'90sベンチャ-現役時代 打明け お役立ち情報

自動車産業を振り返る!(5)

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自動車業界の開発グループ?に約半世紀に渡り、携わってきた者として振り返ってみました!しかし 私は内部の人間でないので、外野からしかこのビッグな産業を観ることが出来ません。業界全体を述べるには表面だけの観察では浅いでしょうが、又誤解があるかもしれないが振り返って書かせてもらっています。

自社が中部地区にあるから、当然 トヨタ自動車およびそのグループ会社が主要なカスタマーです。零細企業ながら開発グループの助っ人であり、少人数でこまめに動き回り、相談相手?に 又は便利屋に徹しました。過去にない異色の企業として大手樹脂メーカーができない分野だからゆえに受け入れられたと思います。一応  私は某国立大学工学部化学工学科に在籍、期間は余分にかかった(6年間)が卒業した技術屋?です。学友らは9割がた大手企業に就職しました。やがて知ったことですが大手化学メーカーの開発研究室等には商品化しなかった素材・技術資料等が埋まっています。大企業では採算に合わないからで、私ども零細企業にとっては「宝」の山でした。勿論 見つけ出してもガードは固いですが、それは人間のやることですーーー色々利用させていただきました。

(2)で少し書かせてもらったが、「トヨタ自動車」は1999年の「ヴィッツ」の発表の数年前から、大幅な開発研究グループの組織変更があったようです。「ラピッドプロットタイピング」でマスターモデルや試作品等が成形でき、続いて「バーチャル設計」とも言える設計図面のデジタル化をきっかけに、全体像や数多くのパーツの「シュミレーション」が可能になったのです。

要するに「CAE(コンピューター支援エンジニアリング」が構築されたーーー。それによって今までの設計・開発のプロセスで起きた「デザイナー」と「エンジニア」の衝突やエンジニア同士の衝突がなくなり、自動車をより速くしかも安く作ることが出来るようになったーーー。例えば 衝突試験において試作車1台約2千万円の車を50回の実験で約10億円の費用がかかります。これがダミー人形からバーチャル人体モデルに置き換わり(THUMS)、試作車やダミー人形が不要になりました。又 (4−1)で述べたエンジンの燃焼テストや騒音チェックの目的で作成してた透明エポキシ樹脂やゴム質のウレタン樹脂で作成してたシリンダーブロックの試作品の必要がなくなったのです。

2000年前後から自動車の試作業界一大革命が起きようとしていました。それは時間の問題でした。試作業界にかかわらず自動車関連企業全体だったかも知れません。特にこの試作業界は、日本特有の中小企業より更の下の零細企業・個人企業・職人?社会で支えていたのです。今まで出回っていた仕事量(平均100億円/1台)が約  1/3以下になると、何人かのトヨタのエンジニアさんから情報は入りました。当然 私の会社の製品出荷量も1/3以下に減少します。全く無くなる商品もあるでしょう!いち早く気付き将来を不安に思い、親会社に経営を委託した某樹脂型・簡易型専門企業(富士市)等もありました。

以前から海外に興味を持っていた私は、今後の経営に危機感を持ち、米国自動車業界が日本の自動車産業に負け?やっと立ち直りかけてるDetroit 周辺の自社に近い業種の関連企業を、伝手を頼りに今後の方向性の見極めや技術・業務提携まで考えて廻ったのです。先端技術の応用や生産技術はやはり米国がNo.1です、又 日本の自動車産業の発展は、米国自動車産業を手本にしてきたから出来たことです。私自身も私の会社も米国製工業材料を真似して今まで存続できたーー残念ながら私の貧しい知識だけでは将来の展望は望めないのです。

しかし米国の自動車・航空機産業用工業材料(合成樹脂主体)の業界の動きは早かった。私は自社と似たような内容・規模の会社にターゲットにしていたが、その二、三の会社が他社とM&A に進み、日本の私の会社との提携どころではなかった。Detroit周辺は諦め、現地で紹介されたBuffaloの某ウレタンメーカーとの交渉もピンときませんでした。これらはWoodstock(Canada)に金型工場を持つ日本人オーナー I 氏とToroi(Michigan)に事務所を持つ日本人K氏が、米会話に不慣れな私に紹介・同行してくれたのです。この出張時 中々交渉が捗らず、大先輩 I 氏の助言で気分転換に3人でノースカロライナの海沿いにある「ゴルフリゾート」まで行き、数日ゴルフに夢中になり頭の切り替えをしましたがーーー。

この頃です!そう2000−2001年(平成12、13年)、本家本元の「トヨタ自動車の大改革」に起因するかのように、私の周囲が目まぐるしく動き、激動の年になりました。「タイトヨタ」「カローラ」のフルバンパーを真空注型法での成形が立ち上がったのもこの頃でした。又 台湾で当社の工業材料を全面的に採用しているモデル会社(NOVA DESIGN)が青島(チンタオ,中国)の現地モデル会社(ZUKI)と業務提携、私の会社の工業材料を検討するようになったのです。

 

 

 

 

 

私にとっての試練?はこの2000年から暫く続きました!私の会社の商品・製品はその2割を輸出していました。主体がタイ・台湾ですが少量だが韓国・中国と米国・欧州に出荷されてます。その殆どが現地日系企業なのですがーー。 2000年夏でした!某外資系大手化学会社を退職したF 氏から電話があり、会って「仏国の某企業との合弁について話し合いたい!」とーー。

ここで欧州の自動車産業というか自動車に対する考え方が、日本・米国と異なります。私なりに言わせて貰いますと、欧州では「自動車」は「高級品」で、米国・日本は「消耗品」なのです。日本は米国が師匠で、自動車製作には各所でコンベアを利用した多量生産方式です(尚 この技術は現在 日本が最先端?)。欧州の当時の生産方式は、殆どが車製作職人?工人?が一台一台の製作(手作り品に近い)でラインではなかったようです。よって同じ車種でも一台一台違うのです。勿論 当たり外れがあり、それが特徴だと!と昔の「東京モーターショウ」でBMW社の担当者から聞いたことがありました。それが「ウリ」なんだとーーー。

あるエピソードがあります、ドイツに駐在してたビジネスマンが、10年10万km乗ったベンツのマイカーを新車に買い換える予定でした。それを知ったドイツ人の友人が「お前は馬鹿か!ベンツのエンジンはこれから調子が上がってくるのだ!」とーーーー。だから 高価な物なのでしょう、ドイツ人の本領発揮ーー?日本の自動車産業は一般庶民のためと言うよりは、メーカーと行政(車検制度等)がつるんで?買い替えを奨励?頻繁にさせ、流通を活発化し高度成長させてきたようです。日本車(特にトヨタ車)は世界一故障の少ない「車」で、しかも10年10万km以上は充分に乗れるようです。私のクラウンは現在19年16万km経過です。日本の中古車は後進国は勿論のこと、ロシアでも人気で直ぐに在庫切れになると聞いています。

これはあくまでも私の想像ですが、トヨタの大改革の一つとして「レクサス」ブランドはここに理由があると思うーー。以前の「トヨタ」は、BMW社DAIMLER社の二倍の販売数でやっと売り上げが同じ位になったのです。「トヨタ」は「世界のTOYOTA」でありたいのです。「トヨタ」の「クラウン」ではダメなんでしょうねーーー!

Frankfurt(独国)で毎年冬に開催される「EURO MOLD」(世界最大の金型専門見本市)はよく見学したが、その都度に日本の先端技術のレベルの高さを感じました。「もの作り」の基本が多少異なるのか?日本からの出展企業も多く、日本の技術・工法は欧州では新鮮なようでした。ところで話が出た仏国の某企業ですが、この数年間に欧州の同業界の会社を吸収合併(M&A)し規模を大きくして、今後 成長が見込まれるアジア地区をターゲットにしたのです。アジア担当としてSeoul(韓国)に仏人の社員一人駐在させ、韓国と日本を主体に営業活動してて、私はその彼と面識はありました。

 

(続きは次回で、「韓国」「台湾」事情の予定です、期待してください!)

 

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