昭和59年正月。川原家は親戚などが集まり、八郎もやってきて大賑わい。そのあとは、喜美子、武志、八郎の家族三人の水いらずの場面が続く。武志と八郎が熱心に作陶する姿を微妙な顔で見つめる喜美子。武志はまだ白血病とは知らず、八郎は病気ということすら知らないのだ。喜美子さん、なかなかこの2人に伝えられない。

 てかさ、このシーンを見て離婚したのに何度も川原家に来る八郎がうざいとか、喜美子が息子に疎まれているとか言う意見があるという記事を読んだけど。これを書いた記者は目が節穴か?このほのぼのとした家族を見て何を根拠にそんなケチをつけるわけ?バカなの?てか、この記者は絶対ドラマ見てないだろ。見てない人間しか書けない最低な記事だわ。史実がどうあれ、今も家族を愛している八郎をありもしない疑惑で非難するなどもってのほか!

 

 喜美子は今年1年のスケジュールを改めて組みなおしたいとマネージャーに伝えていた。表向きは陶芸教室が理由だが、それだけではないことをその場にいる照子は感じている。

 ある晩、工房にいた喜美子の前に大崎が突然現れる。思わず入会するのかと驚く喜美子。大崎は否定するでもなく興味を示しつつも武志が昼間来たことを話し、案じていた。実はひょんなことから研究所のかわい子ちゃん、石井真奈とたこ焼き対決をすることになった武志は眩暈を起こしたため、一度真奈に帰ってもらい、病院に行ったのだ。大崎医師は正月休暇の中、出勤していたが、もっと具合の悪い少年を先に診察室に連れて行ったため、武志は帰ってしまったらしい。喜美子がアパートに電話すると、武志はちょうど帰宅したところで、真奈とたこ焼きを作るところだった。そのあとアパートに来た喜美子は真奈と鉢合わせ。年ごろの息子を持つ母親として多少の動転を見せつつも真奈の作ったぐしゃぐちゃのたこ焼きを手際よく作り直す。

 武志が医学書で自分の病気のことを調べていたことを知った喜美子は改めて慢性骨髄性白血病だと伝え、「おかあちゃんが治したる」ときっぱり告げる。入院が決まる中、次世代展にも落選した武志は泥酔して友人たちを心配させていた。武志は周囲に知られたくないと喜美子に口止めしていたが、喜美子は内緒で妹たちや八郎を呼び出し、全てを話す。言葉を失う直子、泣き出す百合子。取り乱す八郎。反応は様々だが、みな骨髄移植のための検査に協力してくれた。やがて入院生活が始まった武志は、以前待合室で見かけた安田智也という少年と同室になる。武志より少し若いが、同じ病気だった。

 武志はみんなに話していい、といったため、信作やその両親や照子その母親までもが次々に見舞いに来ては明るく盛り上げた。八郎は仕事を辞めて武志のそばにいたいと言い出す。が、喜美子はジョージ富士川の絵本の余白に書かれた武志の言葉を見せ、それを思いとどまらせた。やがて週明けに退院の許可が下りた。だが夜、引き上げる八郎を見送ろうとした武志は倒れてしまう。駆け付けた喜美子に大崎は感染症の疑いがあることを告げる。そこには八郎のほかに真奈もいた。若い2人が惹かれあっていることを喜美子と八郎は感じていた。やがて武志はアパートを引き払い、実家に戻ってきた。

 

 予想以上に吾郎ちゃんが大好評で、その卓越した演技力は勿論、彼の持つふんわりとした柔らかさが、とかく暗い闘病記になりそうな終盤のストーリーを明るく照らしている。患者やその家族に寄り添い、親身になるのは武志だけではなく、同部屋の少年にも同じだ。まじでこの役に吾郎ちゃんがキャスティングされて良かったとつくづく思う。