無事福岡での初日を終え
久しぶりに戻った自国


ツアー準備のために長く日本に滞在していたからか、帰国と同時にあちこちから声が掛かる


今日は仕事終わりに、寄った友人のカフェでいちごスムージーを飲んでいたらチャンミンからのメッセージ


『今日は出かけてますか?』

長い付き合いで、ピンときた俺は急いで返信

『今出てるけど、帰るところ。どうした?何かあった?』

帰るってのはもちろん今決めた

『別に、聞いただけです』

時間的に、これは天邪鬼なチャンミンからの
一緒に晩ご飯食べましょうのお誘いに違いない


「ごめん、今日は帰る。また飯は今度行こう!みんなによろしく」

カウンターで接客中の友人に両手を合わせて、何か言われる前に扉に向かう


行き先はもちろんチャンミンの家


車をバックさせる為に見たミラーには
ニヤけた顔が映ってる

日本では、四六時中一緒にいたのに

2ヶ月ぶりに会った友人より、一日会えなかったチャンミンに会いたくて車を走らせる自分って如何なのかと思わないわけではないが


アクセルを踏むのに自然と力が入る足とか
知らず鼻歌がこぼれちゃう車内とか


身体は正直だ



信号待ちに確認したメッセージはチャンミンからで

『おいっ運転気をつけて!ツアー中ですよ!!』

まるで見てるかの様なチャンミンのメッセージに、慌てて姿勢を正す


慎重に、慎重に!


俺がチャンミンの事がわかるように
チャンミンも俺の事はお見通しなんだろうか

...チラッとみたミラーに映る顔は
やっぱり幸せの塊


***


「チャンミ〜ン、ただいま!」

チャイムを鳴らしても扉が開かないのは想定済み

待つ事なく、さっさと自分で暗証番号を打ち込んで勝手にお邪魔する


「チャンミン!チャンミーーン!ただいま〜!」

「は?何がただいまだ!ここはヒョンの家じゃねえ!」

「おっ?良い匂い〜。晩ご飯なに?」

チャンミンの天邪鬼発言はもちろんスルー

それよりも、リビングに漂う美味しい匂いの正体は...

「...鍋」

「ん?」

プイッて背けた顔で早口に言うから聞き取れないけど...

「なんの鍋?」

この匂いは、アレだよね?


「モツ!!あっ、別にヒョンの好物だからじゃねえですから!たまたま...たっまたま疲れたからモツ鍋でも食べようかなあって」

「たまたま?」

俺の好物って自分で言っちゃってるし

「たまたまです!おっ?何?」

「別に」

真っ赤になって、やたらバタバタ冷蔵庫開けたり閉めたりしてるチャンミンが可愛いなぁなんて言ったら確実に追い出されるな


だから、素知らぬ顔を一生懸命つくる
頑張れユノ!


「てか、なんでヒョンが来たんだ!おっ?呼んでねーですけど?」

「たまたまだよ〜」


テーブルには俺用の茶碗がちゃんとセットされてるのも、もちろん見えないフリ


ユノ...頑張れ!


「チッ!...ニヤついてんじよねえですよ!食べるならさっさと手を洗ってきて!」

「はーい!」


とりあえず天邪鬼なあまり、逆鱗に触れるようなことは回避出来たようだ

よし!ユノ、頑張った!


「語尾を伸ばすんじゃない!返事は、はい!だ!」

「はい!」

プリプリ怒る可愛いチャンミンを
どうしようか..ユノ


***


「うんまあぁ〜い!」

「まぁ本場の物には負けますが..美味しいですね」

「チャンミンが作った方が美味しいよぉ〜モツもいっぱあぁい!」

「ちょっ、モツばっかじゃなく、野菜も食べろ!..まぁ...スープは市販のものですし..美味しいなら..良かったです。あっ、別にヒョンの為じゃねえですけどね!」

「うん!うん!わかてる!」

俺の為に作ってくれたの
ちゃんとわかってるからね、チャンミン!


「あっ、最後はラーメンにします?うどん?」

「チャンミンが好きなので良いよ〜」

俺はお腹いっぱい

「あっ、そう言えば、この間ダンサーさんに教えて貰ったんですけどぉ〜」

「んーっ?」

チャンミンまだ食べるのかな?

「日本では鍋を食べる事を、鍋をつつくって言うらしいでっすよ」

「鍋突いたら危ないじゃない...あっ、箸で突ついて食べるって事か?」

「ん〜、なんか皆んなで鍋を囲んで食べるみたいな意味らしいっす...いや〜まだまだ知らない言い回しありますよね?」

関心した様に頷きながら鍋にうどんを投入するチャンミン

二玉入れた...今日も、よく食べるなあ〜
どちらかと言えば痩せてるチャンミンの胃袋はほんとに不思議だ

不思議と言えば...日本語もほんと不思議
鍋をつつくかあ...あっ


「俺もつつきたい!」

「は?ちょっと、人の話聞いてます?だから今つついてんじゃねえですか!鍋!お?」


呆れたチャンミンの視線は放っておいて
俺がつつきたいのは鍋じゃない

「チャンミンを突きたい!」

「....はあ?」

お腹いっぱいになったし

「チャンミン早く食べて!ベッドいこ?」

今度は可愛いチャンミンを食べないと

「おっ...ばっ...ばっか..じゃねえんです..か?..おっ?」

うーん。口パクパクしちゃって...可愛いなあ〜
早く食べたくなっても仕方ないよな?

「早く食べて!早く!早く!」

「は?おっ?何勝手にっ」

「いっぱい突いてやるからな!チャンミンの良いとこ!」

やっぱり好物を食べた後は
大好物のチャンミンも味合わないと


ユノ、いっぱい頑張るぞ!!

ひ◯◯◯さんがお誕生日だったのでリクエストを←だいぶ過ぎてますが。笑
お題は「モツ鍋をつつく」。あんまりエロくはならなかったけど、以降はたくましい妄想力で!爆
少しでも楽しんで頂ければ嬉しいです!おめでとう〜!
Y.チャンミナ〜まだ?まだ?もうお腹いっぱい?
C.今食べてんでしょーが!おっ?
Y....もういい?食べた?いいな!よし!ベッド行こう!
C.おっ...////
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