リック・ウェイクマンのアルバム「1984」過去に埋もれてしまった名盤

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リック・ウェイクマン 1984

リック・ウェイクマン 華麗なるキーボディスト

ロック界にはいろんなタイプのロックキーボディストがいる。その中でもオレがダントツで好きなのは何と云ってもRick Wakemanだ。彼の華麗で、流暢に淀みなく弾きまくる演奏スタイルが堪らなく良いのだ。彼の演奏は、ある種狂気を帯びている言っても良いかもしれない。

YES時代のRick Wakemanの演奏写真を見ていると、まるで何か宗教の司祭か、はたまた狂気の大王か? とでも云いたくなるような、大げさな衣装に身をまとい、魔術師のように演奏している。

そんなRick Wakemanとの出逢いはと言うと、Yesの音を聞いた事から始まる。中学1年生でKing Crimsonを知り、プログレッシブロックの迷宮に入り込んでしまったオレは、次々といろんなプログレバンドの音を探し求めるようになった。Yesに出逢うのは当然の事。そして怜悧な、狂気を帯びたキーボードを弾く、Rick Wakemanというキーボディストを知る。

1981年に発表されたソロ・アルバム「1984」

そんな当時(1981年)、Rick Wakemanが「デカダンス1984」とうソロアルバムを出した。Van Halenの同名のクソアルバムよりも数年前の話だ。

ちょうどタイミング良く、NHK-FMの「軽音楽をあなたに」で、1984からタイトル曲だけが放送された。あのSFの名作名をタイトルにしたアルバム。ラジオから流れてきたのは、期待以上のなんともドラマチックで、壮大なロック曲だった。

オーケストラで演奏しても良いような大げさな曲を、ロック・ミュージックに仕立て上げた、これぞプログレと云う曲に仕上がっている。幼いオレは大興奮したものだ。

ただ残念なことに、その時放送されたのは、そのタイトル曲のみ。それ以降このアルバムの他の楽曲は聴く機会が、オレには全く無かった(日本では売れてないマイナーなアルバムだったんだろう)。

1984が発売になったのは、1981年6月。このアルバムはタイトル通り、ジョージ・オーウェルの小説「1984」年を題材にしたコンセプトアルバムだ。歌詞はTim Riceが担当している。

プロデュースはRick本人。ギターはTim Stone。ベースはVisageにもいたSteve Barnacle。ドラムはTony FernandezとFrank Ricotti  。サックスがGary Barnacle

そしてゲストボーカルは豪華で、Chaka KhanJon Anderson 、そしてKenny LynchSteve HarleyTim Riceが参加している。Chaka Kahnのボーカルはとにかくパワフルで、このロックオペラのアルバムに、ゴスペルのような趣を与えているのが、このアルバムが華やかに聞こえる理由かも知れない。

イギリスのチャートでは24位を記録している。Rickの1980年代のソロ作品としては最も成功した1枚だ。だがこういう時代の流行りから外れてしまった作品は、人々の記憶に残らない。今や歴史の中に埋もれてしまった、名作になってしまった。

だからオレみたいなファンが掘り起こして、磨きをかけねばならないのだ。これはほんと、良く出来た云いアルバムだ。

長らく忘れていた1984のギターフレーズが頭に浮かんできた

このアルバムの事はその後すっかり忘れてしまっていた。だがある日1984のタイトル曲の中で繰返し演奏されるギターリフが、たまたま頭に浮かんできた。

それが切っ掛けになって、「1984」を思い出してyoutubeで探して見る事になる。なんとアルバム全体がアップされていた。しかもライブ版で。

リンク:Rick Wakeman 1984, Live at the Hammersmith Odeon(1981)

そのお陰で、オレはこのアルバムの全貌を知ることが出来た。ロックシンフォニーだね。なんども同じ旋律が出てくるんだけども、それがどんどん展開して行って最後のタイトル曲につながって行く。

ただボーカルがヘタではないのだが、彼女の技量を越えた歌だったのが残念。Chaka Kahnの様に歌える人など、そうそういないという事だね。

もうすっかりロック史の中に埋もれてしまったこの作品が、もう大きな話題になる事はないだろう。だからといって、この作品がつまらない、退屈なモノではない。聞き所満載。

曲も演奏もとても良い。これは非常に面白く、楽しめる作品だ。このまま忘れ去れてしまうのはもったいない。これは隠れた名作なのだ。

一時廃盤だったが、再発されていた

2年前にこのアルバムを購入しようととamazonで探したところ、やはりマイナーな作品だけに廃盤になっていた。そして中古品はえらい金額のプレミアがついていて、とてもじゃないが手が出せない。CDよりも、病気の犬の薬代の方が大事なのだ。ただSpotifyにも登録されていたので、こちらを聞いてオレは我慢していたのだ。

そんな訳で長らくspotifyで聞いていたのだが、今日現在、目出度く海外で再プレスされたようだ。ごく当たり前の価格で購入する出来る事できる。ああ、ありがたい。これで家のオーディオセットで、このアルバムを聞く事が出来る。

40年の時を超えて、ついに自宅のオーディオセットでこのアルバム全体を聞く事が出来るのだ。こんな時代だが、ちょっとした幸せだ。そんな小さな幸せを大事にしたいと思う。

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Rick Wakemanの新作 The Red Planet

今年71歳になったRickさんなんだが、今年も新作を発表した。タイトルはThe Red Planet。ここ3年ほど毎年必ず1枚アルバムを発表している。なんという創作力。彼の表現欲求は老いてもも衰えないようだ。

Spotifyで聞いた所、全2作はピアノソロ作品だったが、今回はバンド演奏で、あのRickの怜悧なキーボードの音色が楽しめる。ピアノソロアルバムも非常に良かったが、やはりこれぞRick Wakemanなのだ。

枯れたと思った時が、人が枯れる時だと思う。その時が来るまで、生涯現役でいて欲しい。それこそがロックミュージシャンってものだと思う。

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