ガンバのあるべき姿ってなんでしょうか。
12試合を終えたところで、6勝2分4敗。クラブによって消化した試合数が違うので順位を見てもあまり意味はないですが、一応8位。
「悪くないな」と思ってしまうのは近年の成績が悪すぎたからですね。
序盤に連勝して一時的に2位になったものの、サポーターとしては「え、こんなので2位になれるんですか」と順位表を疑ってしまうほど、強いクラブのサッカーをしていたとは到底思えませんでした。
そして、上がったものは下がるという原理があるのか、思っていた通りというか、
次第に勝てなくなってきて、ブーストがかかった状態は終わってしまったようです。
サポーターの不満は溜まります。例年通りですね。
「川崎つえーな」と呆気に取られてしまうシーズンですが、
いやいや、
強いガンバを見たいじゃい!
ということで、以下に現在の不満をまとめました。
1 凡ミスのオンパレード
今シーズン特に目立つのが凡ミスからの失点。
いや、何回やるんですか!?
大事なことなのでもう一度。
何回やるんですか!!(鬼の形相)
何回やるんでしょうか。(また言ってしまいました。。。)
後方で変な取られ方をして、失点に直結するシーンを何回も見せられています。
がっくり。溜め息。言葉が出ません。
怒りと呆れが入り混じったなんとも言えない感情が胸を満たします。
後方からのビルドアップで効果的な攻撃をしようという意識は素晴らしいですね。
ただし、その意識が強いがあまりに、クリアして欲しいところでも難しいところへのパスを選び、簡単にインターセプトされることが何度もあります。(特に三浦。たまに東口も!)
ボールを持ち上がって、相手を自分に引きつけて引きつけて、相手に寄せられるギリギリのところで味方にひょいっとパスを出すものの味方が感じておらず、ロストすることもあります。(ヨングォンのことです。)
攻撃の意識で頭がいっぱいになって、自分ができることの範疇を忘れてしまうプレーが非常に多くなっているように思います。もっとシンプルに。それだけで変な失い方をすることは圧倒的に減ると思います。
2 藤春
「蒼の凡ミス」のキャッチコピーをつけてしまいそうになります。今のままなら。
記憶に新しい第13節、FC東京戦。セットプレー時に最終ラインに残る藤春。(後ろに残っているのが藤春というだけでも実は心配)
セットプレーのクリアボールを難なく拾った藤春。カウンターの機会を伺いながらラインを上げる東京。藤春は攻撃を作り直すため、左の小野へ横パス。なんとこれをカットされ、なすすべなく試合を決定づける失点を喫することになりました。
その前の鹿島戦でも試合終了間際に犬飼に競り負けて失点。これは藤春が100%悪いわけではないとしても、何かと失点に絡みがちな現状です。一時期の藤ヶ谷のようにプレーが安定しません。ボディバランスが悪いのは昔から変わっていなくて、自分が動いた方向と少しでも違うところにパスが来ると、重心移動ができずにボールを触ることができません。
ミスをした試合後に申し訳なさそうな顔をしているのを見ると、「嗚呼かわいそうに」というサポーター感情が芽生えることもあるのですが、これを許していてはいけません。
そして今は黒川圭介という期待の選手もいるわけですから、一旦藤春ベンチで黒川を使うことにしてしまっていいと思います。というか、そうしなければ世代交代もできません。
黒川の技術レベルはすでに藤春を超えています。スピードもあります。スタメンで使ってもいいと思っているのですが、宮本監督はそう考えていないんでしょうかねえ。
3 外国人ストライカー(反則級に限る)
少し昔のガンバには得点を量産してくれるストライカーがいました。
レアンドロを神様として崇めていた時期もありました。
ガンバのエースが中東に電撃移籍して、すぐに他クラブのエースを強奪するニュースを見ると、「嗚呼夏だ」と思ったものです。最近で言えばファンウィジョがエースストライカーでしたが、ウィジョは移籍後に得点をそんなに取れなかったためか、少しレアンドロやバレーとはエース像としてのイメージは違います。
今はパトリックとアデミウソン。パトリックはすでにパワープレー要員であり、アデミウソンは確かに上手いけれども得点機会の多い選手ではありません。今のガンバの外国人FWは決定力に難があるのです。
万が一、
「ガンバがドウグラスに興味」、「ガンバがウタカ獲得か」なんていうニュースが出たとしたら昔の興奮を思い出してしまうのではないでしょうか。
嗚呼
他クラブのエース引っこ抜きたい!
もっと正直に言えば、
オルンガ欲しい!
ディエゴ・オリヴェイラ欲しい!
くれ!
であります。
外国人ストライカーに頼る時代がまた来てもいいですよね。ガンバサポーター歴長い人ならなおさらそう思うのではないでしょうか。
4 ヤット大先生
最近、ヤット大先生こと遠藤保仁の出場機会が激減しています。
ベンチに入れない試合もあります。残念ですね。
別に遠藤を使えと言いたいわけではありません。
今季のプレーを見ていると、簡単にボールを失ってしまったり、投入されたもののゲームの流れが変わるわけではなかったりと、期待に見合うプレーが見られていないことは事実ですね。
セットプレーのキッカーとしても絶対的な存在ではなくなっています。(宇佐美や井手口、矢島が特別良いキッカーというわけもないと思いますが)
ヤットさんは昔から多少足が痛くても試合に出続けて来ました。試合に出続けることでコンディションを整えてきました。それで今後当分抜かれることはない試合出場記録を作ったわけです。
そんな選手の出場機会がなくなっているのです。コンディションの維持が難しく、試合勘にもかなり影響が出て来るように思います。
次の試合にベンチに入ったとして、ゲームの流れが良くないために残り20分で投入されたとして、試合勘を取り戻す前に試合終了の笛が鳴ってしまうのではないでしょうか。
今のところスタメンで出ている中盤の選手のプレーが良いため、この状況は続いてしまうのでしょう。ベンチに山本か遠藤かのどちらかを入れる時に、宮本監督は悩むのでしょう。
山本に主力レベルになって欲しいという願いはあるため経験を積ませるための起用をすることに反対はしません。それでもやっぱり、遠藤保仁のいない試合はどこか寂しいものです。
5 宮本恒靖
結果が出ない状況で、サポーターの怒りの矛先はどうしても監督に向けられてしまいます。
今季の最初に連勝した時でさえも、たまたま勝った試合が続いていたため、「監督ありがとう」と思ったことはなかったのではないでしょうか。
DF陣が簡単なミスをして先制された時に一番ダメージを受けているのは宮本監督だと思います。選手のミスが監督の責任であるとまでは言いません。しかし、悪い状況が続いた時に監督がどのように対処するのかというところは、手腕が問われるところなのでしょう。
先日の浦和戦を思い出してください。(1−3負け)
とにかく取られ方の悪い3点でした。全て自分たちの集中力の欠如から生まれたもので、「何日も前から試合を楽しみにしていたのになあ」と残念な気持ちでいっぱいになりましたね。皆さんも同じだと思います。
そして次の鹿島戦を思い出してください。(1−1引き分け)
問題の試合です。
この試合では珍しくパトリックが先発でした。これだけでは別になんとも悪いことではないのですが、驚いたことがありました。前半からとりあえずパトリックの頭目掛けてボールを蹴るではありませんか。
解説の岩政さんは、「前節の浦和戦で後方でミスが連発しましたから、ミスが発生しないようにパトリックにボールを集めているのではないでしょうか」という旨の話をしていました。
確かにこれでチャンスが生まれることもあります。ただ、これがガンバのサッカーですか?という疑問で頭がいっぱいに。幸先よく先制できていたことと、昌子が本領発揮し始めたことで、「これで勝てるなら・・・これもありか?」と思った瞬間もあったのですが、現実は甘くありませんでした。
試合終了間際、押し込まれて土壇場で同点に追いつかれました。引き分け。
この試合では勝ち点2以上のものを失ったような気がしてなりません。
ミスが連発した次の試合でサッカーそのものを変えてしまうのかと。
結果を出すことで文句をねじ伏せてくれればよかったのですが、それも叶わず。
今季は困ったらパトリックのパワープレーに頼りがちです。それで得た勝ち点もあるのですが、クラブを長い目で見た上でパワープレーをやることで何か上積みされるものがあるとは到底思えません。
攻撃の選択肢のやや上位にパワープレーが入ってき始めている現状。
これが宮本監督の攻撃の限界なのかと考えてしまうこともあります。
変なミスをしての失点を抜きにすれば、昌子の存在が際立ち始めたこともあって、守備の安定は測れるようになるのかもしれません。それでも攻撃が、宇佐美の力とパワープレーに懸けるしかないところを見ると、この先の不安は非常に大きいですね。
解任しろなんてことは言いません。思ってもいません。それでもいろいろな問題がある中で、改善の余地がないのであれば違う人に託すという選択肢が出てきても仕方がない状況です。
とりあえず言いたいことは、
こんなのガンバじゃない!
ということでした。