■大きな息。
巨体が宙に舞う。
大きなヒレが目の前に現れる。
どっぱ~んという激しい音と波しぶき。
「うぉぉぉぉぉ!!!」
「いぇー―――い!!」
「凄すぎる…!!」
これ、母島のPTA活動の一コマなのです(笑)。
そう、これで今年で3年目を迎えるPTAホエールウォッチング。(去年の記事はこちら)
1年で一番ザトウクジラが見れるこの季節。
さすがとしか言いようがないほど、彼らの大きな存在は圧倒的でした。
こんなPTA活動は他ではなかなかないと思います(笑)。
父島や座間味ではやっているかもですね☆
■ザトウクジラは夏場はアリューシャン列島やアラスカなど北極海で過ごしています。
冬になると繁殖のために小笠原や沖縄、ハワイなどに南下して来ます。
今年は八丈島などでも多く見られているみたいですね☆
栄養豊富な北の海。
プランクトンだらけでスープの様に濃厚な透明度のない世界の海です。
ザトウクジラ達はそこで沢山の栄養を蓄えます。
水中で複数頭で泡の壁を作り、小魚の群れを追い込み、一気に数頭のクジラが採餌を行うバブルネットフィーディングはあまりに有名です♡
しかし、繁殖エリアでもある小笠原はザトウクジラにとっては餌が豊富にあるとは言えず、
ほとんど何も食べてないのでは?と言われています。
暖かい小笠原の海は栄養がそのまま深海に沈んでしまう、透明で餌の乏しい海域。
冬のお風呂をイメージしてもらえれば分かりやすいかもしれません。
お湯を張ったまま放置しておくと、上は温かく、底は冷たくなりますよね。
寒い北極海の場合は気温よりも水温の方が高く、温かい深い海水が表層に移動し、そこで栄養やプランクトンの循環が生まれます。
温かい小笠原の場合は気温が水温よりも高いので、沈む一方なので深海は豊ですが、表層はクリアな状態になるようです。
つまり、北の海に比べ、外敵となるサメもシャチも少ないこの海域は比較的安全で出産できるの海域だと思います。
究極はクジラになってみないと分からないのですが(笑)、
僕は安全と暖かい南の島のトロピカルバカンスの為に小笠原に来ていると信じています(*^_^*)。
今回は今年生まれであろう、可愛いイルカサイズの赤ちゃんクジラも見る事が出来ました♪
ウォッチング船に好奇心旺盛に顔を出したり、跳ねたりしています。
きっとその後母クジラに、
「こら!船が近くにいる時はそんなに近づいちゃダメでしょ!」
と怒られているのでは?(笑)と想像したりしています☆
■さてさて、見どころいっぱいにアクションしてくれるザトウクジラ。
まったく写真が撮れていないジャンプ(ブリーチ)はともかく(笑)、
今回も沢山のアクションを見せてくれました♪
これは胸ビレ叩き(ペックスラップ)。
まるでバイバイしているにも、こっちおいでと手招きしているようにも見えます。
オス同士でメスを争うメイティングポット(別名:狂った交尾集団w)の時にも見られ、
力の誇示、コミュニケーションの為に行っていると言われています。
子どもクジラがただ遊びでやっていそうな時もあります♡
ザトウクジラはその体の3分の1にも及ぶ長い胸ビレが特徴です。
哺乳類のせいか、ちゃんと骨は指五本分あるそうです。
大きなヒレで大きな音を立てて魅せるその様は本当に圧巻です!
■ザトウクジラは深く潜るときに大きな大きな尾びれを高く水面から出して潜ります。
その際に尾びれの下側に白い模様が見えます。
この模様は指紋の様に1頭1頭違っており、個体識別のIDとして記録されます。
この子の写真も父島にある小笠原ホエールウォッチング協会に送りたいと思います。
小笠原の個体が、別シーズンに沖縄の座間味やハワイで見つかることもあるようです。
重さにすると30tにもなるというザトウクジラ。
その推進力を支える大きな尾びれ、そしてその付け根の筋肉は超マッチョです!!
ちなみに尾びれは胸ビレみたく平たい部分まで骨はありません。
しかし、見事に大きく、固く進化しています。
地上を歩いていた名残りは、わずかに骨盤の跡の骨として残っていますが、
足の骨は退化しています(胎児のときは足の骨があるらしい!!)。
そんな大きな尾びれを見るといつも、言葉にならない感動を覚えます。
■また、水中ではザトウクジラが奏でるソングというものが聞く事が出来ます。
これは繁殖期のオスのみに見られる行動で、主に求愛に使われていると言われています。
家族単位や地域単位でみられる方言のようなものがある事が分かったり、
去年のソングに続いて、今年のソングがあるなんてことも分かって来ています。
僕もこの時期に水中に入り、ザトウクジラのソングを聴くことはあるのですが、
なんだかとても切ない歌声に聞こえます。
僕個人的にはフラれたオスが嘆いているのでは(笑)?と勝手に想像しています☆
ちなみにクジラが大好きなうちの奥さんは、
このソングをゆっくり聴きたいが為に15年以上のブランクを経てダイビングを再開しました(笑)。
父島の方のYoutubeで素敵な鳴き声の映像がありましたので紹介しますね☆
■しかし、もっと驚くことがあります。
それはこの恵まれた環境に暮らす子供たちです(笑)。
こうやって当たり前に毎年やってくるザトウクジラを、
こうやって当たり前に見れているという事。
冒頭の歓喜の声はもちろんですが、
この日常の自然の素晴らしさこそ小笠原で暮らす醍醐味です。
きっと子供たちは成長して島を出てから、
この日常の自然の凄さに今以上に気付くことでしょう♪
だって良く夕陽を見に行くのですが、
子供たちは夕陽なんかそっちのけで遊んでばっかりいます(笑)。
夕陽で感動しているのは大人たちばかり(*^_^*)。
これがあまりに日常過ぎるんだよなぁ~。
贅沢な話です(笑)。
本当に有難いことです。
この春、母島を離れる長女にとってはどう感じれているのでしょうか?
貴重な財産になっていると思います。
だって、どこにいても、この世界でこんな大きな存在が息吹いていることを体感して知っているのだから。
今回の船には去年の春に赴任した先生達も一緒でした♪
この体験、ずっと忘れないでいてほしいです。
いずれ島から離れて内地の満員電車に揺られている時も、
世界のどこかでこの偉大な命は跳ねているのですから。
帰りには大きな乳房山とははじま丸を一緒に見るというレアな構図がありました。
それもそのはず、いつも乗っているははじま丸からはこの構図は撮れません(笑)。
きっと漁師さんにとっては見慣れた何でもない光景でしょうね☆
この貴重な機会を与えてくれたPTA校外部のみなさん、
そして船を出してくれた漁師のみなさん、
本当にありがとうございました!!
そして、この素晴らしい光景を魅せてくれた大自然とクジラたちにも感謝とリスペクトです!
ウォッチングもただ近づけるだけでなく、
お邪魔しているという気持ちを忘れずに謙虚にしていきたいものです。
最後にははじま丸と乳房山を望む。
こんな大自然に住まわせてもらえて、本当に有難いです。
ほんと感謝の気持ちでいっぱいになる素敵な一日でした(*^_^*)
巨体が宙に舞う。
大きなヒレが目の前に現れる。
どっぱ~んという激しい音と波しぶき。
「うぉぉぉぉぉ!!!」
「いぇー―――い!!」
「凄すぎる…!!」
これ、母島のPTA活動の一コマなのです(笑)。
そう、これで今年で3年目を迎えるPTAホエールウォッチング。(去年の記事はこちら)
1年で一番ザトウクジラが見れるこの季節。
さすがとしか言いようがないほど、彼らの大きな存在は圧倒的でした。
こんなPTA活動は他ではなかなかないと思います(笑)。
父島や座間味ではやっているかもですね☆
■ザトウクジラは夏場はアリューシャン列島やアラスカなど北極海で過ごしています。
冬になると繁殖のために小笠原や沖縄、ハワイなどに南下して来ます。
今年は八丈島などでも多く見られているみたいですね☆
栄養豊富な北の海。
プランクトンだらけでスープの様に濃厚な透明度のない世界の海です。
ザトウクジラ達はそこで沢山の栄養を蓄えます。
水中で複数頭で泡の壁を作り、小魚の群れを追い込み、一気に数頭のクジラが採餌を行うバブルネットフィーディングはあまりに有名です♡
しかし、繁殖エリアでもある小笠原はザトウクジラにとっては餌が豊富にあるとは言えず、
ほとんど何も食べてないのでは?と言われています。
暖かい小笠原の海は栄養がそのまま深海に沈んでしまう、透明で餌の乏しい海域。
冬のお風呂をイメージしてもらえれば分かりやすいかもしれません。
お湯を張ったまま放置しておくと、上は温かく、底は冷たくなりますよね。
寒い北極海の場合は気温よりも水温の方が高く、温かい深い海水が表層に移動し、そこで栄養やプランクトンの循環が生まれます。
温かい小笠原の場合は気温が水温よりも高いので、沈む一方なので深海は豊ですが、表層はクリアな状態になるようです。
つまり、北の海に比べ、外敵となるサメもシャチも少ないこの海域は比較的安全で出産できるの海域だと思います。
究極はクジラになってみないと分からないのですが(笑)、
僕は安全と暖かい南の島のトロピカルバカンスの為に小笠原に来ていると信じています(*^_^*)。
今回は今年生まれであろう、可愛いイルカサイズの赤ちゃんクジラも見る事が出来ました♪
ウォッチング船に好奇心旺盛に顔を出したり、跳ねたりしています。
きっとその後母クジラに、
「こら!船が近くにいる時はそんなに近づいちゃダメでしょ!」
と怒られているのでは?(笑)と想像したりしています☆
■さてさて、見どころいっぱいにアクションしてくれるザトウクジラ。
まったく写真が撮れていないジャンプ(ブリーチ)はともかく(笑)、
今回も沢山のアクションを見せてくれました♪
これは胸ビレ叩き(ペックスラップ)。
まるでバイバイしているにも、こっちおいでと手招きしているようにも見えます。
オス同士でメスを争うメイティングポット(別名:狂った交尾集団w)の時にも見られ、
力の誇示、コミュニケーションの為に行っていると言われています。
子どもクジラがただ遊びでやっていそうな時もあります♡
ザトウクジラはその体の3分の1にも及ぶ長い胸ビレが特徴です。
哺乳類のせいか、ちゃんと骨は指五本分あるそうです。
大きなヒレで大きな音を立てて魅せるその様は本当に圧巻です!
■ザトウクジラは深く潜るときに大きな大きな尾びれを高く水面から出して潜ります。
その際に尾びれの下側に白い模様が見えます。
この模様は指紋の様に1頭1頭違っており、個体識別のIDとして記録されます。
この子の写真も父島にある小笠原ホエールウォッチング協会に送りたいと思います。
小笠原の個体が、別シーズンに沖縄の座間味やハワイで見つかることもあるようです。
重さにすると30tにもなるというザトウクジラ。
その推進力を支える大きな尾びれ、そしてその付け根の筋肉は超マッチョです!!
ちなみに尾びれは胸ビレみたく平たい部分まで骨はありません。
しかし、見事に大きく、固く進化しています。
地上を歩いていた名残りは、わずかに骨盤の跡の骨として残っていますが、
足の骨は退化しています(胎児のときは足の骨があるらしい!!)。
そんな大きな尾びれを見るといつも、言葉にならない感動を覚えます。
■また、水中ではザトウクジラが奏でるソングというものが聞く事が出来ます。
これは繁殖期のオスのみに見られる行動で、主に求愛に使われていると言われています。
家族単位や地域単位でみられる方言のようなものがある事が分かったり、
去年のソングに続いて、今年のソングがあるなんてことも分かって来ています。
僕もこの時期に水中に入り、ザトウクジラのソングを聴くことはあるのですが、
なんだかとても切ない歌声に聞こえます。
僕個人的にはフラれたオスが嘆いているのでは(笑)?と勝手に想像しています☆
ちなみにクジラが大好きなうちの奥さんは、
このソングをゆっくり聴きたいが為に15年以上のブランクを経てダイビングを再開しました(笑)。
父島の方のYoutubeで素敵な鳴き声の映像がありましたので紹介しますね☆
■しかし、もっと驚くことがあります。
それはこの恵まれた環境に暮らす子供たちです(笑)。
こうやって当たり前に毎年やってくるザトウクジラを、
こうやって当たり前に見れているという事。
冒頭の歓喜の声はもちろんですが、
この日常の自然の素晴らしさこそ小笠原で暮らす醍醐味です。
きっと子供たちは成長して島を出てから、
この日常の自然の凄さに今以上に気付くことでしょう♪
だって良く夕陽を見に行くのですが、
子供たちは夕陽なんかそっちのけで遊んでばっかりいます(笑)。
夕陽で感動しているのは大人たちばかり(*^_^*)。
これがあまりに日常過ぎるんだよなぁ~。
贅沢な話です(笑)。
本当に有難いことです。
この春、母島を離れる長女にとってはどう感じれているのでしょうか?
貴重な財産になっていると思います。
だって、どこにいても、この世界でこんな大きな存在が息吹いていることを体感して知っているのだから。
今回の船には去年の春に赴任した先生達も一緒でした♪
この体験、ずっと忘れないでいてほしいです。
いずれ島から離れて内地の満員電車に揺られている時も、
世界のどこかでこの偉大な命は跳ねているのですから。
帰りには大きな乳房山とははじま丸を一緒に見るというレアな構図がありました。
それもそのはず、いつも乗っているははじま丸からはこの構図は撮れません(笑)。
きっと漁師さんにとっては見慣れた何でもない光景でしょうね☆
この貴重な機会を与えてくれたPTA校外部のみなさん、
そして船を出してくれた漁師のみなさん、
本当にありがとうございました!!
そして、この素晴らしい光景を魅せてくれた大自然とクジラたちにも感謝とリスペクトです!
ウォッチングもただ近づけるだけでなく、
お邪魔しているという気持ちを忘れずに謙虚にしていきたいものです。
最後にははじま丸と乳房山を望む。
こんな大自然に住まわせてもらえて、本当に有難いです。
ほんと感謝の気持ちでいっぱいになる素敵な一日でした(*^_^*)