小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

母島の緊急搬送を支えてくれる人達。

2020年03月29日 | 母島 日常 日記
■先日、知り合いの緊急搬送に少しだけ関わることがありました。
その関わりで、島で暮らしていて、こうした部分で支えられているんだなぁと再確認する事が出来ました。
本当に感謝です。

母島の急患搬送はヘリコプターです。

何か緊急の搬送が発生した場合、
自衛隊のある硫黄島からヘリコプターがやって来て、患者を乗せ、
硫黄島経由で内地の厚木、羽田などに搬送され、
そこから都内の提携病院(都立広尾病院など)に搬送されます。

内地で救急車を呼ぶのと圧倒的に違う部分は、
かかる時間でしょう。

もちろんこの超遠隔離島において、
費用面、人件費、関わる人の人数はその比ではないですが、
緊急搬送という観点から見ると、圧倒的に時間がかかります。


■緊急搬送を要請して、関係各所に連絡し、調整してヘリが島に来るまでに約6時間近くかかっています。
そこから硫黄島までは2時間くらい?そこから内地までが3時間くらいなはず(まだ調べれてないです)。

つまり、緊急で数十分レベルでの緊急搬送はそもそも難しいのが、
小笠原における現状です。
もの凄い超遠隔離島なので、仕方ない部分なのかもしれません。

父島の場合はヘリだけでなく、昼間は飛行艇で搬送していました(今はヘリだけなのかな?)。

僕も妻のお腹に長女がいた頃に、
1度だけ飛行艇で緊急搬送にお世話になったことがあります。

僕は切迫早産の妻に付き添う形でした。
初めて見た空からの父島の美しさは忘れられません(搬送される本人はタンカー固定なので景色は見れない)
本当に多くの人に助けて頂きました。


■今回、久々に緊急搬送に少しだけ関わることができて、分かったことは、
それに関わる人の多さでした。

休日の搬送にも関わらず、
診療所のスタッフ、村役場、東京都、駐在所の職員の皆様が、
休日返上で関わってくれていました。

僕が把握できる母島側だけでもこんなに沢山の人が関わっています。
そして、その後の中継地の硫黄島、内地での空港、そして病院までの救急隊、
病院側の受け入れと、本当に多くの人々に支えられているのが想像できます。

本当に有難い話です。
この皆様は私達が休日の今も、
何かあったら対応する様に電話で待機の体制を組んでくれているのです。

僕自身も野生動物の救護をする鳥獣保護員として、
24時間電話待機のつもりでいますが(つながらない場合は他メンバーがフォローの体制)、
やはり人命の重さはとても重要です。

今回の件で、その人々に暮らしを支えられていることをまざまざと見せつけられて、
本当に感謝の気持ちが溢れてきました。

日々、私達の暮らしを支えてくれて本当にありがとうございます!

次女も今回は島の緊急搬送を見送れて、学びになったと思います。

搬送された知人も無事の連絡を内地から頂きました。
ほんとホッとしました。

また無事に島に帰って来て、他愛のない話ができる事を祈っています(*^_^*)
当たり前の日常の有難みに感謝です。

今回、世界を揺り動かしている新型コロナウイルス。
万が一、島で感染者が出ても、自衛隊が対応してくれることになりました。
新コロナの話が出たこの1月段階では搬送できない状況だったのです。

これも島の元村議の方がわざわざ内地にまで行って動いてくれた結果です。
本当に感謝です!!
みんなに私達は支えられています。

そんな事を確認させてくれた出来事でした。


■さてさて、中国の武漢から始まった今回の新型コロナウイルス。
イタリア、アメリカ、そして日本と爆発的に感染者が増加しています。

世界保健機構(WHO)がパンデミック宣言を行いました。

東京オリンピックの延期が決定してからは
この1週間で東京の感染者がうなぎ上りに上がっています。

小池東京都知事が不要不急の外出は控えて下さい!と要請を出しました。
実際、渋谷の交差点、成田空港など普段では信じられないほど人がまばらだそうです。

小笠原は現在感染者は出ていませんが、いつ侵入してもおかしくない状況ですし、
もう無症状や潜伏期間という形で入っている可能性もあります。

とても興味深い記事がありました。

【~フランスの感染症の権威が数日前に「ぼくらはこのウイルスを侮っていた。
ここまで凄いウイルスだとは思わなかった。
欧州の医療レベルであれば勝てると思っていたのに、すまない」と番組で謝罪をした時、背筋が凍りついた。

今日、フランスではパリ近郊で16歳の女の子が、イギリスで21歳の健康な女性が死亡した。
決して、若ければ重篤化しないというわけではないのだ。~】


島に新型コロナが入ったら、確実にやばいと思います。
脆弱な医療しかない。
内地よりずっと限られた医療メンバーしかおらず、医療者側の負担でオーバーしてしまうことは目に見えています。

観光客、この年始の内地からの赴任者を一旦止める、
島に戻る島民は一律で全員検査をするはできないのでしょうか?

観光業、サービス業、第1次産業、エンターテイメント、
そして医療、介護の現場、インフラ関係。
ほんとこれが長期化する可能性がある中、本当にキツイと思います。

営業を止めてもらう代わりに、保証はできないのだろうか?

止めれない生活インフラ職の皆さん、イタリアやアメリカの惨状を見るとあまりに酷過ぎます。

新型コロナの現行の法律の位置付けではなかなか強制命令は厳しいようです。
村長権限ではほぼ、そうしたことはできないそうです。

崎で数十分で陽性陰性を高確率で判断できる機械が開発され、保険適用になったそうです。
島でも早急に検査できる機械を導入してほしい。
出来る限りを尽くしてほしい。

間接的にも人の命を脅かしているという現状を理解していかなければと思います。

こちらはアイルランド首相のレオさんのコロナウイルスに関する緊急スピーチ。
各国の首相のスピーチは本当に頑張ろうという気にさせられる。

島でも頑張っていかなければ。


■今、長女が留学しているカナダもどんどん飛行機の運航が停止してきています

八丈ー羽田間も一番人の多い時間帯の昼の便は3/30~4月末まで運行を止めるそうです。
苦渋の決断だったと思います。

やはり小笠原ー東京はもっとシビアになっていい状況なのではと思うのです。
今の検温と問診だけでなく、
なるべく乗るのは必要のある島民だけにして、
乗る島民と船員は全員検査して欲しいと思っています。
(それでも無症状、潜伏期間の人は検出できないかも!?)

留学生の緊急帰国についてもさまざまな問題が発生しています。
留学生は帰国してからもさまざまな障害があるようです。

カナダ留学の長女についても、
まだ未成年の16歳。
最善を尽くすために現在対応中です。

様々な事に言えますが、当事者にならないと分からない事が多いです。
出来る限り最善を尽くすし、余裕がある方は周りをフォローしてほしい。

私達も沢山の人に支えられています!!
本当に感謝です(*^_^*)

■そんな前例のない大変な世の中ですが、やはり大自然に囲まれた人の少ない小笠原は、
実際に有難いことに人に会わずにフィールドで過ごせる場所が豊富にあるので、
とてもとても助かっています。

自宅と山や畑に乗り物で移動する範囲では、
新型コロナウイルスをもらうのも、仮に持っていても人にうつす心配は低いです。

しかし、今回の新コロちゃんは感染力がとても強く、
ちょっとの接触で爆発的に感染が広がっています。

無症状や長い潜伏期間など、事態をより難しくする要因が多いのが厄介ですが、
やはりこれもピンチはチャンス。

色んな事に気付き、学ぶ機会だと思うので、
謙虚に構えつつ、この状況を前向きに捉えて行ければと思います(*^_^*)

フィールドの写真の腕を磨くのもいい機会です。

現在、東港には父島で長く使われていた双胴船が置かれています。

船体の損傷は深刻で、もう使うのは難しいようです。
これは解体するために置かれているとのこと。

私達が父島に住んでいて、夏休みにラジオ体操していた興洋岸壁にいた船です。
近年は繁盛期のダイビングなどに使われていました。

ハワイのホクレア号が復元したように、
太平洋の石器時代の民が遠洋航海したのもこの双胴型のカヌーと言われています。

おそらくこの東港も石器時代に木で作られた双胴船が置かれていたと想像します。
ここから見える山や海の景色はさほど大きく変わっていないでしょう。

昔のスペイン風邪が鳥インフルエンザと言われ、
全世界に多数の死者をもたらしました。

現代は飛行機という道具が仇となり、
あっと言う間に全世界に拡散しています。

しかし、今はインターネットで沢山のフォロー、
自宅にいても自分で情報を集める事が出来ます。

それが逆に悪い面も多々ありますが、
いい面も多々あります。

結局はその人次第、と言ったところでしょう。

新型コロナウイルスが1日も早く収束することを切に願っています。

その東港にいたチュウジャクシギです。
渡り鳥たちはどんな目線で私達ヒトのパンデミックを見つめているのでしょうね?






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