中学で、つぎのような文法の決まりを教わったのを覚えています。

「肯定文には some を使い、それが否定文や疑問文になると some の代わりに any を使う」

しかし、悲しいかな、この法則?は正しくありません。

日常の英会話の中でも、疑問文で some が使われたり、any が使われている肯定文がたくさん出てきます。

たとえば、つぎのような例です。

1. Shall I make some coffee?  (コーヒー、淹れましょうか)

2. Any student who wants to attend the seminar is always welcome.
(そのセミナーに参加したい学生はいつだって歓迎だ)

それでは、なぜ、1では、some coffee と言うのでしょうか。

その理由はつぎのように考えると良いと思います。

次の通りです。






それは、すでにコーヒーの準備がなされているか、コーヒーを淹れたポットがあって、それをいかがですかと言っているから。

この質問をしている話者には、コーヒーの色も形も、あるいは匂いまで具体的なイメージがあるのです。
つまり実際にコーヒーがその場にあって、その具体的なイメージを浮かべて話しているのでそれを表すために some coffee という表現になるのです。

もし、コーヒーがあるかどうか分からない場合は、通常はつぎのような疑問文になるはずです。

Is there any coffee in the kitchen? (台所にコーヒーがあるかな?)

ここでの any の働きについては、つぎのように考えると良いと思います。

この場合の any は、そこが「空席」であると思ってください。

その空席を埋めるコーヒーがあるか、それとも席が埋まらない(コーヒーがない)か、をイメージして訊いているのです。

そこで、2番の文になります。

Any student who wants to attend the seminar is always welcome.

これは、セミナーに参加する学生の席は空席なのですが、それを埋める学生がいるか?を尋ねていて、「居る(空席を埋める)」場合は歓迎すると言っているわけです。

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