今回、夫家族とケニア旅行に行って、私が知る限り、初めて誰も怒ったり泣いたりせずに、休暇が終わったのです。
皆、楽しかったね〜、凄く良い旅だったとしみじみ話していて、プランを練った夫も嬉しそうだったんですが、ドイツに帰ってきてから義母が落ち込んでいる
何でだろうと思ったら、家族一緒の旅はあんなに楽しかったのに、また子供達のいない、つまらない日常に戻ってしまうというのが、悲しいそうだ。
結婚してからずっと専業主婦だった義母は、典型的な空の巣症候群です今は、家にいる犬と猫に母性を注いでいますが、寂しいという気持ちを全面的に子供達にも表します。(特に息子/私の夫に)
とは言え、夫は大学進学の時に家を出ているから、かれこれ16年前かな。義父も引退してから20年経つので、昨日、今日に新しい暮らしが始まった訳でも無いんですけどね。
今回、夫と義妹が小さい頃に着ていた洋服達、1着も捨てられないのよと、大きなクローゼットが丸ごとパンパンなのを見せてくれました。未使用の紙オムツやオモチャまで取ってある。しかも、ストーレッジ等では無く、義両親のベッドルームに保管されていて、思い入れの強さを感じます
私が思うに、世の中の親は(特にお母さん)、子供達が巣立って行ったら、やっぱり皆平等に寂しいと思うんです。ただ、その気持ちにどう向き合うかとか、どう対処できるかの違いなのかな〜と。
私の母は、寂しいと絶対に口に出しませんでした。若い頃は、後ろ髪を引かれずに済むし、自分のやりたい事にチャレンジ出来て、ありがたかったです。勿論、心の中では寂しかったろうな〜と、今では分かりますが。
今回改めて、寂しかった?と母に聞いてみました。すると
寂しかったかと聞かれれば、イエス。その度合いは、下を向くと涙がダーっと。トイレで腰掛けると、涙がザーッって。でも、それと自分の心の持ちようは別だった。
だそう。そりゃ寂しいよね〜
寂しさをコントロールする為に、何か意識的にした事ある?と聞いてみたら
① 私、高校時代「山本有三」の本よく読んでた。小説の中で「子供は社会のものだから、落とさないよう、大事に次の人に送る。」みたいな文章があり、当時いたく感動したの。私には大きな柱となりました。(参照:ウィキペディア )
② 仕事を始めた事。家庭以外で、役に立てる事が新鮮な喜びでした。勿論、収入を得られた事も含め。これら二つが大きな柱だったと思います。
母は、結婚前は中学校の英語教師、私達を産んでからは、自宅で英語のチューターや日本語学校の先生をパートタイムでしていて、私達が大きくなる頃、ヘルパーさんからコーディネーター、ケアマネージャーと、最終的にはフルタイムで働いていました。
仕事をしていたお陰で、自分の生活が安定してたの。職場に感謝すると共に、必要な時に社会に出る勇気があった自分が、ちょっと嬉しかったな。
と。来たる日に向けて、ちゃんと準備をしてくれていたんだな〜と、頭が下がります。
親も寂しいだろうけど、子供も子供なりに、親が年を取ってくれば勿論心配もしますし、離れて住んでいれば、なかなか顔を出せなくて申し訳ないなぁと、感じたりもする訳です。
夫なんて、しょっちゅうドイツに出張に来て、ドイツ国内に住む義妹より遥かに頻繁に実家にも帰っていて、シカゴ-ドイツの距離を考えれば、かなりマシな方だとは思いますが、それでも義母は落ち込んで鬱っぽくなってしまう訳なので、将来義父が居なくなったらとか、犬&猫が寿命を迎えたらなんて事を考えると、やっぱり今のうちから何か対策を練らないとマズイんじゃないかしら?と思います。
人生には、それぞれのステージで、それぞれの思いや悩みがありますね
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