新日本プロレスの声出しあり興行で感じたこと

新日本プロレスに歓声が帰ってきた日。

僕はちょうど仕事やら会食やらでバタバタとしていた。

ただ、この日の新日本プロレスだけは必ずリアルで見なければ...と思い、移動中の合間を見計らって新日本プロレスワールドを見る。

耳に挿したイヤホンから聴こえるのは拍手と大歓声。

過去の新日本プロレスでは当たり前の光景だが、2022年の出来事と考えると非常に考え深いものがあった。

試合はちょうど鈴木軍VSロス・インゴブレナブレス・デ・ハポンのタッグマッチへ突入するところだった。

大内藤コールやレッツゴータイチ!が怒号のように鳴り響く。

当たり前の非日常が帰ってきた。そんな感じがして、マスクの下の口元が緩みはじめていた。

そんな時、内藤哲也選手がザック・セイバーJr.選手を煽った。釣られて後楽園ホールはザック・セイバーJr.選手のコールへとシフトする。

ザック・セイバーJr.。

2020年以降、数多くの“ガイジン”レスラーが渡航制限やさまざまな事情のためセルリアンブルーのリングから離れる中、彼は戦い続けた。

タイチ選手との“デンジャラス・テッカーズ”はヒールの枠を超えた“絆”を多くのファンに届け、シングルでもグレート・オー・カーン選手の中に眠っていたものを引き出し、覚醒させた。

彼が居なければ新日本プロレスの景色は全然違うものになっていたと思う。

己のためパートナーのため。そして、ファンのために相当なストレスが掛かる中でも日本で戦い続けてた。

そんな彼に降り注いだコールを聴いていると不思議と涙が溢れてきた。

人の気持ちが乗った歓声はエンターテイメントを提供している側の心を揺らすのだ。

何とも言えない表情を浮かべている英国の若き匠。彼へファンから向けられたギフトは目には見えないが確かにそこに存在した。

 

風になれ

午前1時半。自宅に着き、新日本プロレスワールドを第一試合から見てみる。

新日本プロレスの新しい一歩となる興行。第一試合にエントリーしたのは、鈴木みのる選手だった。

鈴木みのる選手が姿を現した瞬間にどよめく後楽園ホール。

第一試合に降り注ぐ万雷の拍手はこれまでと一緒。

ただ、ここからが違う。いつも以上に会場を煽ると、鈴木みのる選手がリングイン。

その瞬間に鳴り響く「風になれ!!!!!」。

これは泣くやろ。

実際の試合ではアリキックを披露するなど、見どころ十分。8分44秒。ゴッチ式パイルドライバーで勝利。

そして、バックステージで雄弁に語る“プロレス王”。最後のメッセージはマスコミに向けて、「お前らもプロレス楽しんでこいよ」

最高に痺れた。

youtu.be

棚橋弘至という男

絶対に泣く、泣くぞ、泣くぞ?(FF10)と思いつつ、やっぱり泣くだろうな。そう思っていたら爆泣きだった。

新日本プロレスのエース・棚橋弘至の男泣きである。

やっぱり入場の段階から表情や放っている空気が全然違いましたね。

ブーイングを経て、棚橋コールを体全身に浴びて強く、まっすぐに団体を引っ張ってきた男。

彼が歓声を浴びると、こうも輝くの方と改めて感じた次第だ。

実際、歓声を引き出すパフォーマンスだって、約2年半ぶりなわけですよ。

ただ、そんな時間はなかったかのように徹底的に観客を揺さぶり、テンションを上げていく。

そんな彼の横に立っていたのは現代プロレスの象徴こと“レインメーカー”オカダ・和チカ選手。

声援が飛ばせない会場の中でも、「いつも大きな声援ありがとうございます!」と言い続けてきた。

声援を耳ではなく、心で感じていた。そんな気持ちでプロレスに取り組んできた。

だが、やっぱり声援は嬉しいのだろう。

笑顔が耐えなかった。そして、深夜にこのシーンを見て、僕の涙腺はぶっ壊れた。

youtu.be

「こっちだよね?」と右腕を上げながらファンに問いかけるオカダ・カズチカ。2年連続のG1クライマックス王者。IWGP世界ヘビー級王者として2022年上半期の新日本プロレスを牽引してきた男は「今日は棚橋さんでしょ?」と言わんばかりの表情で、先輩にマイクを手渡した。

マイクを受け取った棚橋弘至選手の表情。これがもうたまらない。感情が爆発しそうなところをギリギリのところで守っているような。そんな感じ。

「嬉しすぎて、何も浮かばねぇ」

2年半。何度も何度もエースは涙をこぼしてきた。ずっと悔し涙を流してきた彼が、この日流した涙は嬉しさの色で輝いていた。

 

新しい一歩

と、ここまでさらっと書いてきたが僕自身半年ぶりの更新である。

実はたまに書こうかな?と思って、少しだけ手を動かした日はたしかにあった。ただ、公開するまで書ききることができなかった。

KUSHIDA選手の復帰とかね。少し書いてはいたんですよ。

ただ、今日だけは書かねばならぬと久しぶりに筆を取ってみました。毎日更新はもう現実的に厳しいほど仕事がカッツカツだったりする(そもそもリアルタイムで試合を見れない日も増えた)ので、あの頃が戻ってくるにはまた環境を変えるしかないわけですが、それもそれでうーんという感じ。

なので、こうしてたまに筆を取るのでその時々で楽しんでいただけると嬉しいです。

最後に。

「あし↑あと↓」買いましょうね。(当日はブーイング飛びまくりでホワイ?という表情が最高だった)

最後と言いつつもう一つだけ。

やっぱり大・内藤コールはエグかったですね。あれって2年半前は当たり前の光景で、どこの会場に行っても内藤コールは定番だった。

いつも以上にデカイコールに聞こえたのは、この2年半の間にファンになった方にとっては、初の内藤コールだったんだなと。

そんなことも想像するだけで胸が熱くなるわけですよ。

誰かの夢が叶った瞬間だったかもしれない。そんな光景を受け“制御不能なカリスマ”内藤哲也選手はこう語る。

youtu.be

レスラーだけでは最高の空間は作れない。会場のお客様と一緒に作り上げるものだって。

声出しありの興行の破壊力は新日本プロレスワールドを通じてもはっきりと伝わってきた。楽しそう!会場行きたい!と改めて感じたファンも多いはずだ。

この興行を実現するために尽力した新日本プロレス関係者の皆様、本当にお疲れさまでした。

新日本プロレスの爆発はこれからだ!

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お知らせ

9時半になるといつもアクセスが増えていたので。

NJPWFUNの更新はしばらくお休みします。とりあえず3月の更新はないと思っていただければ。

モチベーションダダ下がりのところで、追い討ちのご指摘がありました。

精神的にキツいので休みます。それではまた。

 

 

“還暦祭”後楽園ホールがクラウドファンディングを実施中!

こんなにもブログを更新しなかったのは運営をはじめてから初だったような気がする。

まぁまだまだ心の傷は癒えてない。それほどまでに後藤洋央紀選手がCIMA選手に敗れたのは僕の中で大きな出来事だったのだと思う。

正直、しばらくは筆を置こうとも考えたがちょっと状況が変わったというか、ここは書くしか無いと思うことがあったので、今キーボードを叩いている。

時刻は8時32分。この取り組みを知ったのはおおよそ1時間前くらいのことだ。

あなたをご存知だろうか。現在、“プロレスの聖地”後楽園ホールが還暦祭(60周年)をテーマにクラウドファンディングを実施していることを...。

ぶっちゃげて本気で僕は知らなかった。マジで知らなかった。

こういったブログを運営している以上、ある程度プロレスについてはウォッチしていたつもりだが、全く僕に届いていないのは、ちょっと発信力に課題があったのかと思わざるを得ない。

還暦祭興行の対戦カードは昨日発表されていたが、そこには左目眼窩底骨折で欠場が確定しているSANADA選手の名前も。彼に変わってこのメインイベントを務めるレスラーについては現状不明だが、可能であれば新日本プロレス、全日本プロレスに関係のあるレスラーだと望ましい(ここでタイチ選手なのか...!?)。

ここからが本題だ。

今回の60周年を記念して、後楽園ホールはクラウドファンディングを実施している。

そして、すでに開催から10日以上が経過していた。

現在、集まっている金額は334,500円。支援者数は19人。

絶対の自信を持って言える。プロレスファンに開催している情報が届いていない、と。

後楽園ホールの還暦祭を記念したクラウドファンディングを一人でも多くのプロレスファンに届けるため、今回筆を取った。

記事を読んだらこちらのツイートのリツイートをお願いします。

せっかくの60周年。微魅力ながら拡散のお手伝いをいたします。

f:id:yukikawano5963:20220319085701p:plain

 

オススメのプラン!

色々とプランがあるが...。僕のオススメは2500円のコースだ。

後楽園ホールで配布される東京スポーツの号外に名前を刻めるというもの。僕もNJPWFUNの名前が刻もうかと検討中だ。

こうしたお祝い事の日に電報的な感じで自分の名を残すことは想い出に残ることだと思う。

以上!皆さんもチェックしてみてくださいね。

クラウドファンディングのサイトはこちらから。支援したら支援しましたツイートもお忘れなく。もしよろしければNJPWFUNで知りました!と書いていただけると、僕が嬉しくなります。

camp-fire.jp

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バッドラック・ファレの決断!血の涙を流すタマ・トンガ

新日本プロレスでとんでもない事件が起こった。

ここまで大きな大混乱はいつぶりだろうか。“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”を離脱して“バレットクラブ”へと加入した時以来か。それ以上のインパクトがある大事件が巻き起こった。

2022年3月13日。新日本プロレスの「ニュージャパンカップ2022」が大きな盛り上がりを魅せる中、“バレットクラブ”の歴史が大きく動いた。

タマ・トンガ選手VSEVIL選手の公式戦が終わると、日本にいる“バレットクラブ”メンバーが大集結。タマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手、邪道選手を追放した。

タマ・トンガ選手は“バレットクラブ”オリジナル・メンバーの1人であり、ユニットがスタートした時から在籍しているメンバーだった。また、タマ・トンガ選手についた邪道選手は外道選手とのタッグチーム“邪道外道”を解消する結果に。

3人がどのユニットに流れ着くのか。それとも別のユニットを結成する形になるのか。まだ、今後のことは分からない。

ただ、血の涙(Blood tears)が流れた今、新しい戦いがはじまることだけは間違いない。

2022年3月14日。朝7時21分の時点では本日以降の対戦カードが未発表である。

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止まらないベビーフェイス化

EVIL選手との試合を見ていてもタマ・トンガ選手には正直思うことはあった。

昨年、オカダ・カズチカ選手を破った時もそうだが、完全にヒール色が薄くなっているのだ。

明らかにベビーフェイス。極論、ダークヒーローですらない。苦労人のベビーフェイスという印象が明らかに色濃くなっていた。

会場、SNSでもタマ・トンガ選手を応援する雰囲気が漂っている。感情移入をさせず、反体制として傍若無人に振る舞うのがヒールだとするのであれば、彼は追放されてもしょうがないレベルに達していた。

“バレットクラブ”を最優先にしてきた。彼の言葉に嘘偽りはない。

ただ、本来の“バレットクラブ”とは“ガイジンレスラー”を評価しない人々への怒り、アンチテーゼから生まれたユニットである。

今のタマ・トンガ選手は多くのファンから愛されている。彼こそが“バレットクラブ”の魂なのだとみんなが理解している。

だからこそ、“バレットクラブ”は彼を追放しなければいけなかった。ベビーフェイス化のたどる先にあるのは、“エリート”に牛耳られたあの頃だ。

それを知っているからこそ、バッドラック・ファレ選手は動いたのだ。

タマ「(※這って引き揚げてくる。コメントスペースまでたどり着くと、そのまま仰向けになって両手で顔を覆う。体を起こそうとするも、痛みで顔をゆがめる。なんとか上半身を起こしてフロアに座リ直したが無言。しばらくして、ようやく口を開き始める)こんな結果になるとは全くの予想外だった……。想像もできなかった……。まさかこんな形で終わってしまうとは……。自分の人生で唯一、心、プライド、情熱を注いできたものが……こんな風に奪われてしまうなんて……。オレは自分のすべてを(BULLET CLUBに)捧げてきた。全神経を注いで血のにじむような努力をしてきた。家族と過ごす時間を削ってでも(BULLET CLUBを)最優先にしてきた。全てを捧げてきたのに! 

BULLET CLUBというユニットに対していつだって忠実でいた。他のヤツらが背を向けて離れていったときだってそうだ。友達や家族も含めたメンバーのみんなに、オレは忠誠を尽くした。最初から最後まで! でもアイツらは恩を仇で返しやがった……。(※痛みに何度もも顔をゆがめながらも、ゆっくり立ち上がって)それにオマエもか……ファレ、オマエまでもか……」

出典:新日本プロレス

 

ファレの本心

メンバーの代わりはいるが、ユニットに代わりが利かない。

泣いて馬謖を斬る。

まさにこの決断だろう。“バレットクラブ”を守るためにタマ・トンガ選手を追い出すしかなかった。

“バレットクラブ”にベビーフェイスは必要ないのだ、と。

世界中のレスラーが加入したい“バレットクラブ”。そのユニットに異物はいらない。それが例え、大切な仲間だとしても、だ。

二人の絆は本物だった。

今回もなんだかんだ言ってバッドラック・ファレ選手だけは“G.o.D”に付くのではないかと思っていた。だが、違った。

組織を守るために、仲間を斬る道を選んだ。この回答が“ローグ・ジェネラル”なのだ。

“アンダーボス”であった場合、この選択になっていたのか。

タラレバはないがこのことがずっと頭から離れない。

チェーズ「オレたちは(BULLET CLUBの中で)在籍期間が最も長い2人だ。まぁ、オレは立ち上げからいたメンバーではないがな。『BULLET CLUB 4 LIFE』の言葉に……G.o.Dとジャドーは含まれない」

ファレ「オレがどっちを選ぶのか、オマエら全員気になってただろ? よく聞けよ。メンバーは代わりがいくらでもいるが、CLUB(ユニット)に代わりは利かない。(BULLET)CLUBは不滅だ!」

出典:新日本プロレス

組織人として

バッドラック・ファレ選手は組織人として正しい選択をしたと思う。ただ、圧倒的な個の場合、組織が弱体化するのは間違いない。また、ユニットの空気も大きく変わる。

今は共通の目的であるジェイ・ホワイト選手を選ばなかった者の追放でいいが、今後は何を指針に戦っていくのか。ここが気になるところだ。

同じ名前であっても中身の人が変われば、別のものになる。

すべては人だ。実際、リーダーが変わる度に“バレットクラブ”のイメージも変わってきた。

未来のために何ができるのか。何をすべきなのか。“バレットクラブ”も考えていかなければならない。

“情熱の真っ赤なバラ”

血の涙を流すタマ・トンガはベビーフェイスでいられるのか。それとも“バーサーカー”と化して、血で血を洗う抗争へと足を踏み入れるのか。

未来はまだ分からない。ただ、とにかく今日以降の新日本プロレスから目を離すことができない。

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タマ・トンガの胸中とスカウトすべき漢

海外のプロレスまでチェックし、レスラーのTwitterを見ている人はぼんやりと知っている。

新日本プロレスワールドで感染している人は【解説者】の言葉でなんとなく把握している。

ただ、Twitterを見ない。会場で観戦している人は、今の状況が把握できていなかったかもしれない。

現在、“バレットクラブ”内で内紛が勃発している。ことの発端はカール・アンダーソン選手&ドク・ギャローズ選手とタマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手の一戦にジェイ・ホワイト選手が乱入を果たし、“ブレードランナー”を“仲間であるはずの”G.oDサイドにぶちかましたこと。

あの日以降タマ・トンガ選手はTwitterのフォロワーをすべて外し、深い悲しみに包まれている。

これは海外のリングで起こったことであり、日本の新日本プロレスではバックステージで動いてきた物語である。

一体、何が起こっているのか。それぞれの胸中はどんな状況なのか。

国内のプロレスファンに向けて、タマ・トンガ選手が口を開いた。

そこには、ジェイ・ホワイト選手が焦っていたのではないか?という考察。

“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が全く信用できないという現実が描かれていた。

“バレットクラブ”は事実上3つ巴の戦争になる。あるいは、どこかのチームが加勢に加わる展開へとつながっていくのだろうか。

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ジェイ・ホワイトの焦り?

タマ・トンガ選手はジェイ・ホワイト選手を新しいカリスマとして迎え入れていた。

“ジ・エリート”と対決を対立関係にあった“バレットクラブ・オリジン”はジェイ・ホワイト選手の加入をもって“オリジン”を外し、“新生バレットクラブ”へと生まれかわった。

それから2020年に突入すると、社会状況の変化によりジェイ・ホワイト選手が海外のリングを中心に活動するようになった。

「G1クライマックス31」、「ニュージャパンカップ2022」には未エントリー。東京ドームにも姿を現さなかった。

全員が全員Twitterを見ているわけでも、ネットでプロレスを追っているわけではない。

日本のプロレスファンで言えば、すでに彼のことを知らない人までいてもおかしくない状況にまでなっていた。

ジェイ・ホワイト選手は新しい動きを魅せる必要があった。それが、仲間を裏切ることで強固なチームを作ることったのかはまだ分からない。

――BULLET CLUB結束からオリジナルメンバーとして活動してきたタマ選手に対し、ジェイ選手は2018年にユニットに加入しました。加入当初と比べてジェイ選手の中で何が変化があったと思いますか? あの裏切りは全く予想外の出来事でしたか?

タマ 興味深い質問だな。そもそもアイツがBCに入ってきた時、オレたちはTHE ELITEと内部抗争を繰り広げていた。オレたちみんながジェイという若い才能を団体のトップに引っ張り上げようと、アイツにチームとして力を貸したんだ。当時から生意気だったアイツはBULLET CLUBのカラーにピッタリのキャラクターでもあった。でも今こうして振り返ってみると、アイツ自身何か思うところがあったんだと思う……。

――具体的に言いますと?

タマ アイツは自分の地位が落ちていくのを感じていたんだと思う。2、3年前と比べると今のジェイは団体のトップ戦線にも関われていない。そんな中でオレという存在がアイツにとって脅威になっていたんじゃないかと思う。去年アイツは『G1』に出場しなかった。その空いたスポットをいろんなヤツらが取りに行こうとした。オレもその一人だ。BCの代表としてチャンスを掴みにいった。で、出場しなかったことにオレが腹を立てていると聞きつけたジェイが最終的に取った行動が、あの裏切り行為ってわけだ。まあ、完全にオレが油断した状態で攻撃に移したのは、ある意味よくやったとも言えるけどな。

出典:新日本プロレス

 

闇の王とは敵対へ

昔からこんな言葉がある。敵の敵は“敵”だ。

ジェイ・ホワイト選手に裏切られたタマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手を“ハウス・オブ・トーチャー”が迎えきれ、共同戦線を張るという展開が予見された。

ただ、その可能性はタマ・トンガ選手の口から否定された。

また、“ハウス・オブ・トーチャー”自体が日本人を中心としたユニットである。であれば、ここもつながってこない。

そう考えると、“バレットクラブ”の3分裂。これが今の状況だと見て間違いないだろう。

――さて本題の『NEW JAPAN CUP』ですが、タマ選手はシードとして3月13日の尼崎大会で2回戦からの出場となりますね。1回戦のEVIL vs 田口で勝ち上がった方と対戦が待ち構えています。HOUSE OF TORTUREもこのBULLET CLUB抗争には深く関わっていますが、この状況でEVIL選手と向かい合うことになればどうなるでしょう?

タマ あくまでも公式戦の一つだ。オレがEVILと結託としてHOUSE OF TORTUREに入るのを期待してるファンもいるだろうけど、EVILにはEVILなりの目的があって、オレとは方向性が違う。EVILは信用に値するメンバーかと聞かれたら、100パーセント、ノーだ。それはもう去年の『G1』でハッキリ証明されただろ? 信用できないヤツとは組めない。オレにとってEVILは倒さないといけない相手の一人だ。

出典:新日本プロレス

 

内紛の先にあるのは?

彼自身、バッドボーイからグッドガイ。そして、グッドバッドガイへと変貌を続けけてきた。

髪もバッサリと切ったし、オカダ・カズチカ選手からシングルマッチで今のところ最後に勝利したのもタマ・トンガ選手だ。

実力はある。客を感動させる力も持っている。ただ、ユニットのリーダー経験だけがない。

影のリーダーだとか欠かせないポジションだとか色々と見方はあるが、お山の大将を目指す上で、彼のキャリアにはリーダー経験が不足している。これだけは事実だ。

敢えて言おう。タマ・トンガ選手が狙うの既存の“バレットクラブ”メンバーは一人だけで十分だ。きっと邪道は付いてきてくれると信じて、彼のスカウトへと全力を投じるのみ。

“G.o.D”が欲するのはKENTA選手。彼がいれば人気、実力の面で局地を打開できる。リーダーはタマ・トンガ選手。エースはKENTA選手という座組である。

もしKENTA選手のスカウトに失敗した場合は、新ユニット結成しか道はない。どのユニットにいってもトップに立つのが難しいためだ。

今、タマ・トンガ選手はピンチであり大きなチャンスを掴んでいる。これだけは間違いない事実だ。

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アーロン・ヘナーレはSANADAにリベンジを果たすか?

面白い試合になる予感がする。いや、それ以上に面白い興行になる空気が漂っている。そんな気持ちにさせられる対戦カードが並んでいた。

2022年3月12日。新日本プロレスが愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)大会を開催する。

「ニュージャパンカップ2022」も着実に進んでおり、そろそろ優勝候補は誰か?という論争も現実味を帯びている頃合いである。

個人的には優勝候補の一角としてグレート-O-カーン選手を考えていたが、鷹木信悟選手の昭和ガウンで明らかに空気が変わったという感じ。

次に節目で昭和ガウンを披露したレスラーが一気に空気を変えることができるだけに、後藤洋央紀選手にはぜひオカダ・カズチカ選手との試合で昭和ガウンを披露していただきたいと願っている。

本題に入ろう。

今日の大会についてだが、非常に対戦カードが面白い。バラエティに富んでいて、目が離せない勝負が続きそうである。

ザック・セイバーJr.選手対DOUKI選手の“鈴木軍同門対決”を皮切りに“ユナイテッドエンパイア3連発”だ。

新春黄金シリーズでは一人地獄のデスロードを歩んだグレート-O-カーン選手。イギリスでもどこでも見たことがないような連戦をくぐり抜け、何を掴むことができたのか。この点に注目が集まる。

続いて、ウィル・オスプレイ選手とエル・ファンタズモ選手。ウィル・オスプレイ選手がヘビー級に転向してからは初の激突(少なくとも日本ではなかったはず)となる。

これまでの実績を鑑みると、ウィル・オスプレイ選手が明らかに有利なのだが、

エル・ファンタズモ選手が明らかに不気味ではある。

ウェイトを増やし、サドンデスもアレで本当に終わったとは考えにくい。

※というかアレが発覚してもすぐにタイトルマッチが組まれたり、「スーパージェイカップ」を2連覇が取り消しにならないなど、とにかく新日本プロレスはエル・ファンタズモ選手に甘い。何か裏があるのではないか。スーパーキックは本物で、あの日の鉄板がフェイクなのではないか。そんな気にもなってくる。

つまり、何が言いたいかというとウィル・オスプレイ選手でもサドンデスが完璧に決まれば負ける可能性が充分にあるということ。

もともとイギリスでライバルだった2人なだけに目が離せない好勝負になりそうだ。

そして、メインイベントだ。

SANADA選手とアーロン・ヘナーレ選手。約一年ぶりのシングルマッチである。

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アルティメット・ウェポン

トーア・ヘナーレが本名のアーロン・ヘナーレとなりそろそろ1年が経とうとしている。

レスリングやMMAをベースに持ち、2012年にプロレスラーとしてデビュー。その後、2016年に新日本プロレスで日本デビューを果たした。

ポテンシャルや実力についてはグレート-O-カーン選手をもって「恐ろしい子」と呼ばれるものをもっている。

“アルティメット・ウェポン”。

究極兵器の名前の通り、“ユナイテッドエンパイア”ひいては新日本プロレスで大爆発する可能性を秘めているのは間違いない。

ただ、波に乗り切れているかと言われると難しい。

社会情勢などの問題はあるものの、“ユナイテッドエンパイア”に加入して以降、まだ大きなインパクトを残すことはできていないのだ。

だからこそ、今回のSANADA選手との一戦が彼にとって大きな意味を持つと思っている。

まず、勝利することで「IWGP USヘビー級」への挑戦権利が生まれること。次に、今のSANADA選手を倒すことのインパクトだ。

棚橋弘至選手を倒し、ノリに乗っているSANADA選手を倒す。このインパクトは間違いなく大きい。

何だったらここにすべてを懸けてもいいくらいまである。目標を「IWGP USヘビー級」に定めるなら事実上ここが決勝戦だという見方もできるのである。

本人の中で、春を制すと同等以上の価値を見い出していたならば、“怖いヘナーレ”が出てくる可能性がある。

昨年、二人はレスリングどんたくで好勝負を演じた。その時はSANADA選手の勝利に終わっている。このまま2連勝となるのか。

“究極兵器”が発動するのか。戦いの火蓋が切って落とされようとしている。

 

ヘナーレ「(※オスプレイがピッタリと寄り添っている。片ヒザを着きながらも、ビデオカメラをにらみつけるようにして話し始める)あともう一歩、もう一歩で俺が勝ってた。作戦通り進んでたのに……。最後にコーラクエンホールで闘ってから、あいつは俺の技をよく研究したんだろうな。チクショー! でもSANADA、これで終わりだと思うなよ。また1対1で勝負だ。今日勝ったのはお前だが、俺はリョーゴクとコーラクエンで2回、お前からスリーカウントを奪ってるんだ。また次、お前と当たるまで辛抱強く待つぞ。俺は強い味方を得たんだ。

今日のことはもういい。次の相手に向かっていく。この鬱憤はカゴシマで当たるかつての友、タナハシに全部ぶつけてやる。タナハシ、覚悟はいいか。もう俺はヤングボーイじゃない。お前の言いなりだった昔の俺じゃない。ただ暴れ狂うだけでもないからな(※と言うと立ち上がって控室に向かう)」
オスプレイ「(※ヘナーレに肩を貸す形で)ドクターに診てもらった方がいいな」
ヘナーレ「ああ、ロッ骨が折れてるみたいだ……」

出典:新日本プロレス

・スターダムがとんでもないことになっていたので少し書く

・本当のプロレスファンとは何かについて考えみる

・棚橋弘至がKENTAとのノーDQマッチで考えていたこと

・新日本プロレスを応援することにおける経験価値

・鷹木信悟のテーマ作りに人生で大切なものを学ぶ

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棚橋弘至の涙、少女との物語

棚橋弘至が泣いた。プロレスファンも泣いた。

それは以前であれば、よく見かける何気ない光景だった。

メインイベントを締めた棚橋弘至選手に子どもが近寄っていく。子ども抱えた棚橋弘至選手が一緒に写真を撮ったり、ちょっとお話を楽しんだり。

これから先。その子どもが大きくなった時に「試合後のタナと写真撮ったんだ!」って自慢できるような心温まるエピソードがこれまでは幾度もあった。

そんな日常が奪われてからそろそろ2年以上が経つ。

2022年3月10日。新日本プロレスは山梨県で「ニュージャパンカップ2022」を開催した。

メインイベントは棚橋弘至選手とバッドラック・ファレ選手。新日本随一の巨漢レスラーに対して、技ありの丸め込みで勝利。

「IWGP USヘビー級ベルト」を奪われ、身軽になった今こそ「IWGP世界ヘビー」への挑戦を視野に入れる新日本プロレスのエース。久しぶりのエアギターも披露し、次の内藤哲也選手戦への決意を新たにした。そんな矢先の出来事だった。

会場をグルリと回って写真撮影タイム。一つひとつポージングをしながら、ファンの期待に応える棚橋弘至。

そんな彼の前に一人の女の子が現れた。

「(※顔をクシャクシャにして涙を流しながら)こんなちっちゃな女の子がさ、『タナ』って来てんのにさ……ウワァ(※泣き声)……握手したいのにさ、『また今度ね』って言ってさ……。

涙を流す棚橋弘至。その優しい心に僕も秒で泣いた。

今の日常はなんて寂しいんだ、と。

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今は我慢の時

人間は環境動物だ。

満たされた環境でも慣れれば不満を言い出すし、満たされていない環境でもちゃんと生活はできる。

2020年以降の世界に僕も慣れた。子供の頃からマスクが本当に嫌いだった。息がしにくくて肌が荒れる。

これをするくらいなら、自宅で仕事するわというレベル。それくらい嫌いなアイテムでも、毎日、毎日つけていればこんなものかと慣れてしまう(今でも無い方が絶対にいいので漬けなくて良い状況になれば我先に外す)。

慣れてはいくものの、それでも“あの頃”を想い出してしまう。

子どもに想い出をあげられない自分。何が新日本プロレスのエースなんだと。

ファンサービスをして、元気を交換して。そうやって新日本プロレスは成長を続けてきた。

悔しくて、歯がゆくて、寂しくて。色々なことが頭に浮かんだ棚橋弘至選手は涙を堪えることができなかったのだ。

「新日本プロレスが、山梨に帰ってきたぞ~~!!(場内拍手)。いや、来させていただきました、ありがとうございます!(場内拍手)。そして今日、たくさんのみなさん、本当にご来場ありがとうございました。声援ね、出せなくてもみなさんの目、みなさんの顔、みなさんがそこにいるだけで俺たちは力が沸いてきます。だから、だからね、いまは我慢しようよ。そしてね、いつの日か、みんながプロレスを心の底から楽しみえる……、噛んだ(場内笑)、楽しめる日をつかみにいきましょう!(場内拍手)。今日は本当にありがとうございました!(場内拍手)」

出典:新日本プロレス

 

理想の相手とここで激突

逆境に強いのが棚橋弘至選手。そして、逆転できる力を持っているのが内藤哲也選手。

棚橋弘至になれなかった男が今、再びこのタイミングで激突する。シングルマッチは2020年の「G1クライマックス」以来。50周年の春に飾る白星は優勝へ向けたジャンプ台になりえる。

棚橋弘至先輩が内藤哲也選手を相手にどんな試合を魅せるのか。今から期待したい。

涙を超えたエースは強いぞ。

でも、自分も(この状況を)受け入れて、みんなで協力して、乗り越えていかないといけないな。覚えててほしいなぁ……。まぁでも、泣いてる場合じゃなかったな。

次、岡山。ようし、きたね。トーナメントの途中で当たるってのも、きっといまの俺が置かれてる状況なんだと。ベルトもない。大きな結果も残してない。

上等、上等……。ここでアイツを倒せば、グッと優勝に近づく。何より、久しくやってないからさ。どう変わったのか、ちょっと見てやろうじゃない。

まぁ、あんまり下からいくと、なんか調子に乗りそうだから、棚橋先輩がいきます」

出典:新日本プロレス

・スターダムがとんでもないことになっていたので少し書く

・本当のプロレスファンとは何かについて考えみる

・棚橋弘至がKENTAとのノーDQマッチで考えていたこと

・新日本プロレスを応援することにおける経験価値

・鷹木信悟のテーマ作りに人生で大切なものを学ぶ

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