5)残念!ふたりがリストからはずれる:超低たんぱく食事でクローン病再燃2年後94%予防 | 潰瘍性大腸炎 & クローン病&過敏性腸症候群の改善・完治・根治

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秋田市の市立総合病院で、クローン病の患者を対象に、超低タンパク質の食事療法が実施されました。

退院後の結果

研究は、2003年から2008年の間に行われ、退院後の観察期間は、2年間でした。
食事療法は、22人の患者が、一斉に開始したわけではありません。期間を開けてそれぞれが入院し、その間に食事療法を毎日、体験。
2年間の追跡調査は、退院した日からスタートしました。このため、2年間後の終了時期は、患者ごとに異なり、2005年に終了した人もいれば、2008年当時、まだ途中の人たちもいました。

患者は、2か月おきに、担当医の元に通い、検査を受け続けることになっていました。

22人中、ふたりが、観察対象からはずれてしまいました。でも、炎症が悪化したわけではありません。
77歳の女性は、退院後、薬は使わず寛解が1年2か月以上続いていました。ですが、関節リウマチ治療のためレミケード®を使わなければならず、条件からはずれてしまい、追跡調査が行えませんでした。
23歳の男性は、初発症して間もなく入院。退院1年半後、寛解を維持していました。ですが、引っ越しがあり、2か月に1度の検査が受けられなくなってしまいました。

【コメント】

追跡観察の途中、おふたりがリストからはずれてしまいました。
リウマチでレミケードを使わなければならなくなった女性は、薬なしで寛解を1年以上も続けていました。さぞかし無念だったと思います。でも、食事は、もともと和食が多かったことから、きっと超低タンパク質食事療法をその後もずっと続け、寛解を維持していたと予想します。

引っ越しなければならなくなった男性は、退院1年後に使っていたサラゾピリン®をやめ、薬なしでいました。
引っ越し前の最後の検査では、炎症を表す指数がゼロでした。これは非常に良い結果です。食事療法が功を記していたことの証です。よって、リストから外れても、食事療法を続け、寛解を維持し続けていたと予想されます。



【参考文献】
1)クローン病、潰瘍性大腸炎に効果的なセミベジェタリアン食に関する論文が 「World Journal of Gastroenterology」に掲載
~ セミベジェタリアン食が再燃防止に極めて有効 ~
 社会医療法人明和会 中通総合病院 消化器内科 千葉 満郎医師ら
2)生活スタイルに関連して起きるクローン病。準ベジタリアン食事療法で再燃は防げる 2010年
Lifestyle-related disease in Crohn's disease: relapse prevention by a semi-vegetarian diet.
 World J Gastroenterol. 2010 May 28