どうすんのよ!?ニッポン
第3回 健康寿命
2018年10月13日(土) 午後9時00分放送
「NHKが開発した人工知能「AIひろし」がマツコ・デラックスと有働由美子とともに、「健康寿命」の問題に挑む」
「AIひろし」とは、マツコが付けた名前だそうです。
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マツコ・デラックスと有働由美子が進行しました。
番組では、AIの分析を基にして、各分野の専門家たちを交えて「健康寿命」について解説をしていました。
※ちなみに、2018年10月14日現在、マツコさん45歳、有働さん49歳(Wikipedia)とのこと。
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「健康寿命」は元気に何歳まで過ごせるかを示す値です。。
「平均寿命」との差が短いほど、死ぬ間際まで元気な「ピンピンコロリ」の人生を送ることができるということです。
日本ではこの差が、男性で約9歳、女性は約12歳もあり、その間、寝たきりや介護状態などで暮らしているのです。
この差を短くして老後の人生を豊かに、そして医療費や介護費を減らすにはどうすればいいのか?
この「AI」は今回、日本各地の65歳以上の膨大な生活データを徹底的に学習したそうです。
そして、AIの分析結果から読み解かれた「老後も元気な人の秘密」とは!?
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私が、この番組を期待して見たのは、健康寿命を延ばす方法はどんなことかを知ることでした。
しかし、ここで注意をしなければなりません。
それは、この番組における「AI」が示しているのは、「つながり」を示すだけです。
「アンケートによるビッグデータ集めても相関関係を示すだけです。因果関係まで持っていけません。」
ややこしいですが、基本は「関係がありそうだ!でも、因果関係は分かりません。」
ということです。
したがって、番組では、因果関係を探すための取材をしたり、専門家たちの解説を交えたりして、「つながり」から「因果関係」を見つけようとしています。
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しかし、つながりを知ることだけでも、大変に興味があることです。
その結果、番組では健康寿命に関係した項目として3つの順位が示されていました。
これらは、よく言われる食事習慣とも運動習慣とも関係が無いように見えます。
第1位:「本や雑誌をよく読む」
第2位:「ひとり暮らし(子供と同居より)」
第3位:「治安の良さ」
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では、内容を見てみます。
第1位の「本や雑誌をよく読む」
まず、この健康要素の中で、他の健康要素と最も多くつながっていたのが、「本や雑誌を読む」ということ。
しかも、不健康要素とのつながりが見当たらない、という驚きの結果でした。
<下は、因果関係を見つける番組取材です。>
番組で例として紹介された山梨県は健康寿命が長く、男性は全国1位、女性は3位です。
ところが、健康によいと思われている運動やスポーツの実施率では、なんと全国最下位。
そこで、関連性をみると、人口に対する図書館の数がダントツの全国1位です。
番組では、
「頻繁に図書館にバスで来る人、手芸に関心を持つ人、手すりなしでスイスイと階段を昇る人など、AIが示した健康要素のつながりと一致する人たちに出会えた」
と伝えています。
また、図書館を訪れていた読書好きの方は、
・読みたい本を探して歩き回るので、いい運動になっている。
・歴史や俳句、旅行などさまざまなジャンルの本を借りることで、知的な刺激を受けている。
・旅のガイドブックを読むと過去の記憶がよみがえり、そのおかげか物忘れも少ない。
と言っています。
これからは健康長寿を伸ばすために、「本や雑誌を読む」ことや「図書館」の存在が、大きなカギとなっていくのではないでしょうか。
・・・・・・
と結んでします。
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第2位の「ひとり暮らし(子供と同居より)」
“子どもと同居” より “ひとり暮らし”??
ひとり暮らしは、社会問題となっているようなイメージです。
「食事の偏り」「孤独死」など、いかにも健康に悪そうです。
しかし、AIが示すのは、ひとり暮らしが、健康要素とたくさんつながっているということでした。
<下は、因果関係を見つける番組取材です。>
実際にひとり暮らしのお年寄りに聞いてみると、
・友達と会ったり、予定でカレンダーがすぐいっぱいになる。
・奥さんに先立たれ、時間をもてあますようになってから、料理やガーデニングなどを始めるようになった。
・誰にも頼れないから、買い物のために長距離を歩く。
・一人暮らしで誰にも気兼ねしない生活を楽しんでいる。
というお話のようです。
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第3位の「治安の良さ」
AIの分析では、亡くなる3~6年前のあたりでは、病気や体の衰えなど、「体に関する不健康な要素」が数多い。
それから3年遡ると、「心」に関する「弱音を出せる友人がいる」、「生活を楽しめない」などが出てきます。
さらにその前、亡くなる10年くらい前からは、「地域に関する、地域の趣味活動に参加、地域から孤立」などが関係してくるようです。
<下は、因果関係を見つける番組取材です。>
そこで注目したのが「地域の治安」です。
そこで、男性の健康寿命が全国12位から2位にジャンプアップした埼玉県の取材です。
埼玉県は防犯ボランティア団体の数が、全国一位。
犯罪ボランティアの増加とともに、犯罪認知件数が過去最悪時の三分の一にまで減少していたのでした。
実際に埼玉県の皆さんに
「治安がよくなったことで健康になると思いますか?」
と聞いてみると…
「外出しやすくなる→歩いて健康になる」
「悩み事、心配がなくなる→安心で健康になる」
「防犯ボランティアのおかげでゴミの不法投棄が減り、散歩したい気になる」
と答えていました。
AIの分析と一致するように、「治安」が回り回って「健康」に影響する、といえる声も聞かれました。
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このような番組でした。
因果関係までは証明されていませんでしたが、「本や雑誌をよく読む」人は健康である。ということらしいです。
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私の感想:
・・・そうかもしれない、参考になりました。
・・・でも逆に、健康な人は、本や雑誌をよく読み、散歩をよくして、NHKがインタビューする場所にいる・・・と言えるかもしれない・・・???