損傷、中毒及びその他の外因の影響 -3

S00-T98基礎課程
この記事は診療情報管理士のテキストやWeb等で検索し学んだことを自分なりに噛み砕いて記載しているので、間違いや不備等があるかもしれません。ご了承ください。
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損傷、中毒及びその他の外因の影響③

損傷、中毒及びその他の外因の影響の3つ目になります。

頚部損傷 -Injuries to the neck(S10-S19)

頭部の次は頚部になります。

頚部の骨折(S12)

まずは頚部骨折からいきます。

なこあ
なこあ

よく聞く頸部骨折(大腿部)ではなく、頚部骨折です。間違えないようにしないといけませんね。

第1頸椎(環椎)骨折(S12.0)

頭頂部に加わった外力によって発生します。
後弓部分の骨折が多いです。
後頭部に痛みがあり、両手を頭を支えていることが多いようです。

第2頚椎(軸椎)骨折(12.1)

頚椎が強く屈曲または伸展させられると歯突起部の骨折がおこります。
軸椎椎弓部の骨折はhangman’s fractureと呼ばれ、首吊り自殺交通外傷で見られます。

頚部の関節及び靭帯の脱臼、捻挫及びストレイン(S13)

S13は骨折以外の捻挫等になります。

頚椎捻挫(むちうち)損傷(S13.4)

交通事故の際によく起きます。
加速と減速の力が一気にかかることによることが多いようです。
疼痛、圧痛などがありますが神経学的には問題ないことが多いようです。

頚部の神経及び脊髄の損傷(S14)

S14は頚椎の神経損傷になります。

頚椎過伸展損傷(S14)

転落やプールへの飛び込みによる前頭の打撲によって頚椎が過伸展され、脊柱管内に盛り上がった黄靭帯によって脊髄後索が損傷します。
その結果、前縦靭帯が断裂します。

程度のよって、軽い運動障害から全身麻痺まで起こります。

胸部損傷 -Injuries to the thorax(S20-S29)

頚部だけだと少なかったので、続けて胸部の損傷についても見ていきます。

肋骨、胸骨及び胸椎骨折(S22)

こちらも骨折からいくつか学んでいきます。

胸椎骨折(S22.0)

基本的には外からの力によって起こりますが、骨粗しょう骨転移性腫瘍などが原因な場合、軽微な圧力によっても起こるようです。

胸骨骨折(S22.2)

比較的に少ない外傷で、胸壁に直接強い外力が加えられた際に起こる。

肋骨骨折(S22.3)

非常にい外傷で、軽微な場合は問題ないが、損傷が大きい場合は肺実質を損傷する場合があります。
それにより、気胸血胸になる場合があります。

動揺胸郭 -flail chest(S22.5)

3本以上の肋骨が2か所以上で骨折すると、呼吸運動時に胸郭全体と逆の動き(吸気時に陥凹し、呼気時に突出)を行うようになり、これが原因で呼吸障害が起きることを言います。

心臓損傷(S26)

心臓の損傷としては、銃刀などによる穿通性心臓外傷心筋挫傷心破裂などがあります。

穿通性心臓外傷では、心膜損傷がひどく胸腔内にまで血液が流入する血胸と、心膜損傷が小さく心嚢内に血液が貯留する心タンポナーゼに分かれます。

※心臓損傷は一刻も早い外科治療が必要になります。

その他の詳細不明の胸腔内臓器の損傷(S27)

S27では、外傷による気胸・血胸等についてです。
これらが起きた場合、胸腔ドレナージが必要になります。

外傷性気胸(S27.0)

肺胞や気管支が損傷し、胸腔内に空気が流入する状態です。

なこあ
なこあ

呼気時に肺から胸腔内に漏出した空気が、呼気時に肺から排出されない状態になり、胸腔内圧が上昇し、その結果死に至る気胸を緊張性気胸と言うようです。怖いですね。

外傷性血胸(S27.2)

胸腔内に出血した血液が貯留した状態のことです。

外傷性血気胸(S27.2)

胸腔内に血液 + 空気も貯留した状態です。
外傷性の場合は、こちらのケースの方が多いみたいです。

 

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