散歩の効用・効果

散歩は元来、中国三国時代のドラッグである五石散(服用すると体温が上がり非常に熱くなる)の体内の毒素を発汗させて排出·発散させることから命名されました。だから別名「行散」ともいいます。ただし、散歩はゆっくりと歩く方が身体の緊張が緩んで健康のために有用です。散歩には、以下のような効用があります。


①ゆっくりと継続して歩くと、30分以上から精神安定効果がつよくでて,身体と心の緊張は緩和して、不眠解消に効果的です。発汗する程の速さで歩くと精神安定効果はかえって小さくなります。ゆっくりと散歩することで,ドーパミン(幸福ホルモン)、セロトニン(精神安定)、βエンドルフィン(強い鎮痛効果)が脳内に産生されるといわれています。

②足を動かすと腸の運動が促進され,便秘が解消されて,炎症反応が低下します。

③毎日、継続することで心に強さをもたらします。

④記憶力がよくなります~週3回の45分の歩行実験で、認知症が大幅に改善された報告があります。

⑤足腰の筋肉を強化するので老化を予防し、腎虚の改善になります。漢方でいう腎虚とは、足腰の筋力低下、性欲低下、骨量の減少、副腎のコルチゾール低下に該当するようです。

⑥散歩による大腿骨、脛骨への負荷は骨細胞を刺激して免疫細胞を増加させます。結果として,体力アップで風邪を引かなくなり、その他感染症にかかりにくくなります。

⑦疲労感があるときは特にゆっくりと歩きましょう。

⑧散歩を継続しながら鍼施術を行うと鍼の効果が増強されます。身体をよく動かす方が經絡の気の動きが良いためです。逆に,考えすぎて運動不足の人は鍼の効果がでにくくなります。

※疲労感がある場合は、無理をしないようにしましょう。
※早く歩くと交感神経や脳中枢神経が活性化されます。ゆっくり歩くと副交感神経が活性化し、脳の興奮が取れてきます。熱いお風呂と適度な温度のお風呂の違いと同じですね。

参考:Wikipedia~https://ja.wikipedia.org/wiki/散歩

 


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