わたくしNAVI彦が、
これまで訪れた神社を
ご案内する『NAVI旅』です。
六甲比命（ろっこうひめ）神社から
東にもどり、
六甲山（ろっこうさん）神社へ
ゆきました。
ただしくは
六甲山（むこやま）神社
ともいうようです。
六甲山はかつて
廣田（ひろた）神社の社領で、
廣田神社で祀られる
瀬織津姫（せおりつひめ）さまこと、
向津媛（むかつひめ）さまより、
向津峰（むかつみね）
と呼ばれていたのが、
向山（むこうやま）→
武庫山（むこやま）→
六甲山（むこやま）→
六甲山（ろっこうさん）
と変わっていったといいますから、
その名残でしょう。
祭神は
菊理媛（きくりひめ）さまです。
日本書紀には、
黄泉平坂（よもつひらさか）での
イサナギとイサナミの別れさいに
仲裁した神さまとだけ
書かれているようですが、
ホツマツタヱには、
それ以外にも
天照大神が産まれたときに
そのお言葉を聞き取ったとか、
産衣を織ったともあるようです。
キクキリヒメ、
ククリヒメ、
白山姫（しらやまひめ）ともいわれ、
石川、福井、岐阜にまたがる
白山（はくさん）の神さまとして
信仰されており、
そのお姿は
十一面観音（じゅういちめんかんのん）として
描かれているようです。
役行者（えんのぎょうじゃ）が、
六甲修験道をひらいてからは
霊場として栄え、
かつて六甲山には
８８の社があったといいます。
その中心地にあったのが
六甲山神社だといわれ、
修験者たちが持ち込んだ
白山信仰から
菊理媛さまが祀られるようになり、
白山の宮（しらやまのみや）とも
いわれていたようです。
本殿は、
越木岩（こしきいわ）神社の
氏子より奉納された
石の宝殿（いしのほうでん）
だといいます。
ここは、
神功皇后（じんぐうこうごう）が
三韓遠征（さんかんえんせい）より
持ちかえった、
神の石や、金の鶏を
埋めたともいう聖地であり
神功皇后の墓所である
という説もあるといいます。
この石の宝殿と、
白山姫観音とが
ちょうど背中合わせにあるのも、
気になるところです。
ここもまた、
峰の頂上になっており
絶景を愉しむことができます。
また古来より、
雨乞いの祭場ともされていたらしく
なにやら呪術めいたことも
行われていたようですが、
いまでも
水道関係者や
水商売のかたへの
神徳があるのだそうです。
さてこの神社の
ご神体ともいえるのが、
石の宝殿より、
南へ100メートルほど
森を下ったところにある
豊徳大神（ほうとくおおかみ）という
磐座（いわくら）です。
東西にわかれた
ふたつの磐座であり、
西の磐には
穴があいていることから、
陰陽の磐ではないか
ともいわれているようです。
六甲山周辺には
おおくの磐座が残っていますが、
すでに失われている磐座も
おおいといいます。
そのなかでも豊徳大神は、
むかしながらの信仰を残す
貴重な磐座だそうです。
ぼくもここは
とても好きな場所です。
磐座だけでなく、
この地の空気もまた
濃密なものがあります。
すぐれた古代人のことですから、
さまざまな理由や意図でもって、
この地を祀ったのでしょう。
各所に点在する、
また点在した磐座たちも
この山にとって
この地にとって
重要な意味があったのでしょう。
その謎をいずれ、
なにかの形ですこしでも
明かすことができたらと、
いつも思っています。
今回のNAVI旅は、
磐座だらけの旅となりました。
越木岩神社の
甑岩（こしきいわ）にはじまり、
北山（きたやま）公園の
磐座群、
六甲比命神社の
六甲比命大善神
（ろっこうひめだいぜんのかみ）、
そして
六甲山神社の豊徳大神、
素晴らしい磐ばかりで、
すこし酔ったような感覚にも
なってしまいました。
それくらい
おおくの体感を得ることが
できたように思います。
さて、
ここからは追記ですが
六甲周辺の地図をみていると、
磐座らしきものを見つけました。
甲山の北の
小高い丘のうえにあるようです。
六甲山神社の
真東にあるというのも
気になります。
どなたかなにか、
ご存じないでしょうか？
いずれ行ってみたいですね
NAVI旅 vol.8 ～終～
☆NAVI旅vol.8 全記事リスト☆
NAVI旅 vol.8 ① ～越木岩神社～
NAVI旅 vol.8 ② ～太陽石～
NAVI旅 vol.8 ③ ～目神山～
NAVI旅 vol.8 ④ ～六甲比命神社～
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