こんにちは。
心理カウンセラーの縣(あがた) 真弓です。
前回は、権威との葛藤がもたらす問題点について書きました。
では、どうしてそのような葛藤を持つようになるのでしょうか?
このルーツを探っていくと、
子供の頃の家庭内での権威者との関係性に行き着くことが多いようです。
一般的にはお父さんとの関係に行き着くことが多いですが、
権威的なお母さんに育てられるケースや、
おじいちゃんやおばあちゃんが強い権力を発揮しているケースもあります。
例えば、お父さんが高圧的で権威を振りかざし、家族が委縮していた場合、
潜在的に『自分は権威に愛されない、攻撃される』という感情を持つようになります。
それが職場では『上司には愛されないような気がする』という感覚になり、
委縮してしまう事になります。
また、その一方でそんなお父さんに対抗心を持ち、
『いつかは親父を超えてやる』とか、
『あいつのような生き方はしたくない』と思っていると、
上司を見下したような態度をとったり、
足を引っ張るような行動をしたりします。
さて、あなたは「権威者」と聞いた時、誰を思い浮かべますか?
小学校の高学年から高校生にかけての時期、
家庭内での権威者は誰でしたか?
その権威者にどのような思いを持っていたでしょう?
その権威者に対しての心理的な葛藤を手放していくことが、
権威との葛藤を手放すことになります。
では、手放すにはどうすればいいのでしょうか?
まずは自分にとっての権威者のことを深く理解していきましょう。
子供の頃、権威者は自分の事をわかろうともしてくれない、
一方的に支配しようとしてきた存在に感じていたかも知れません。
ですが、その権威者は、
どうしてそのような人になったのでしょうか?
時代背景や環境など、
権威者のバックグラウンドを紐解いていくと、
その人がそうなった理由が見えてきます。
そこを理解していくのです。
また、大人になった今なら見える、
子供の視点からは見えなかった権威者の価値もあります。
家族には厳しい父親だったけど、
家族のために遅くまで働いてくれていた、
会社では部下の面倒をよく見ていたなど、
今なら見える価値を見つけていきます。
そして、権威者が自分のためにしてくれたこと、
与えてくれたことを受け取っていきます。
権威者も完璧な存在ではないことを認めて、
至らないこともあるということを受け入れていきます。
反発してきた相手なのですから、
してくれたことを受け取ろうとしても、
思い付かないかも知れません。
与えてくれたものがあることに気付いても、
嫌な気持ちになるかも知れません。
おいそれとはいかなくても、
そういうものなんだと思っておいて下さい。
権威との葛藤が癒されると、
・目上の人から可愛がられ、自分を引き上げてくれる存在が現れる。
・人望が出来て、周りから慕われる存在になる。
・リーダーシップをとる事ができ、時としてカリスマ性も併せ持つ存在になる。
・競争心や劣等感、優越感などがなくなり、、調和した人間関係を築けるようになる。
・他者に対する攻撃性がなくなり、人間関係が穏やかになる。
・被害者意識がなくなり、対等な人間関係を築ける。
・責任ある仕事に喜びを感じるようになり、大きな仕事ができるようになる。
・自分がやりたい仕事を 周囲の協力を得て実現していくことができる。
・身の丈に合った収入を得ることができ、経済的に豊かになる。
・自分らしい生き方を実現することができる。
などが得られます。
自分のことを社会に受け入れてもらえる存在だと感じるか、
社会に反発しなければならない存在だと感じるか。
どのように感じているかによって、
社会から受け取れるものが変わってくるからです。
権威との葛藤を超えて、自分を活かす道を開いていきませんか?
愛と笑顔に包まれた一日でありますように。